アメリカで最も有名なヒットチャートであるビルボードホット100を知って、TVでそうした映像を観た中ではメアリー・マッグレガーの過ぎし日の想い出(Torn Between Two Lovers)がリアルタイムチャートとして最も古い記憶です。これも未だに当時エアチェックした音源を40年以上も聴き続けているくらい非常に好きな歌です。当時は夕方頃にビルボードTop10ヒットを毎週だか毎月だかオンエアしてくれる番組があったので、そこで録った覚えがあります。残念ながらLPやシングル盤は金欠で買えず、後年CD化を待つも購入出来なかったのですが、今ではこうしてYoutubeでも聴くことが出きるようになりました。

 

Torn between two lovers, feelin' like a fool
Lovin' both of you is breakin' all the rules
Torn between two lovers, feelin' like a fool
Lovin' you both is breakin' all the rules


声量も見事な歌唱力もあるという訳ではないけれど、だからこそ何処かしら冷めた諦念が消え入りそうに弱くか細く揺れる声から伝わってくるのです。ちょっと違うかもしれませんが、河合奈保子(竹内まりや)の「けんかをやめて」に似た、いわゆる二股ソングにそんな感情を抱くのはどうかとは思うものの、放っておくと何処かへ去ってしまいそうで、引き留めておきたい愛しい気持ちにさせられるのです。


「この声なくしてこの歌なし」は時に諸刃の剣になるのかもしれませんね。1977年初めにビルボードホット100で2週連続の大ヒットとなった後、結局次のヒットに恵まれず「1ヒットワンダー(一発屋)」の汚名を返上出来なかったようです。同年、デビー・ブーンが恋するデビー(You Light Up My Life)でさらにぶっちぎりの一発屋ぶり(10週連続1位)を決めていますが、こちらは今聴くとちょっと過大評価な気がします。

 

メアリー・マッグレガーは何の縁かわかりませんが、劇場版・銀河鉄道999のエンディングテーマを歌ったことがあるようで、何と妻がLPも持っているとのことでした。実家に保管してあるそうなので、今度聴いてみたいです。