「古いことをいまさら蒸し返して何の意味があるのか」
と、歴史に全く興味も敬意も示せなかった無知な私に
歴史の面白さを知るきっかけを作ってくれたドラマ
「平清盛」
歴史を全く知らない私が興味を惹かれたきっかけは
音楽でした。
なんと、次代は「平安」だというのに
挿入曲がタルカスだったんです。
1971年、イギリスのバンドエマーソン・レイク&パーマー(ELP)が発表した曲で
プログレッシブロックとしては有名な楽曲
大河ではほぼクラシック曲が採用される中、
クラシック畑の吉松隆さんが手がけたロックが流れるんです。
戦に向かうシーンでこれが流れると、
もう鳥肌が立ってしまって。
音楽に導かれるようにドラマに引きこまれてしまったのでした。
もちろん、ドラマの内容も素晴らしい。
一般には「悪者」として扱われる清盛が
どれだけ葛藤し、夢を見て、家族を愛したのか
が描かれます。
…
少年時代、血統としては法皇の血をもちながら
下級武士として虐げられ、
それでも負けまいとする清盛
天下を取り、地位も名誉も手にした後、
大切なものを見失って葛藤する清盛
家族を心から愛する清盛
誰も付いていけないほどの謀略を策する頭脳派清盛
松山さん演じる清盛の奥深い人間性に惚れました。
おかげで私は清盛の大ファンになってしまいました。
これをきっかけに歴史資料を覗いたりするようになった私。
そこで知った、清盛が中心となって平家一族が
厳島神社に奉納した平家納経。
この意匠が素晴らしい。
言わずもがな厳島神社のデザインだってそう。
清盛ってすごいセンスの持ち主だったことがわかります。
アンチヒーローにもまた別の顔がある、
そう教えてくれた清盛のドラマ。
歴史は人間が作っていて
人間も、歴史もまた
重層的な構造であり
創造力を掻き立てるロマンがある
そういったことを知るきっかけとなったのでした。
源氏か平氏か聞かれたら断然平氏
(あんまり聞かれないけどね)
でもごめん、
源氏パイか平家パイか
っていったら
源氏パイ。