みなさん、「バナナ室」をご存じでしょうか?
日本は害虫侵入などの観点から、黄色いバナナを輸入することが禁止されており
青いバナナを輸入して「バナナ室」で熟成させたのち出荷されるのですが
今ではほとんど見かけない「バナナ室」
昔はどこの八百屋さんにもあったらしく
当然のことながら、当市場にも巨大な「バナナ室」が…。
使われることのなくなった「バナナ室」。
入口だった場所はきれいに鉄板で塞がれ、この通り。
どうやら、この広い区画の地下はすべて「バナナ室」らしい。
扉を塞いでから、かれこれ数十年…
もはや、この中を知る人がいなくなった当市場。
今回、「バナナ室」を調査することになりました
まずは、しっかりと溶接してしまった扉に穴をあけるところから
あけた穴から、梯子を使って地下へ。
降りた先には巨大なコンベアーが。
コンベアーの先は暗闇の室内に続いています。
このコンベアーで、バナナを地下に下ろしていたと思われます。
今は電気も通っていないので真っ暗。
心配していた水漏れなどもなく
ほんの少しカビ臭ささと、経年による劣化はあるものの
当時の姿がそこにはありました。
管理室だった場所でしょうか?
バナナを成熟させるためにエチレンガスを使用するのですが
ガスボンベも当時のまま。
通路は壁に沿って、たくさんのドアが並んでいます。
コンベアーで運ばれたバナナを各部屋に運び熟成させていたんですね。
内部に並ぶドアは「1」~「11」まで。
各部屋、作りは全く同じ。
運ばれたバナナはこの"すのこ”の上に
高く高く積み上げられ
温度と湿度を管理されながら黄色く熟していくのを待っていたのでしょう。
この温度と湿度の管理がまた大変で
緑のバナナが一気に茶色く変色してしまったり。
黄色くし過ぎてしまうと日持ちがせず、店頭に出せなかったり
少し青みの残ったバナナを出荷するためには
この温度・湿度の調整をしっかりと管理することが大切だったそうです
数十年放置されていた「バナナ室」でしたが
何も問題が起こってなくて安心するとともに
当時の市場が、この空間の中にそのまま残っていたことで
どんなことを当時の市場の人たちがしていたのかを知る
とても貴重な機会となりました
今回は調査だけだったので、なにも変えずに
再び入り口を溶接で塞いでおります。
当市場に遊びに来た際には、この場所に立ち
足元にはこの空間が広がったいるんだなぁ~ と
感じていただくと、いつもとは少し違った楽しみ方が
できるかもしれません
当市場にはまだまだ未知の場所がありますので
またの機会に紹介しますね
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