母の問いへのモラ夫の答えは、

こうでした。


 

 


「言ったことの中では、
一番悪かったなって思ってるのが、





なんかもうお前とおったら
俺の邪魔ばっかされるから、
俺が生きづらいわって。




そんなんだったら、一緒に
共同生活をしないといけないと
いうときに、




まあ僕も怒ってるからですよ、





一方的に、なんか全然俺に協力して
くれないってやっぱ思ってしまう。




俺の言うことを聞いてくれない、
思いも全然伝わらないって、





結局最終的に、ガーって言って
しまう。」





「あなたは、その状態を認識
しているの?






自分自身がコントロール不能
なの?」





母の問いに、モラ夫が答えます。





「いや、それはないです。
認識してます。





だからほんとに、やばいって
なったので」





それを聞いた母は、




「だったら、思い出せるん
じゃないかな」




と言いましたが、





「それが全然、見当もつかない」





と、モラ夫はなおも、諦めません。





母が、




「じゃあ、もう私たちの生活も
あるので」





とあしらいます。





夕飯時に訪問してきたモラ夫。





もう、夜です。






話を終えられようとしたモラ夫は、
それでも足掻きます。






「『死ね』とか、そんなこと
じゃないですよね」





「そんなことを言ったの!?





なんでそんなことを言うの!?」




母の怒りがあらわになり、モラ夫は
焦ります。





「いや、だから、ほんとに、
自分が言った悪いことが見当
つかなくて、




もしかして言ったかな?





そんなこと言うわけないと
思ってるからですよ。




絶対言わないですけど」





モラ夫の言葉に、





「でも、もしかしたらそんなことを
言ったかもしれないって思ったって
ことでしょう!?」





と、母が返します。




父に至っては、あまりの衝撃に、
言葉が言葉にならないようでした。




私の両親の反応に焦ったモラ夫は、
必死に弁解します。




「違います、違います。





今の話の流れで、ほんとに
見当がつかないから。




言ってないですよ、





人様にそんな失礼なこと、
言ったことない」





私のことを
『俺の人生の邪魔』
よばわりしたことは、





『人様に対する失礼』ではない
という認識なのでしょうか。






「他人が言ったことじゃなく、
あなたの口が言ったことだから、
胸に手を当てて考えて来て」





と、溢れる怒りを抑えつつ、
母が言いました。






しぶといモラ夫は、まだ諦めずに
食いつきます。




「『帰れ』とか、
『もうこっち来るな』とか、
そういう話じゃないですよね?





このままじゃ、全然出てこない」





モラ夫は、最後の最後まで足掻き
ますが、





父の、





「終わりにします」





の一言で、一旦静まりました。





続きます。




お読みいただき、ありがとう
ございました。