「君は、全部反論してくる、
俺たちの話に。





一応思い出してもらおうと思って
聞いているけど、





言うと必ず返ってくるから、





話を聞こうという気がないん
だろう」




と、父が言うと、





「僕は今日、誰にも相談してない
ですよね、自分の親にも。




まあ、こう言うことになってるよ
っていうのは、





一言言いましたけど、





向こうに帰ったってのは、






一言言ってますけど、






中身は相談してない。






僕が今日来たのは・・・」





この男は、父の話を、聞いていた
のでしょうか。




相談したかどうかなんて、
知ったことではありません。





『謝罪しにきた』と言いたく
ないのか、




モラ夫は沈黙しました。




思い出してから親に相談する
よう、




促されたモラ夫は、





「喧嘩して、こんな風になってる
状況が嫌だから、





いつも謝るのは私ですよ。





ごめん、って言って。





なんで謝ってるのかよくわからん
けど、




だるいけど、





やっぱ怒らせたことにごめんって、
まず謝る。





じゃあ、その中身をすり合わせて
いこうかって話をしたいのに、
今回は、それができてない。






だから、おかしいでしょって。」




と。





何度も言いますが、





いつも謝られていた事実は一切
ありません。




そして、喧嘩の後にはうやむやに
されるのが日常茶飯事で、




すり合わせなんて、できたためしが
ありません。




『すり合わせをしないといけない』




というのは、まさに私がモラ夫に
言っていた言葉そのものでした。




そして、





『よくわからんし、だるい』





という本音。





よく、虐待した相手の親に
その本音を吐けたな、





と、面の皮の厚さに呆れます。





母が、少し声を荒げます。




「たぶん、話ができないね、
あなたとは!」




「だから、おっしゃっていることと、
僕らが二人でやったやりとりとは、






なんかちょっとずれているような
気がして、





なんか良いように、
やっぱそりゃ・・・」





私が、自分を守るために、
虚偽の主張で親を言いくるめている
とでも、思ったのでしょう。





それは、モラ夫の常套手段であるから。





しかし、私は親に嘘をつく理由が、
ありませんでした。





モラハラを受けても、






私が今までひたすらに辛抱して
いたのであって、





それが、家出をきっかけに、





明るみに出ただけです。





続きます。





お読みいただき、ありがとう
ございました。