2020年 秋の南関東旅行⑧海賊船と黒たまご | 風かおる 鉄の路

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主に私が乗車した乗り物関連(鉄道中心)、その他気になったことを綴っていきます。稀にお絵かき。

桃源台港から箱根海賊船に乗船します。

箱根火山のカルデラ湖、芦ノ湖を巡る箱根海賊船。

1964年にアメリカのディズニーランドをヒントに運航を開始し、箱根ゴールデンコースの一翼を担う存在として多くの観光客を運んでいます。

 

今回乗船するのは2007年就航の「ビクトリー」。

他にも「クイーン芦ノ湖」「ロワイヤルⅡ」と合わせ3隻体制での運航です。

 

船内はこんな感じ。

 

宝箱があるところが海賊船っぽいですね~

 

お宝たくさん…!

 

船首側には特別船室も。

お客は誰もいませんでした。

 

せっかくなので甲板に上がって出港を待ちます。

 

それでは出発です!

僚船の乗務員に見送られて出港しました。

 

先ほどまで運休になっていたこともあってまだ風が強いですね…

 

とはいえさわやかな風を浴びながらの船旅、楽しいですね。

 

しばらく進むと湖の中に鳥居が。

これは箱根九頭龍神社(本宮)の鳥居。

なんで湖の中に建っているのでしょう…?

 

さらに進むと箱根駒ヶ岳ロープウェーが見えてきました。

このロープウェーは伊豆箱根鉄道の管理なので箱根フリーパスでは乗車できないとか。

 

その伊豆箱根鉄道が運航する芦ノ湖遊覧船が遠くに現れました。

これを紹介するなら有名な「箱根山戦争」についても触れないわけにはいきません。

 

箱根山戦争は1950~1960年代にかけて小田急グループ(箱根登山鉄道)およびそのバックの東急グループと西武グループ(駿豆鉄道[現在の伊豆箱根鉄道])との間で箱根を舞台に繰り広げられたシェア争いのこと。

駿豆鉄道の自動車専用道路への登山鉄道バス乗り入れ問題、箱根観光船と芦ノ湖遊覧船との寄港地問題などさまざまな問題が絡み、双方が実力行使に出るなど現在まで語り継がれる騒動となったようです。

双方が友好的共存を図るということで騒動は決着。

現在では箱根の観光客が減少していることもあり、お互いの協力も進んでいますが、現在でも小田急系の「箱根フリーパス」と西武系の「箱根旅助け」にフリーパスが分かれてしまっているなどの名残りが残っています。

 

 

そんな歴史に思いを馳せながら湖を眺めていると、見えてきたのは箱根神社の鳥居。

こちらも湖の中にありますが、先ほどのものより大きいですね。

 

桃源台港から25分、箱根町港に到着です。

箱根の関所跡や箱根駅伝ミュージアムの最寄り港ですが、今回は降りません。

 

さらに箱根町港を出て10分、船は元箱根港へ。

箱根神社の最寄り港です。

箱根ゴールデンコースはここからバスに乗り換えて箱根湯本駅に向かうとゴールなのですが、今回は大涌谷に寄りたいのでそのまま桃源台港へ引き返すことにします。

引き返す場合でも乗船したままで出港を待つことができます。

 

 

ちなみにここの港には港番号というものが振られており、「OH67」がその番号です。

この番号、実は小田急の駅ナンバリングと同一のものであり、新宿駅から箱根登山鉄道・ケーブルカー・ロープウェイを経由してここまで連番でナンバリングされています。

港に駅ナンバリングが振られているのは珍しいですね。

 

少し停泊した後再び桃源台港へ向け出港。

全部で75分の楽しい船旅を満喫することができました。

 

ここからは先ほどまでとは逆向き。

ロープウェイで大涌谷に戻ります。

 

箱根ゴールデンコースの最高地点、大涌谷に戻ってきました。

 

ここでもエヴァコラボが行われているらしく、登場人物のアスカの1/1フィギュアがお出迎えしてくれました。

 

駅舎の外に出てみると…広がる荒涼とした景色。

ここが大涌谷です。

大涌谷については前回ご紹介したので、今回は省略します。

 

吹き出る火山ガスのため、あちこちに立ち枯れが見られますね…

 

それではもう少し奥へ…と思ったのですが、なにやらすごいことになっていますね。

 

風向きが悪いのかこっちに噴気が流れてきています。

火山ガスのせいか浴びると目が痛い&咳が……

 

そのため、警告が繰り返し流れていました。

とはいえ、まだ大丈夫なようなのでもう少し奥へ進みます。

実は奥に見たいものがあるのです。

それは大涌谷名物・黒たまごを運搬するロープウェイ。

奥の温泉池で茹でた卵を売店まで運ぶためのロープウェイで、昔ここを訪れた際に見た記憶があるのです。

火山地帯も乗り物もどちらも大好きなのでもう一度見てみたくて…

 

そう思って進んでいくと…

 

 

 

……あれ?

進めません…

 

この先、黒たまご運搬ロープウェイの発着点、そして噴気地帯を間近に見ることができる自然研究路となっているのですが…2015年に大涌谷の火山活動が活発化したとき以来閉鎖されているようです…

現在は安全対策施設を建設中ということで、もう一度この先へ行ける日が早く来ることを願います。

 

残念ながらロープウェイが見れなかったのでせめて黒たまごは食べていきたいと思います。

 

大涌谷といえば黒たまご。

卵の殻に温泉池の鉄分が吸着し、さらにそれに硫化水素が反応して硫化鉄となることで黒い殻のゆで卵になるそうです。

食べると7年寿命が伸びると言われており、とあるテレビ番組の調査では通常のゆで卵より黄身のうまみ成分が20%高いという結果が出ています。

 

そんな黒たまごが味わえるのがここ大涌谷くろたまご館。

かなり混雑していました。

列に並んで購入し、休憩スペースで食べることにしました。

 

こんな袋に入っています。

 

開けると「延命祈願大涌谷黒たまご」と書かれた黒い袋が現れました。

以前食べたときもこんな袋だったので懐かしいですね~

 

取り出してみると、意外なことにまだ温かく。運搬ロープウェイで迅速に運んできたからでしょうか?

冷めないうちにさっそく味わうことにします。

 

※椅子です

 

黒たまごの中は普通の卵と同じ色。

でも美味しさは格別です。

大涌谷の噴気を見ながら食べる黒たまごは最高ですね…!

 

くろたまご館の入り口にはこんなキティちゃんも(笑)

 

それでは、次回に続きます。

 

 

黒たまご運搬ロープウェイの様子を紹介したサイトが見つかりました↓

 

 

 

★乗車データ

箱根海賊船 桃源台港行き 桃源台港(12:50)→桃源台港(14:05) ビクトリー

箱根ロープウェイ 大涌谷行き 桃源台(14:23)→大涌谷(14:39) 搬器221

 

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