(江ノ島山頂より太平洋を望む。右側の島は伊豆大島。)

 

 

滞納者関連、テクニックばかり話していても面白くありません。

今回から実際の滞納回収に関する経験談を織り込みます。

 

当方、大学生の頃より、

父親所有の小規模物件で発生した滞納回収の手伝いを始めました。

 

これが貴重な経験となりましたし、

コストがかかっても管理会社を利用する要因となっています。

 

では、事例研究1、約35年前の話です。

上記の父親所有の小規模なアパートで発生した滞納です。

 

 

1.ダンナが奥様に黙って家賃を浪費していた

 

当方が最初に経験した滞納者。

ダンナが家賃を浪費していたケースです。

 

当時父親所有だった物件で発生。家賃のやり取りは現金手渡し。

滞納が発生するも、父親が「超」の付く善人だったためロクすっぽ督促もせず。

 

やがて滞納を放置したまま相手方は退去してしまいました。

滞納額は家賃の1年弱分。それは長過ぎですわ。何でそんな督促しなかったの。

 

滞納の事実を知ったのは退去後。

何かの話の切っ掛けで発覚し、追求したら父親モゴモゴ。

 

ナメられっぱなしの父親。当方の深い溜息。

転居先まで告げているということは、督促なんぞされないと高を括らています。

 

これじゃマズいでしょってことで、

当方が嫌がる父親を滞納者の引っ越し先へ連行。なんか変な図式です。

 

 

1.奥様とのハナシ

 

「えっどういうことですの???」

 

相手方の奥様に事実を告げると仰天クリビツ。

「大蔵省」である奥様は、毎月ダンナに家賃を手渡しているとのこと。

 

ダンナが帰宅したら問い質すとのことで我々はいったん帰宅。

翌日奥様からコトの顛末の報告がありました。

 

結局滞納の原因はダンナが渡された家賃を飲み代に使っていたこと。

家賃は耳を揃えて支払われ、奥様からは深い謝罪を頂戴したのでした。

 

このケースは今後発生する滞納に比べれば大人しいもの。

極初期のケーススタディ(事例研究)としては最適の難易度でした。

 

んー、でもあの奥様。

今思い出すと、ダンナの浪費を知っているような感じがしたんだけどなー。

 

まだ若き当方。

当時そこまでは深読みすることはできず。

 

 

1.相手の善意に期待してはならぬ

 

本件、滞納者は何らの善意を持ち合わせていないことが理解できました。

 

後々この部分は鮮明になるのですが、

滞納者はマトモなことはこれっぽっちもいいません。

 

それを信じるとしたら、そちらもどうかしています。

滞納が発生したら、傷が少ないうち、大事になる前に解決を。

 

時間と共に滞納額が積み上がり、

より長期化の様相を呈し、難易度が上がります。

 

 

【教 訓】

 (1) 滞納者には強気の督促をすべし。

 (2) 滞納者に舐められるな。毅然と対応せよ。

 (3) 賃貸業はボランティアに非ず。毎月の給料はしっかり徴収すべし。

 

 

 

続きはまた次回。

今回もお付き合い、ありがとうございました。