岸田総理は全く国民の方を見ていない。見ていないというよりも目を背けているという感じかな。国民のことは二の次三の次、優先順位最下位という雰囲気だ。岸田総理には自分で考える力も、実行力もないから、誰かに指示命令されたことを忠実に守っているのだろう。しかし、岸田総理にとっては命令に従っているだけであっても、私たち国民にとっては由々しき事態だ。

 そのように感じるのは、これまでの岸田政権を振り返ると自ずと出てくる結論であるけれど、今回の「能登半島地震」に対する対策を見ても、「ああ、これは確信犯だ」と思わざるを得ない。全くやる気がない。

 地震後に岸田総理が何を考えたのかは知らないが、能登半島に視察に行くのを拒否してテレビに出て笑っていたり、新年会で愛想を振りまいたりしていた。やっと13日に行くと予定を立てたと思ったら、今度は天候が悪いから14日に延期したとの報道があった。「明日は雨なので運動会は明後日に延期します」の乗りだね。しかもしかも、行ったと思ったらろくに視察もしないでとんぼ返りだったそうだ。完全に国民を舐めている。

 馳石川県知事もさっぱりやる気を見せない。地震のあったときは東京に帰省中だったといい、すぐにヘリコプターで石川県に戻ったまではいいものの、半島に出向いて被災状況を確認することはしていなかったという。総理が総理なら知事も知事ということになる。

 また、自民、公明、立憲民主、日本維新の会、共産、国民民主の6党は5日の党首会談で、所属国会議員による能登半島地震の被災地視察について、当面自粛することを申し合わせたとの報道もあった。いったいこの国はどうなっているのだろうか。岸田総理や自民党ばかりではなく、野党もすっかり腐っている。

 他にもある。世界各国からの救助活動の申し出を全て断るとか、日本国内でもボランティアの活動はやめてくれとか、消防や自衛隊の活動もごく限られ範囲に抑えるとか、要するに困っている人を何とか救おうとする熱意を見せない。熱意を見せない代わりに熱意を見せないことへの言い訳ばかりしている。

 「細かいことまで一々国民には知らせない」のかもしれないが、前回も書いたように地震による被災は日本人にとって他人事ではない。国民全員が自分のことのように心配になる。そして、親切な人、やる気のある人たちは自分にできることがあったら支援したいと思っている。それなのに、きちんと説明しようとしない。

 予算措置も最悪。すぐに40億円規模の予備費を拠出すると閣議決定したが、その額の少なさが話題を呼んだ。それもそのはずで、海外には何千億円、何兆円と援助する日本政府が、国内の大震災に40億円では思わず引いてしまう。批判を受けてさすがにまずいと思ったのか、14日にあわてて1000億円と言い直した。

 

 また、住宅が全壊したなどの場合は最大300万円の支給だという。そりゃ貰わないよりも良いけれど、住宅全壊で300万円支給されても、途方に暮れる人も多いだろう。さらに、滑稽とすら思えたのは、被災者に生活資金を世帯当たり原則10万円、最大20万円を利子なしで "貸し付ける" ということだ。

 なんとみみっちい。これで政府に感謝する人はどのくらいいるのだろうか。増税、増税で散々人からぼったくっておいて、それを国民に対して使う場合は雀の涙でしかない。「与党も野党も、政治家やめたら?」と言ってやりたくなる。

 そうそう、原発の情報も全く不明だ。一体、地震でどこまで危険な状態になったのか何の報道もされない。志賀原発は過去にも隠蔽したことがあるといい、信用できない。ことによると、今回の地震で爆発寸前の危機に陥っていたのかもしれない。報道では、地震で志賀原発の電源関係の一部が損傷し、その補修が終わったのが13日だった。

 とすると、岸田総理は補修が終わるのを待って被災地に視察に行ったことになる。外国からの救助隊を断ったのも、自衛隊を小出しにしたのも、その他国内からの支援を断ったのも、全部原発が爆発する危機的状況があったためと考えると辻褄が合う。そういえば、岸田総理は記者会見の終了間際に、原発関係の質問があった際、にやにやして返答せずに去った。ことによると、絶対に答えてはまずい質問だったのかもしれない。

 なにしろ、現在は政府も、政治家も、官僚も、専門家も、医者も、財界も、マスメディアも、嘘ばかりついている。そんな嘘を信用しているのは子供と、団塊の世代以上の老人と、おめでたい人くらいしかいない。

 それにしても岸田政権はひどすぎる。今回の能登半島地震でますます明らかになったのが、日本政府が国民や国を大切にし、守ろうとする姿勢に欠けていることだ。新型コロナ用ワクチンや増税に関しては、諸般の事情、それはアメリカ、医師会、財界、財務省などからの圧力に抗し切れなかった可能性もあると思っていたけれども、そうでないことは今回の能登半島地震への対応を見て理解できる。

 現在の日本政府は確信犯的に、国も、国民も大切にしようとは思っていない。「大切にしようと思っていない」では言葉が甘過ぎる。国や国民を売り飛ばすことで自分たちの利益や保身を図ろうとしていると考えた方がいい。それは岸田総理ばかりではなく、野党を含めた他の政治家も、官僚も、専門家も、医者も、財界も、マスメディアも、みんなそうだ。

 なぜそんな非常識なことに歯止めがかからないのだろうか。一つには、現在のアメリカがそのような国になったことがある。アメリカは衰退しつつある国で、もう破れかぶれになっているように見える。酒乱のオヤジみたいなもので、手当たり次第、盲滅法暴れ回って、自分の首を絞めている。もちろん世界への被害は甚大なものがある。

 だが、アメリカがそうであっても、日本は日本だ。少しは良心を働かせてもいいのではないだろうか。ところが、日本は民度の低い国であって、宗主国のアメリカが良心を失うと日本も一緒になって良心を失う。人格というか、人間性の未熟な未開民族らしいところを日本は見せる。政府が暴走しても、それを止めようとするのはごく少数でしかない。

 本来は、野党やマスメディアは政府の暴走を防ぐことが役割であり、それによって民主主義が成立するのだけれども、現在は野党もマスメディアも、政府の犬でしかない。政府の隠蔽や捏造に尻尾を振って協力してしまう。社会的な使命を全く果たそうとしない。ダメだねえ、日本人は。

 幸いなことに、一般国民の岸田政権に対する支持率が極めて低い。国民も少しは分かるみたいだ。次回の選挙では岸田総理ですら落選するのではないかという状況に見える。しかし、私はそれについても疑いを持っている。岸田総理はいくら嫌われても、自分を改めようとする気配を全く見せないが、その頑固さは不正選挙という手段を持っているからではないだろうか。

 2020年のアメリカ大統領選挙では不正が行われたというのがもっぱらの評判だ。不正によってトランプ大統領の再選が阻止され、バイデン民主党が勝利したといわれている。仮にそれが本当のことであるとすれば、間違いなく日本もいずれ不正選挙が実行される。現在政府はいかにしたらバレずに不正選挙を行うことができるか検討中だろう。この不正選挙は憲法改正時の国民投票でも行われるに違いない。

 それにしても、日本は一体どうしてこのような国になってしまったのだろうか。種々様々な原因が考えられるけれども、その一つに  “コロナ用ワクチン後遺症” ならぬ "安倍晋三後遺症" を挙げてもいいのではないだろうか。

 安倍元総理を私は評価していない。というのも安倍政権が憲政史上最長の政権になるほどには成果を挙げていないと思うからだ。経済はジリ貧で増税まで行い、安保法制や武器輸出三原則の撤廃によってより戦争のできる国へと歩みを進めた。新型コロナ騒動や危険なワクチンを導入したのも安倍元総理になる。なぜそんな総理大臣が長年政権を維持できたのだろうか。

 その理由は、安倍元総理が大変に嘘が上手で要領が良かったせいではないかと私は思っている。そのような意味では大変に優れた詐欺師であって、ほとんどの国民が騙された。私も新型コロナ騒動が始まる以前は騙されていたからよく分かる。あの嘘のうまさと、要領の良さは天賦の才能だったのだろう。一番うまかったのは、自分が悪人であると見せなかったことだ。両家のお坊ちゃまであり、表情からも、舌っ足らずな話し方からも、表面上は悪人であるようには見えなかった。

 確かに、悪人ではなかったのかもしれない。しかし、政治哲学も、人間としての矜持も、良心も全くない人だった。政治哲学はあったとしても、借り物の偏ったもので、国民の顔色を見ながら小出しにする程度だった。政治哲学がない代わりに、あるのはうまく収まればいい、その場をしのげればいいという、デマゴーグ的な政治家だった。日本的お坊ちゃま風デマゴーグだった。

 そんな安倍元総理が長期間政権を維持するのを見て、国会議員のほとんどが、与党も野党も「な〜んだ、そんなんでいいのか」と勘違いした。要するに、国民は馬鹿だから騙せばいいということを、多くの政治家は安倍元総理見ているうちに信じ込んでしまった。

 もともと政治家というのは山師の集まりだと思った方がいい存在だ。まともな人間は政治家などになろうとはしない。まともな親も自分の子を政治家に育てようとはしない。それだけ卑賎な職業が政治家になる。権力を握っているから皆頭を下げているだけで、誰一人尊敬はしていない。(山師とは詐欺師のこと)

 岸田総理もそのうちの一人になる。ただし、岸田総理は安倍元総理ほどの手練手管は身に付けていない。言うこと為すことでたらめであることが、片っ端からバレてしまう。安倍元総理が馬鹿にしていた日本国民からも見破られてしまう。

 麻生太郎が訪米した。当然アメリカに呼びつけられたのだろう。なぜか。それは、岸田総理では呼んでも意味がないと見切られたからに違いない。要するに「岸田では話にならない」と思われたのだろう。あのやる気のなさ、ピント外れ、調子外れでは、呼ぶだけ無駄だと思われるのも無理はない。

 麻生太郎はどんな御用を聞いてきたのだろうか。コロナ対策、ウクライナ対策、中国対策、ロシア対策、イスラエル対策等々において、アメリカが日本に要求したいことは山ほどある。普段偉そうな顔をしているのだから、バイデンと差し違えるくらいの気持ちで交渉してほしかったが、まあ、無理だね。ああ見えて、実は意外にビビリで憶病者だろうから。もういいだろうに、いつ死んだって。散々いい思いをしたのだから、最後くらい日本のために死んでみたら? と思う。

 岸田総理のほうはいよいよレームダッグ化したと考えていいように思う。これをお読みになっている皆さんも、もう岸田総理には何の期待もしていないはずだ。ただし、岸田総理がいなくなったからといって、日本に健全さが戻ってくるわけではない。次の混乱が始まるだけのように感じる。それでも居座られるよりはマシだが。