謹賀新年(いつぞやの使いまわし)
気付けばこんなに増えている我が家のお宝たち。
これらお宝たちの油引きなおし。
年が明けてまずはこれです。
※日本刀の手入れには古来より丁子油が使われてきました。
これを刀身に塗布して保管します。
稽古でいつも振っている刀はその度に引きなおしているが、
そうじゃない鑑賞用等の普段振らないものは頻繁に引きなおしているわけではないので。
今日はこれらを一気にまとめてやってしまいましょう。
※油は最低でも一年に一度は引きなおした方が良いと言われています。
因みに写真は我が家で最下級グレードの新刀。
基本的に新刀(忠吉、長道といった一部例外を除く)、新々刀には興味が無いのだが、
何故か一振だけ新刀が紛れているというw
はい、完了。
今年も宜しくお願い致します。
はい、こっちも完了。
我が家一のお宝(上段)と
いつも振っているメインの愛刀(下段)
御刀様、今年も宜しくお願い致します。
今年は怪我の無い様にw
いとも簡単に曲がってしまった節丸清光ですが、
鞘に入れて保管していたのでこの通りほぼ元通りに。
さすがは古刀。
鉄質で劣る新刀や新々刀ではこうはいかないでしょう。
どれだけ研ぎ減っていようと古い物は良いという事だ。
良い機会なのでこれも書いておこう。
TVなんかで見かけると思いますが打ち粉というものがあります。
↑こんなの
これで刀身をポンポン叩いてるのを見た事があると思います。
これで手入れするものだと多くの人が思っている事でしょう。
ですが、これ・・・
大きな間違いです。
打ち粉と呼ばれるこれ、中身は研磨剤です。
つまりは「叩く度に刀身を研磨している。」という事。
日本刀の研ぎには専用の砥石が必要で、これまた研ぐ為にも凄い技術が必要です。
冷静に考えてみよう・・・
「ド素人が何が入っているのかよくわからない研磨剤で刀身を磨いている。」
という事なのだ・・・
考えただけでも恐ろしい・・・
手入れの度に打ち粉を使う場面をよく見るけど、本当にこれは大きな間違いです。
そもそも試斬するわけでもなく、鑑賞するだけなのに研磨必要ですか?
という事ですw
試斬した刀ですら研ぎなんて滅多に必要ないというのにw
打ち粉でいいだけ研磨されてテカテカになった刀身を見た事がありますが、
それはもう酷いの一言でした・・・
肌の積みやはたらきが全て消えてしまっているという無残な姿に・・・
手入れの教則なんか見てるとしつこいくらいに打ち粉を使っていますが
本当やめて下さい。
刀が可哀想。
愛刀家はもちろんの事、これから日本刀が欲しいという人も
手入れは怠らないように!
名刀を鉄屑に変えてしまうのも、全ては持ち主次第。
不伝流では初めて日本刀を手にする人へこう伝えます。
手入れは欠かさず行う事。
そして打ち粉は絶対に使うな。
と。