続きです。

 

 

採血を終え、待合室でしばらく待っていると、通常の診察と同じように番号で呼ばれました。

 

魚あたま「失礼しまーす」

先生「あのね、今血液検査の結果出たんだけどね。とりあえず今すぐ入院できる?」


え?

 

いや展開早すぎない????

打ち切り決まった漫画並みに突拍子なさすぎない?

こちとらこれからまさに無痛分娩という最終章に突入するところですよ?

 

なんて冗談が喉まで出かかりましたが、ふだん検診より飼い猫の話の方が長い先生が全く猫の話題を出さないので言えませんでした。

 

先生「これ見るとね、○○の数値が急激に上昇してて肝機能が××で……つまりヘルプ症候群の疑いがあるんだよね」

 

 

 

HELLP(ヘルプ症候群)

血液中の血小板が減少し、肝臓機能の低下によって引き起こされる病気です。腹痛や胃痛に伴い、吐き気や嘔吐といった症状が見られます。進行すると、血液が固まりにくくなる、全身の臓器が障害されるなどして母子の命に関わることがあるので、できるだけ早く出産させます。

(引用)

 

 

もちろん実際にはこんな専門的な話はしていません。こちとらズブの素人です。

このとき先生がかいつまんで説明してくれた内容をまとめると

 

・妊娠高血圧の一種で突然発症する、原因は不明。

・妊娠してる限り対処法はなく、放置すると母子ともに危険。

・胎動が減ってるのもそのせいかも?

・唯一かつ確実な治療法は妊娠を終わらせること。

・さいわい貴方はもう正期産に入ってる。

・つまり

 

 

先生「可能な限り早く帝王切開で赤ちゃん取り出しましょう」

 

 

本気(ガチ)の打ち切り宣言でした。

 

 

そんなわけでそのままあれよあれよと話は進み、気づけば入院。

 

当初手術は翌日以降の予定でしたが、できるだけ早い方がいい、今すぐ同意してくれればスタッフを集められるということで、その日の17時過ぎに緊急帝王切開。

18時半ごろ長男爆誕ハイハイ

 

あまりの展開の速さに、穏やかなまどろみから強制起動させられ号泣している生き物を目の当たりにしても実感が沸かず、「あ…ども…」しか言えなかったです。

とりあえず元気そうでよかったよ。

 

ちなみに話の進みが早すぎて、夫に連絡ついたのは手術室に入る直前でした泣き笑い

 

本当は夫の同意→手術決定という流れなんでしょうが、17時過ぎるとスタッフ集められなくなると言われてとりあえず即決したので。

もちろん夫も完全同意だったので問題はないですが、普段冷え性(女子か)でめったに汗かかない夫が顔中から滝汗流してたのでなんかごめん、となりました。

 

確かにこっちは朝から順を追ってこの状況だけど、彼からすれば完全寝耳に水ですもんね。

 

昼ごはん何にしよ~とかじゃなく、一応途中で経過報告しておけば良かったなと反省しました。

ほうれんそうだいじ。社会人の基本。

 

 

  出産を振り返って

 

 

そんなわけで無痛分娩は叶いませんでしたが、結果的に無事長男を出産することができました。

妊娠って本当に何が起こるかわからないんだなぁと痛感した出来事でした。

 

 

冗談まじえて書きましたが、当時を振り返ると本当に運が良かったと思いますし、産院の先生はじめスタッフの皆さまには感謝しかありません。

 

HELLP症候群は急激に悪化することもあるらしく、もし胎動の違和感で受診にこなかったら危険な状態になっていたかもしれない、よく来てくれたねと言われ、ちょっと泣きそうになりました。

また症状自体も、出産後の血液検査ではほぼ問題ない数値にまで回復しました。

つくづく人体って不思議ですね。

 

あと展開早すぎて切腹怖がる余裕もなかったのも逆に良かったです。

帝王切開ってあれ胸から下だけ麻酔かけて、意識ある状態でやるんですね絶望

事前に知ってたら多分泣いてた。

 

 

というわけで、長くなりましたが長男の出産話でした。

お付き合いいただきありがとうございました!飛び出すハート

 

 

なお痛みに弱い私ですが、術後の痛みは割と大丈夫でした。

もちろん全く動けない程度には痛いしうっかりくしゃみなぞしようものなら拷問レベルの激痛なんですが、まだ自分でコントロールできる痛みというか。

ログインボーナスだけはもらっとかなきゃとソシャゲ開けるレベルというか。

何より手術扱いで保険金下りたのがめちゃくちゃにありがたかったです笑

 

 

あ、腹の傷はかっこよくて普通に気に入ってます永遠の中二病)

 

 

無痛分娩は自費で10万。

結局使うことはありませんでしたが、これから出産される方は保険や助成が使えるようになるといいなと思います。