不動産競売流れ② | 不動産屋の中小企業診断士ブログ

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不動産屋であり中小企業診断士。そして、借金、多重債務問題、競売、任意売却。再生のプロフェッショナル有限会社大野不動産コンサルタント事務所 のブログ部屋へようこそ! 日々の思いついた事を、ブログにしています。今日はこんな話・・・


字数制限を受けましたので、その続き。


不動産競売の一般的な流れは、

差押え:

裁判所(地方裁判所)から「競売問始決定」が所有者・債務者・債権者に郵送(特別送達)されます。


現況調査:

裁判所執行官、および鑑定人(不動産鑑定士)が、競売物件の現地調査に来ます。居住者、賃借人、占有者、管理人等への聞取りや写真撮影をします。


評価書作成:

不動産鑑定士が評価し、鑑定価格及び評価額を算出します。


現況調査・報告書作成:

執行官が、居住者、賃借人等からの事情聴取等に基づいて作成します。


物件明細書作成:

裁判官が、占有者の権利が買受人に対抗できるかどうかを判断・決定します。
短期賃借権保護制度は廃止されましたので、賃借人は単なる占有者の扱いです。


競売基準・価額決定:

裁判官が、評価書・現況調査報告書・物件明細書のいわゆる三点セットに、基づいて、競売基準価額を決定します。多くの場合、評価額が基準価額となります。弁護士、債務者等が、異議申し立てをしても、100%近く、即却下されます。(弁護士の活躍できる余地は、まずありません。)


期間入札の通知:

債務者・債権者に郵送されます。                             賃借人には郵送されません。(除く、賃借人が特別買受人の申請をした場合)


三点セット・閲覧開始:
地方裁判所(東京23区ですと目黒執行センター)にて、誰でも閲覧が可能になります。新聞に載ります。インターネットでも閲覧できます。
数十の不動産会社が、競売物件を直接見に来ます。近隣のすべての家に「近くの競売物件を購入しませんか」などとチラシを配る不届きな違法業者がいます。


期間入札:

1週間の期間を設けて、入札を受け付けます。
買受希望者(入札者)は、20%の保証金を地裁に納入します。


開札期日:

地裁で開札します。公開です。基準価格以下の落札、又は入札ゼロが増えています。
競売申立人(債権者)が、競売取下げできるのは、開札期日の前日までです。


売却許可・決定:

地裁が、開札期日の1週間後に、最高買受価格の人を競落人と決定します。


代金納付・物件明渡し・退去:

競落人は、売却許可決定から1ヵ月以内に残金を地裁に納入します。
嘱託登記により、競落人(買受人)に所有権移転され、それ以外の登記はすべて抹消されます。
競落人は、同時に物件引渡命令を申請し地裁は物件引渡命令を決定します。
所有者・占有者は退去しなくてはなりません。(除く、正式な賃借権者)


どうですか。長い道のりでしょう。


配当要求終期の公告とは、簡単に言うと、執行裁判所に、債権者は申し立てて下さいな。ある時期までに申し立てないと、競売代金からの配当がもらえませんから申し立ててね。と・・・


それをみて、任売専門の不動産屋さん、競売専門の不動産業者、執行停止の異議の申し立をして競売時期を延ばしましょうなんて、訳のわからない輩、詐欺師なんかもいろいろ自宅に来始めるわけです。


うまい話はありませんから、気をつけてください。


債務者のためにまじめに取り組んでいるGoodな業者さんもいます。


私のところなんかもね。



長くなったので。


では、では。