飛べぬ硝子蝶 | Fuga Del Gatito Blog

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硝子蝶の薄片羽を持つ刹那な君
世の中の重荷と柵を捨て去り
身軽な身体に駆け走り浮かれ飛び落ちる


ほら、身軽な身体はまるで
落ち葉の様に風に舞いヒラヒラと
根がはる大地、コオロギの背中に落ちるよ


ああ、自らの背負うべき重荷も
大切な気持ちも、何もかもか捨て去ってしまったんだ
なのに、どうしてこんなにも飛び立てないの?


希望なんて掴まなくて良い
蝕まれる両腕をヒラリと空に伸ばす

誰か掴まないと知りつつも
茜空を見上げるまん丸な片目


重荷から解き放たれる片羽
辛さから目をそらす為の片目


こんなにも、何も無い私には
誰かが、君が、アナタが、道を
ただ、訪ねてはくれないのね?


這いずり回る欲望を拾い集めたい
だけれども、増えていく重荷背負う
こんな身体では、身動きがとれないの


片羽すら毟り取ってしまいたい
地蟲に食らわれて身軽になれるかしら?


見つめる瞳すら何も無いのなら
誰か代わりに、この朽ち果て損ねた体を引きずって
たどり着かぬ思いへと送り届けておくれ...







༺ནཎ༒Fuga༒ནཎ༻