ブツ撮りセッティング | スローライフでCMプロダクションinとっとり

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テレビCM専業のワンマンオペレーションプロダクション。
クロマキースタジオ、ロケ車、特殊効果編集、NA録音、完パケ製作。
趣味が仕事なのか、趣味を仕事にしているのか曖昧。好きなことやって金儲け。
そんな仕事的コラムはかなりマニアックだったり…

 

スチル撮影は専門ではないのだがスタジオがあってスチルカメラがあるとどうしても撮ってほしいと言われることもしばしば^_^;

スチルだけで仕事として請けることはない。専門外だし自信もない。

そういう意味では動画撮影だってそもそもカメラマンになろうと思ってやってきたわけではないので未だに勉強中なのだが・・・^_^;

 

というわけでうちのスタジオはクロマキーが主目的で被写体も人物と言うことになる。

「ついでに撮ってよ」という方にとってはそのままのセッティングでかまわないと思われているようだがブツ撮りの切り抜きでクロマキーなどとんでもないと言いたい!

回り込んだグリーンをどう消すのか・・。高精度なキーヤーがあったとしても完全に打ち消されるものでもないしグリーンに近い色もキャンセル時に色が転んで正確な色が出てこない。あまくまでもクロマキーヤーと言うのは動画を連続的に切り抜くため作られたものなのだ。

静止画の切り抜きは無彩色、黒、白、灰の背景で撮影して手で丁寧に切り抜くのが大正解なのだ。半透明のものなどは合成する背景と同系色にするのが手っ取り早い。背景を黒にしてハイライト成分だけ取り出し合成する手もあるが合成背景が明るい場合はエッジに違和感が出たりもするので充分計画して撮影するべきだ。

 

照明にしてもブツ撮りの場合テカリ成分が多い。つまり周囲の環境を写し込んでしまいそれが邪魔になる場合がある。

普通の事務所などで撮ると天井の蛍光灯や窓からの光であちこちテカテカしてしまいまともな商品写真にならないと持ち込まれることも多い。

 

理屈は分かっていてもこちらもブツ撮り専門スタジオではないので道具がない。

照明からして構造が違ったりする。反射板、遮蔽板、ディフューザー、バック紙、マテリアルボード・・・

そもそも鳥取ローカルなのでメーカーもあまりなく商品を宣伝するCMは皆無に近い。なので必要性がないとも言える。

 

それでも「ブツ撮りは出来ません」というのもなんなんでちょっと試してみた。

切り抜きならなんとかなりそうだ。背景込みになると影の処理が難しくシンプルに考えればディフューザーで周囲を囲んでしまうのが簡単だが被写体によってはコントラストが下がってモヤッとした陰影になってしまう。

つまり被写体に合わせてセッティングやライティングが変わってくるのだ。

そんな手間なブツ撮りを仕事でやっても採算が・・・(;一_)と敬遠しているだけなのだが。。

 

簡易撮影くらいは出来るようにしてみた。