このシリーズについての説明は、

(1)を参照されたし。

 

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胸を張ってって言葉は嫌いだ。無い胸を張ってどうするんだ、何のために凹ませたんだ、まるで膨らんだように見えるじゃないか。

 

親とは分かりやすく没交渉だから、わざわざ話があるからと机につくように指示され、嫌な予感がした。予想に違わず、健康診断の結果と前回の保健室の測定について学校から電話があった旨。私が本当に苦しんでいた時に放置していた人間が、少し体重を落としたくらいで何を今更。

親も私も、面倒ごとを嫌うタイプなので勧められた病院に行くのは見送り。ただ、これ以上指摘されないように何とかしなさいと。何とかとは。拒食症だと決めつけられることに、苛立たしさが勝る。カテゴライズされるのは好きじゃない。

 

脈拍が遅いのか血圧が低いのか何なのか知らないが、今すぐ死ぬわけでもなし。死ぬこと以外はかすり傷とか誰かが話していたが、私にとっては太ること以外はかすり傷なので。
脈拍をはかるがために、腕を掴まれた時はぞぞっとした。

 

中間試験ウィーク。高校で一番私に求められてること。死ぬ気で勝つ。最低でも一桁位じゃなきゃ私の大きな主張が通らなくなる。これで私の一定の自由な行動が許される。


人の食べる食べ物の写真とか見てるだけで嫌。食べ物感をなくして、いかにきれいに撮るか/食べようとする感をなくすか/人工物感を出すか、に拘ったものがいい。

ただし本などの文章での描写はこの限りでない。不思議なものだ。共感しないから、入り込まないから?


動悸が止まらない。まだ全部さらえてない気がする。これで本当に全範囲覚えている?記憶から出せる?毎回のテストで命が縮みそうだ。来年は模試が相次ぐというのに今からこんなのでいいものなのか。

 

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基本、彼女のささやきを紹介してるだけなので、

劇的な展開があまりない回もあるのだけど、

その痩せ姫としての鋭さや深みを汲み取り、

味わってもらえたらと思いながら、続けてる。