≪不動産市況≫戦後最悪の長引く不透明感
5月20日(水)内閣府が発表した 09年1~3月期のGDP(国内総生産)の速報値は、
物価変動の影響を除いた実質GDPが対前期比▲4.0%、年率▲15.2%となり、
08年10~12月期の年率▲14.4%と
2四半期連続での大幅なマイナス成長で戦後最悪の減少率となった。
日銀やメディアによれば、在庫調整が進み、下げ止まりの兆し、
好転の兆しが見えつつあると言うのだが・・・!?
≪分譲マンション市況≫
今週、売却依頼を受けている法人D社と打ち合わせ。
銀行の紹介で一昨年9月に取得した事業用地の売却について、
「取得原価を割って売却するのは仕方ないとしても、はたしていくらで売れるのだろうか?」
・現時点で、マンション建設用地を購入できる会社はごく数社しかないでしょう。
・建設用地の仕入れ部署が販売センターに出向したままの会社が大半ですよね。
・O社は昨年度、親会社がマンションデベロッパーに融資した土地が事業主からの、
ノンリコースによる土地引き取り件数が過去最高で相当数あったらしいよ。
当分の間は事業用地の取得は必要ないようですね。
・ほとんどのマンションデべは、昨年秋以降、
完成在庫を仕入れてアウトレットマンションとして販売してきているが、いまだに同じ。
あるいは9月竣工・来年3月竣工の物件を血眼になって捜していますね。
・土地を購入して、マンション計画を立てても、建設工事を請け負うゼネコンがないのが現状のようだね。
・昨年から続いているマンションデべとゼネコンの連鎖倒産は確かに不動産・建設業界には
ショックだし、不動産市況も、戦後最悪の状況だよね。
・完成在庫の残戸処理もいち早く値下げした会社と、今になって値下げを始めた会社と売れ行きのペースが違うようだね。
・D社は来年3月迄に資金回収のできる建売住宅事業を始めたらしいよ。
・他社も同様に戸建事業を計画しているが、マンション市況と戸建市況は違うし、現場計画が失敗しなければいいけどね。
・G社はマンション建設用地として仕入れた土地を、建売住宅業者とタイアップして一戸建住宅に事業変更したらしいね。
・民事再生中のS社のマンション建設を請け負っていたゼネコンが土地を取得して再販デべに卸したらしいね。
・各社とも、高値買いした事業用地の処理も進まない中、
今期の売上のために完成残戸や年度内竣工物件を再販しているが、、、。
・金融機関の新規融資も相当、厳しいらしいね。
・S社は9月期迄に今年度の見通しが付かないと、銀行が手を引くらしいね。
・4月に私的整理手続き[事業再生ADR]を取ったコスモスイニシアは主力銀行との協議で100億円の債務減免で調整中らしいね。
景気の下げ止まり、底打ち、好転の兆し!?
景気判断は昨年の「つるべ落とし」から見れば、悪化は緩やかになったのかもしれないが、、、。
追加経済対策による不動産関連の減税が功を奏して、
不動産市況に好転の兆しが見え始めるのにはまだまだそれなりの時間がかかるだろう。
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