ホリデーケア2週目。
今日、迎えに行くと長男の泣き叫ぶ声が外にまで聞こえていた。
クラスでは男の先生が、他の子に飛びかかろうとしている長男を制止していた。
何事かと思って見ていると、どうやらお尻を叩かれて怒っているようだった。
でも、叩いた子はそれを認めて謝らないから、長男の怒りが収まらないらしい。
私の顔を見たが、私のところに来なかったため私は必要ないのだろう。と判断し、先生方の対応を見ていた。
周りの先生は、「彼は今日疲れてるのよ」と言っていたけど、対応していた男の先生は根気強く長男の言い分を聞き、相手の子にも話をしていた。
相手の子は頑なに謝ろうとせず無視をきめていた。
先生としばらく話して、しっかり手をつないでもらい、隣のクラスに行って少し落ち着いてから帰る支度をし始めた長男。
「納得したの?」と私が聞くと、「うん」と言った。
帰りの車の中で、どんなことがあったか詳しく話してくれた。
彼の一方的な話だから都合のいい解釈をしているかもしれないけれど、彼は記憶力がいいのであらかた事実なのだろうと思って聞いていた。
私はこの出来事を見て、嬉しいと思った部分がある。
それは長男が、自分が理不尽なことをされた時に引くことなく、
叩くな!謝って!!
と、立ち向かえたところだ。
長男は構音障害があるため、言葉をハッキリ話せない。だから近しい人にしか彼の言葉はわからないことが多々ある。(英語は理解しているし、話すけどクリアではない)
それが原因で、先週もバカにされたと言っていた。
いじめの対象にもなり得ると思う。
それでも、言葉をわかってもらえないからと諦めずに、理不尽な扱いは許さない、という姿勢を持つことはすごいことだと思うから。
また、彼がこれまで支援学校に通っていたから経験できなかったことをしているのだろうとも思う。
オーストラリアにも、すごく強い子が時々いる。
障害をバカにする子も、嫌がらせをする子もいる。
海外だからのびのび育てられる、と思っている方は多いかもしれないが、いじめは日本と同じようにあるし、差別もされる。
そんな中でも、長男が「ふざけるな!なんで叩くんだ!」と心の声を出せたことはやはり嬉しかった。
本当は、
「誰が叩いたんじゃゴルァー!!」ってクラスに乗り込んで怒鳴るとこだったわよ、アタイ笑
でも、私を見ても子供が助けを求めていない間は、黙る努力をした。
しかし、次はないからな😎覚えとけよ。
正直、今もムカムカしてんだ。やっぱり相手を問い詰めればよかった、とか思ったり。
でも、こうやって色々経験して、親もまた学んでいくのだろう。
支援学校は誤解を恐れずに言うと、温暖な環境だ。(いい意味で)
でも、社会に出たらそれだけでは生活していけない。
今の時期にどんな体験が必要か、親も考えることが多いし、何が正しいかなんて時がすぎなければわからないのだなと感じる。
それでも最善を目指して今日も生きる。
それしかないとも思っている。

