法善寺は、なんば駅から東へ300mのところにあります。
住所:大阪府大阪市中央区難波1-2-16
大坂は度々訪れる所ですが、なんば駅は乗りつぎの駅であり、降りたことが
有りません。全く知らない街なので、スマホで何とか到着。
テレビでよく観る風景。
水掛け不動。
苔が生えたお不動さんは、テレビでは観ておりましたが、ここまで長く成長
しているとは思いもよりませんでした。
境内に説明文はありませんでしたので、公式HPの記事を転載します。
山号 天龍山
寺号 法善寺
通称 千日寺・水掛不動
宗旨 浄土宗(総本山知恩院)
開創 寛永14年(1637)
開山 専念法師
本尊 阿弥陀如来・西向不動明王・金毘羅天王・お初大神
札所 大阪新四十八願所阿弥陀巡礼 第48番
法善寺の歴史
かつて京都宇治にあった浄土宗天龍山法善寺は、寛永14年(1637)、
ときの住職である中誉専念法師が 「 金毘羅天王墾伝 」 の故事に基づき、
現在の大阪難波の地に移転しました。
念仏聖の専念法師は、人々の供養のために千日間にもおよぶ念仏回向を
勤めるなど、民衆に寄り添う日暮らしを送られました。
大阪ミナミの法善寺一帯の地域が 「 千日前 」 と呼ばれるようになったのは、
この専念法師が行った 「 千日念仏回向 」 に由来します。
「 千日前 」 という地名はよく耳にしますけど、法善寺が源の地名とは
知りませんでした。
水掛け不動に向かって左に、金毘羅天王と手水舎があります。
金毘羅天王。
手水舎。
手水舎の前に歌舞伎役者が奉納された石燈籠。
手水舎の奥に、お初天神が鎮座されます。
こちらが法善寺横丁。
『 夫婦善哉 』 や 『 法善寺横丁 』などの小説、時代劇 に登場する法善寺
ですが、一番なじみがあるのは、やはり藤島桓夫さんの 『 月の法善寺横丁 』 。
参拝している間、歌声がずっと頭の中で流れていました。
歌詞を書いておきましょう。
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月の法善寺横丁
歌 :藤島桓夫
作詞:十二村哲
作曲:飯田 景応
庖丁一本 さらしに巻いて 旅へ出るのも 板場の修業
待っててこいさん 哀しいだろうが
ああ 若い二人の 想い出にじむ 法善寺 月も未練な 十三夜
(セリフ)
こいさんが、わてをはじめて法善寺へつれて来て
くれはったのは 「 藤よ志 」 に奉公に上った晩やった。
はよう立派なお板場はんになりいやゆうて、
長いこと水掛不動さんにお願いしてくれはりましたなあ。
あの晩から、わては、わては、こいさんが好きになりました。
腕をみがいて 浪花に戻りゃ 晴れて添われる 仲ではないか
お願いこいさん 泣かずにおくれ
ああ 今のわてには 親方はんに すまないが 味の暖簾にゃ 刃が立たぬ
(セリフ)
死ぬ程苦しかったわてらの恋も、親方はんは許してくれはった。
あとはみっちり庖丁の修業をつんで一人前の料理人になることや。
な、こいさん、待っててや。ええな、こいさん。
意地と恋とを 庖丁にかけて 両手あわせる 水掛不動
さいならこいさん しばしの別れ
ああ夫婦善哉 想い出横丁 法善寺 名残りつきない 灯がうるむ
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このような演歌は、とんと聞かなくなっちゃいましたね。
作る人も、歌う人もおりません。
『 さざんかの宿 』 あたりが最後かなあ。
水掛け不動からの眺め。
門の向こうに見えるのは、白人の団体旅行客です。
以上。