クラフト 創作の自由度 | スローライフでCMプロダクションinとっとり

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テレビCM専業のワンマンオペレーションプロダクション。
クロマキースタジオ、ロケ車、特殊効果編集、NA録音、完パケ製作。
趣味が仕事なのか、趣味を仕事にしているのか曖昧。好きなことやって金儲け。
そんな仕事的コラムはかなりマニアックだったり…

20代半ばまでは手作業が多かった。大工仕事から電子工作、お絵描き・・・まぁ何でもやっていた。
しかしコンピューターで仕事をしだすとほとんど手作業をやらなくなった。
根が怠け者なので何でも機械で出来るものは任せたいという発想だったのだ。
何と言ってもその最先端、コンピュータグラフィックスをやっていたわけだからあらゆるものがモデリング出来、色もテクスチャーも自由自在。そして空飛ばすこともできるし(笑)
その当時出始めていた3Dプリンターも見ていたのでいざとなれば立体物も出力できる。


そんなバーチャルな時代が長かったのだが、あるときそんな二次元ディスプレイだけの世界から抜け出したいとモーションコントロール撮影を思いついた。市販品を購入すると数千万とか億単位。何とか自分で出来ないものかと設計図を作りだし、出来そうなので実際にパーツを購入して組み上げはじめた。この時が久々の手作業である。NC旋盤とまでは行かなかったがアルミ板を切ったり穴をあけたりステッピングモーターの配線したりと、それまでキーボードとマウスだけ使って物を作っていた世界とは真逆であった。


しかしそんな熱も数年で覚め、またキーボードと向き合う世界が続いた。
田舎にUターンするとさすがにCGだけの仕事だけでは飯が食えず撮影にも手を出したが特にクラフトというほどのものではない。せいぜいスタジオにクロマキーの幕を付けたり天井に照明用のレールを取りつけたりといった加工は自分でやっていた。
それもほぼやり尽くすと近年はあまり手作業というものから離れていた。

そこでまた昔のように何か手先で出来ることをやってみたいのだが、先にも書いたように根が怠け者だし、すぐに飽きる性格なので余り大がかりに道具から入ったりしても飽きて使わなくなるともったいない。母屋のリフォームついでにスタジオ建設とか工作室を作ってみようとか思ったが先のことを考えるともったいない気持ちが湧いてきて諦めた。
そこで、とりあえずトイザらスに行ってちょっと組立できるおもちゃを買ってみた。ここからがスタートだ。


なんでこれを選んだかというと、自由度があるからというのが理由。
クラフトと言っても粘土や彫刻のように何もないところから創作していくパターンとプラモデルやキットのようにパーツを組み立てて誰が作っても同じ形に仕上がるものと大きく分かれる。
ガンプラなんてのは色まで付けられているので組み立てるだけで出来上がる。プラモデルやレジンキャストフィギュアなんてのは塗装が面白かったりする。これは作り手の創作次第でけっこう出来上がりが変わってくるのが面白い。


では自分の場合どのあたりを狙うのか?
難しい問題である。
塗装は以前ハマったことはある。コンプレッサーも何台も買い替えた。エアブラシ歴は長い。しかし部屋の中が塗料だらけになったりと環境から整える必要もありなんともハードルが高い。
かといって粘土や彫刻をやるほど創造性がない((+_+)) これはデザイン学校時代、自分がイラストを描いていて人のまねはできるのだが自分が何かを描いてみたいという意欲がまったく湧いてこなかったのだ。それから創作はやめようと思った。
ということで今回のキットのようなパーツで構成されているけど多少のアイデア次第でオリジナルなものが出来てしまうという自由度がいい。