中国国外に出る不安 | プライベートジェット機長が見た「超」大富豪の投資の世界

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大富豪の象徴であるプライベートジェットの機長として日本人で唯一、
世界最速で大富豪を生み出す国・中国でフライトをマネージする
Captain Kayが、日本では決して見ることができない世界へあなたをいざなう。

前回の記事でガルフストリームに移行する、という話をしたのであるが、あれから私はまだ中国にいる。

今度の訓練はアメリカで行われるためその訓練のための入国ビザを取得するための「準備」に思った以上に時間がかかったからだ。

今度の訓練は新たな機種限定のライセンス(タイプレーティング)を取るための訓練なので学生ビザ(Mビザ)が必要なのだという。

このMビザ、手続きの準備がめんどくさい。

まず訓練学校にI-20という「フルタイムで申請者が就学することを承認したことを証明する書類」を作成してもらってそのオリジナルを国際郵便で中国に送ってもらう。もちろん学校側はI-20を発行するにあたって訓練の申し込みや訓練費用を受け取ってからでなければ発行しない(私の場合は所属会社が行った)。

そしてビザ発行の申請(DS-160)および支払い(160米ドル)をオンラインで行う。そして米国領事館での面接の日時を予約する。

それに加えてSEVIS料金(350米ドル)をオンラインで支払う。SEVISという制度は留学生や交換渡航者の管理を移民局が強化するために国土安全保障省によって作られたものだ。

 

私の住む深圳から一番近い米国領事館は広州にある(車で約2時間)。

 

まあ、東京にある米国大使館と同様、物々しい警備だ。

領事館内には携帯電話を含めたすべての電子機器の持ち込みは禁止されており、ビザ申請関係の書類しか持ち込めない。だから内部の写真なんてもってのほか、だ。

面接時間自体は10~15分くらいなのであるが、予約時間通り行っても1~2時間は中で待たされる。座ってのんびり待つわけではなく、ずーっと列に並んで待つ形だ。

 

アメリカビザについては6年前に東京で正常に発行してもらえなくてアメリカで訓練を受けるチャンスを逃してしまった経験がある。

そしてこの広州にある米国領事館に来たのは3年前にクルー用のビザ(C1/D)の申請で来て以来だ。その時には苦い思いをしたのであるがビザは無事発行してもらった。だけどやっぱり米国領事館での面接ってちょっとトラウマなんだよねえ~(笑)。

 

今回も案の定、面接ではいろいろなことを聞かれ.......いやあ~、またビザ発行に時間がかかっちゃうじゃないかなあ~なんて覚悟をしていたのだが、なんと領事館での面接から4日後にビザが発給されるという超速プロセスでパスポートが帰ってきた!(喜)

準備に長いこと時間がかかったのであるがビザ発給自体は速くて助かったよ。

この後、TSA(アメリカ運輸保安局)による指紋照合を含めたセキュリティチェック(FTSP)をしてもらって、現在、訓練の許可が出たところだ。



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さて、訓練許可が出たので来月には渡米することになるのだが、アメリカに行くことができることがはっきりしたら急に不安な感情が沸々を湧き出してきた。

考えてみればコロナのためにもう2年も中国の国外(香港、マカオを含め)に出ていない。それ以前ではパイロットという仕事柄、頻繁に中国国外に出ていたのに。

ゼロコロナを実践している中国に長いこと居すぎて、オミクロン株による感染者が多い中国の外に行くのが怖いのか?もしアメリカでの訓練中、コロナに感染してしまったらどうしよう、とか。

それとも新たな会社、新たな同僚、新たな飛行機の訓練というのが不安なのか?

それらの合わせ技なのかも?それと年を取ってきたのもあるのかな?

 

コロナ禍というのもあり自分の家という快適な空間で過ごす時間が多くなって外に出るのが億劫になっている自分がいる。

 

今年になってアメリカ、ヨーロッパは外国人の入国についての隔離等の制限を少なくする、もしくは撤廃するという動きが出てきている。日本もその方向に向かっているようだ。なんだかいつのまにか中国の外ではコロナ規制が急激になくなってきている。

 

(あくまでも)私の予想ではあるが、あと2年は中国は外国から入ってきた人に対しての2週間(もしくはそれ以上)の厳密な隔離(隔離専用ホテルにおける隔離)を撤廃することはないのではないかと思っている。しかし今年からはその隔離要求がありながらも中国の外に出る機会が出てきそうだ。

 

ボチボチ、重たい腰を持ち上げなくてはならないタイミングに差し掛かってきたのかもしれない。

 

 

 

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