
新海誠監督の「天気の子」観てきました。
ちょっとネタバレ注意ね。
すごく壮大なストーリーやスケールなんだけど、
同時にすごいパーソナルなテーマもありそう。
これ、観た人によっても変わってくるんじゃないかと思います。
まだボーゼンとしながら、なんとなく見えてきたもの。
書き留めておきたいと思います。
私が子どもの頃に見ていたアニメって
ザ・ヒーロー、ヒロイン!みたいな
すごい力があったり、むちゃくちゃ美しかったり
完全無欠っぽい、けどちょっと葛藤もあり、
っていう憧れの存在になりそうなキャラクターも多かったような気がするのですが
新海監督の作品に出てくる人たちは
たとえすごい力があっても
ごくごくフツー、クラスで隣にいそうな子、
もっと言ったら、ちょっと出遅れていて
自信なさげなところもあったり。
孤独感がにじみ出てたり。
そんな人が多くて
この作品では、それぞれの人の状況・背景が
はっきりと書かれていない、チョコチョコ出てくるだけ。
でもいろいろ抱えているのはわかって
どこかモヤモヤしている感じ。
でも、時々投げ出したくなりながら
懸命に生きている。
そして、モヤったまま、思い切り突っ走る。
そういうところに、観ている人はどんどんひきこまれるのかな・・・
私はそうでした。
状況や程度は違えど、このモヤ感、
自分と同じだなーって。
そして、周りの人にも、
話してくれない限り、知らんかった!という事情が
いっぱいあると思う。
自分を含めて、人って、
家庭や仕事、学校、
人間関係、体のこと、心のこと、
いろんなとこでモヤって、
そんなとき、これをクリアしてから次に行きたいんだけど、
これさえなかったらな、
あれさえあったらな、
そんなことを思いながら、ジタバタして
自分ではどうしようもないことだったり、
逆に、自分さえこうすればいいのに、
それがなかなかできなくて自分にイライラしたり
スパーっとキレイにしてから、
って思っても、次から次へ何かと出てきて
いつまでたってもスパーっとならない。
そんな自分だから、
何か生きてる意味が欲しいな、
存在意義が欲しいな、
人に喜んでもらえるようなものがあればいいな、
と思うけど、
それはほんとうに自分が望んでいるものなのか?
という葛藤もあったり
でも、
それでも、そのときの自分でちゃんと選んで
生き続ける。
そんな強さが、作品からすごく伝わってきた気がします。
モヤりながらでもいいんだ。
何が正解なのか、わからなくてもいいんだ。
なにもかも、明確にしてからでなくていいんだ。
そのとき行こうと思ったほうへ行こう。
そんな潔さに包まれた作品だった気がします。
だから、あーすっきりした!という感じではなく
あとでジワジワ来るんだわ・・・(笑)