再放送中の朝ドラ「芋たこなんきん」48話。
ヒーローショーより友達との先約を優先するように、
と言われたことに駄々をこね、
食事を拒否した男の子のエピソードが解決する。
そこで、
「隆のハンストは無事挫折したのです」
というナレーションが入るわけだけど。
ハンストの挫折が「無事」と形容されるところに、
世の常識というものを感じた。
拒食という痩せ姫の壮大なハンストも、
食べ始めれば、周囲はその姿に「無事」を感じるだろう。
しかし、こんな見方もある。
「まじで申し訳ないけど、
拒食症克服頑張る‼️
食べるの頑張って体重増やして綺麗な体になるんダ‼️
って言ってる間が一番幸せだから、まじで」
数日前にバズっていたツイートだ。
実際、かなりの割合で過食傾向になり、
痩せる前よりも太ってしまったり、
それがつらくて排出型に転じたり、
あるいは、拒食期に味わえていた快感が消えて、
虚しさにさいなまれるようになったりする。
それもあって、痩せ姫の挫折については、
「無事」という言葉は気安く使えない。
その先に待っているのは、地獄かもしれないので。