名鉄河和線:知多半田駅の階段を下りた所に有るパネル。

 

 

新美南吉と、作品:泉 < B > が綴られています 。

 

 

泉 〈 B 〉

 

この泉の水を汲んでくれ

これはさゝやかな泉だ

恰度茶わんに一ぱいほどの水だ

 

だが見てくれ

この水は淸冽で

ま新しいのだ

 

無限の靑空󠄁が

そのはりつめた方寸のおもてに

くつきりうつつてゐるではないか

 

しんと動かないが

耳を近󠄁づけてきいてくれ

 

その底にしんしんと

力のみなぎるつぶやきが

聞えるではないか

 

この泉は四方の大きい岩を

じみじみと永い日夜をかけて

絕えずしみとほつて來た水が

一切の汚辱を去り、

みぢんのにごりもとどめず

今朝󠄁ここに充ちたものだ

 

見てくれ、底の砂粒の一つ一つが

寶石のやうにきらきらしてゐる

塵一つ、枯葉の片かけ一つ

沈んではゐない

 

もつと頰をその表面に近󠄁づけて

見てくれ

 

氷のやうな息吹が

泉からたちのぼる冷氣が

君の感覺をさしはしないか

 

さあ

この泉を汲んでくれ

もろ手を出してすくつてくれ

--------------------------

 

右下に画かれてあるのは新美南吉記念館のキャラクター 「 ごん吉くん 」。

 

--------------------------

ごん吉くんプロフィール

 

「 ごん吉くん 」 は実は南吉さんの弟子で、南吉さんゆずりの帽子とジャケット、

それに童話 「 手袋を買いに 」 にちなんだ手袋をつけています。

師匠に代わって、皆さんを南吉童話の世界へナビゲートするのが仕事です。

 

性別        男の子

誕生日     3月24日

お仕事     南吉童話ナビゲーター

お友達     だし丸くん(半田市観光マスコットキャラクター)

性格        礼儀正しいけど、実はいたずら好き

http://www.nankichi.gr.jp/Otoiawase/gonkichikun.html

 

「 手袋を買いに 」 に登場する子狐は、「 子供の狐 」 または 「 子狐 」

と書かれており、名前はありません。

 

「 ごん吉 」 という名前は 「 ごんぎつね 」 から来ているのでしょうから、

「 ごん吉くん 」 は「 手袋を買いに 」 の子狐と 「 ごんぎつね 」 の2つを

元にできたキャラクターなのでしょう。

 

「 手袋を買いに 」 の 「 子狐 」 は甘えん坊で、母キツネと一緒に暮らしています。

「 ごんぎつね 」 はいたずら好きですが、心優しくてさびしん坊です。

家族の事は書かれていませんが、内容からすると一人暮らしでしょう。

 

「 子狐 」 が独り立ちして間もないのが 「 ごんぎつね 」 と解釈しても

おかしくはないでしょうし、もしかすると、その解釈があって 「 ごん吉くん 」

が出来上がったのかもしれません。 

 

駅前ロータリーに郵便ポストがあります。

 

 

 

 

駅前のマンホール。

令和四年十月一日に市制85周年を迎えた記念下水道マンホール。

蓋デザインコンテストで小学生の部最優秀賞です。知多牛。

 

 

中学生の部最優秀賞です。

半田の象徴である赤レンガと新美南吉のごんぎつね。

 

 

駅前通りに掲げられた幟。

 

 

    

 

駅から北へ200m行ったところに、旧中埜家住宅があります。

新築物件のようなお洒落なお家ですが、明治44年築の重要文化財です。

 

 

 

 

中埜家住宅から北へ30mのところに、山の神社が鎮座されます。

 

赤マーク 山の神社

青マーク 中埜家住宅

 

 

 

鎮座地:愛知県半田市天王町2

 

 

 

左に手水舎。

 

 

 

 

--------------------------

 

上半田山の神さん由緒

 

社名 上半田山の神社 

祭神 大山積神

 

この神様は、伊弉諾の尊と伊弉冉の尊の間に生まれ、天照大神の兄神に

当たらせられ、山海草木を司る神 ( 山神 ) として、又農耕の神として

日本創生の建国に大功をあらわされた大神であり、全国に広く神徳を

兼備し篤い信仰を集めている。

 

本宮は瀬戸内海大三島の大山祇神社である。

摂取院の古文書によれば、

 

 「 上半田の天王の西の高台に半田城 ( 城屋敷 ) あり、

   文明四年 ( 1473 ) ときの城代家老は榊原安左衛門なり 」

 

云々の記述あり。

古来は城を築けば必ず部門の守護神として大山積の神を城内に祀る

習わしがあり、ここに城ありとすれば築城と時同じくして山の神社が

建立されたと推測され、その起源が伺い知れるが定かな証しは乏しく

その年代も不詳である。

 

山の神社のご利益は、国土安泰をはじめ、厄除け、家内安全、

延命長寿、縁結び、夫婦和合、子育てと伝えられ、又美人の神として

信仰されている。

 

住吉神社宮司監修

 

                        ( 境内説明文 )

 

知多半島は低い山しかありませんが、「 山の神社 ( かみのやしろ ) 」が、

特に東側に多く鎮座されています。

稲作の神として鎮座されているのだろうと推測していましたが、武門の神

という説もあるのですね。

 

拝殿からの眺め。

 

 

以上。