中国企業が語る中国不動産市場 上海紀行ー10-
9月30日、雨降りの月末ですね。明日からは衣替え、猛暑だった日々が懐かしく感じられます。
毎月末の顧問税理士さんとの打合せが終わり 一息ついているところです。
さて、上海紀行10回目は“中国企業が語る中国不動産市場”です。
エコ投資家さんの友人 Pさんから「明日は私の友人(上海大手不動産会社の役員)をご紹介しましょう。」
と 言われていた私達一行は11時にホテルのラウンジで落ちあいました。
日本への不動産投資に興味を持っている Pさんと日本の不動産についてあれこれ・・・
日本で不動産投資をした場合の関連各種諸費用・税金、売買代金の送金方法、短期・長期不動産譲渡税、
等々、様々な問題について話ましたが、投資不動産に対するインカムゲインよりもキャピタルゲインを求める
考えの方が どうも強いようです。(つまり、それだけ中国では値上がりしているようですね。)
最も Pさんが悩んだのは円高問題でした。(2010.9.2 1ドル:84~85円)
15年ぶりの円高は、海外旅行者には有り難い話ですが、貿易関係業者のみならず海外投資家の皆さんにも
日本への投資を見合わせる大きな影響を与えているようですね。
昼食をご馳走になった後、Pさんの友人の会社へ
行ってみると、savills-shanghai でした。
太平洋地域の国々(香港・マカオ・中国・シンガポール・日本
を始めとするアジア諸国・オーストラリア・ニュージーランド
・米国)欧州等で200棟以上のビルを保有し、不動産事業を
展開するグローバル企業。
私達一行は Pさんから savills-shanghai の役員 Aさんを紹介され、
5ヶ国語を話せるエコ投資家さんの通訳で話をすることになりました。
Aさん にこやかに
「弊社には日本人のスタッフも3人働いていますよ。日本では六本木にもオフィスがありますよ。」
Pさんの計らいで質疑応答形式でお話を聞くことになりました。
◆中国マンション市場は投資の対象で、空室が9000万戸以上あると聞いて ビックリしていますが
今の空室が実需となって購入者が実際に居住するのが望ましいと考えるが・・・?
Aさん:マンションが投資の対象となっているのは事実で、ここ上海でも随分 値上がりしました。今はその
波が内陸部へと広がっている。中国政府は価格高騰を抑えるように10%位の値下げをしています。
購入者は中国国内の人たちよりも、外資系企業や外国人投資家が多いようです。
外国人が多いのは居住者も同じで外資系企業の社員さんが多いようですね。
◆マンション購入者の住宅ローン制度は?
Aさん:中国政府は内需拡大政策を計っていますので、頭金10%、金利4.5%位の住宅ローンで
購入できるようになってきているようです。
◆3日間、上海にいて相当数のマンションを見受けましたが管理面について・・・?
Aさん:管理は各建物で行っています。管理体制が悪いと、テナントビルも同じですが 入居者は入らないし
効率が下がるので 資産価値を保つ上でも良好な管理をしなければなりません。
ちなみに日本では建替決議の必要数は? (4/5ですね。) 中国では100%全員の同意が必要と
なりますから、共有者全員で建物の美化と管理を考えています。
◆日本では立地条件の良い中古マンションをリノベーションして再販するビジネスがあるが中国では・・・?
Aさん:中国ではまだ そこまでは市場が成熟していない。マンションは購入者が自分の好きなように内装
してから使う習慣となっているし、今、マンション建設は内陸部で盛んになっている状況ですからね。
なるほど、人口13億人以上と言われる中国、日本の11倍の人口と26倍の国土
万博後は中国バブルも崩壊するという見方よりも
不動産投資熱がマンション居住実需に変わる時
何だか、日本のバブル崩壊とは違う道を歩むような予感がしました。
上海紀行 次回は“お土産、お茶屋さんにて”です。 お楽しみに。
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