表題は「日本人全滅」がいいのか、「日本全滅」がいいのか、ちょっと迷った。意味的にはどちらも同じような気がするけれども、「日本人全滅」の方が一人一人の日本人に問題があるというニュアンス、「そこのあなた、あなたも問題なのですよ」という意味合いが強くなるような気がしたものだから、「日本人全滅」としてみた。

 言葉の問題はともかく、それにしてもすごいことになってきたものだ。私がここ数年ずっと問題にしてきたのは、新型コロナ対策であり、特に " ワクチン " を問題視してきた。そのあまりの非常識さに、今でも生じたことが信じられない気持ちでいる。

 というのも、生じたことは端的にいって「日本政府が自国民である日本人を殺す」という現象だからだ。どう考えても信じられない出来事で、そんなことがあり得ると思って私は生きてこなかった。あなた、そんなことがこの日本で起きているなんて信じられますか?

 日本も歴史の長い国だから、過酷な税(年貢)の取り立てで農民が一揆を起こしたことなどは何回もあっただろうと思う。ただその場合、支配層である武士階級が飲めや歌えのどんちゃん騒ぎをするなど、享楽的な暮らしをしていたという話は聞こえてこない。私の歴史に対する認識が間違っていないとすれば、それは日本人の大変な美徳であったように思う。

 例外はあるかもしれないが、総じて武士は貧乏だったという。殿様であっても貧乏であり、贅沢をしないばかりか藩の財政事情に心を痛めていた人が多かったらしい。それが、鎖国を解いて西洋文明が流れ込んでくるにしたがって崩れてきた。崩れてきたくらいならまだ許容できるけれども、現在は全く正反対になってしまった。

 つまり、国(政府や権力者など)が贅沢な暮らしをするために、国民の財産を掠め取り、国民を殺すようになってしまった。一体日本という国に何が起きたのだろうか。そして、国が暴走を始めたのであれば、それを止めようとする勢力がいていいはずなのだが、新型コロナ対策に関してはごく一部の例外を除いて、止めようとする者が野党やマスメディアを含めて誰も現われなかった。

 いや止めようとする者が誰もいないどころか、悪に呼応して我も我もと儲けに走り出した。その結果、国を挙げて殺人ワクチンが推奨され、現在においてもなお続けられているのだから、これぞ世も末、 " 末法 " の世界になったようなものだ。

 このような極悪非道の政治に導いた第一の犯人は、安倍元総理になる。徹底した利権政治家であったけれども、その利権政治は「トリクルダウン理論」によって補強されていたように思う。つまり、金持ちがどんどん儲けることによって、そのおこぼれが貧しい庶民にも回るという考え方だ。利権政治をしたくてたまらなかった八方美人の安倍元総理にとっては、大変に都合のいい理論だった。

 トリクルダウン理論が間違いであることは、アメリカを見ると分かりやすい。スーパーリッチと呼ばれるような飛び抜けた富裕層がいるアメリカにおいて、スーパーリッチたちは一貫して資産を増やし続けている。しかし、その下にいる中層階級や下層階級はどうなっているかといえば、資産を失い、生活が貧しくなっている。つまり、金持ちをいくら儲けさせてもそのおこぼれは庶民に回らない。逆に富が偏在し、貧富の差が激しくなる。

 人物でいえばビル・ゲイツが好例だ。ビル・ゲイツは長者番付世界一に何度もなっているが、あこぎな商人を絵に描いたような人物、そう、まるでベニスの商人であり、使い切れない資産を持っていながら、四六時中考えていることは自分の資産をさらに増やすことでしかない。社会に還元するなどの殊勝なことはこれっぽっちも頭にない。人間がいかに卑しいものであるかは、ビル・ゲイツを見るとよく分かる。

 安倍元総理は利権政治家だったから、トリクルダウン理論を隠れ蓑にして、政府(自分)と癒着している企業や団体などに、税金をどんどん流し込んだ。もちろん、金を受け取った方は大喜びで安倍政権を支持する。時代劇ドラマの悪代官と越後屋のような利権政治であり、それが安倍政権が長く続いた秘訣でもあった。

 しかし、その結果は大失敗だった。つまり日本は経済的に全く発展できず、金を流し込まれた企業や団体は内部留保を膨らませたものの、それが労働者の収入に回っていくことはなかった。利権政治やトリクルダウン理論は国を豊かにするどころか、弊害の大きなものであることが証明されたようなものだ。

 中でも、一番の弊害は道徳が荒廃したことではないかと思う。「今だけ 金だけ 自分だけ」というのがそれをよく表した言葉になるけれども、これに「殺しもあり」と付け加えたいくらいに感じる。今の日本政府は「今だけ 金だけ 自分だけ 殺しもあり」を恥じることなく堂々と実践する政府になってしまった。

 こんなことを考えていると、私はオウム真理教で死刑になった人たちを気の毒に感じる。彼らが正しかったと言いたいのではない。今の日本政府はオウム真理教の何百倍も何千倍もの悪事を行っていると考えざるを得ないのだけれども、それでいながら、知らぬ存ぜぬを決め込んで権力の座に居座り、甘い汁を吸い続けている。

 安倍元総理の政治手法が不幸な結果をもたらしたのは新型コロナ対策にとどまらない。日本政府が率先して「金儲けのためには人殺しもあり」という姿勢を見せたのだから、多くの日本人がそれを見習った。つまり、日本全国津々浦々まで「今だけ 金だけ 自分だけ」が浸透した。

 その結果何が生じたか。今騒がれているのは、まずは政治家の裏金問題になる。なにしろ日本政府からして「殺しもあり」なのだから、殺人よりも程度の軽い犯罪なら何でもありと日本人は考えるようになった。大将である安倍元総理が「今だけ 金だけ 自分だけ 殺しもあり」を実践したのだから、裏金問題など取るに足らないことになる。裏金程度のことが問題になるとは政治家は誰も思っていなかっただろう。

 最近、ダイハツの不正が騒がれている。ダイハツといえば、軽自動車ではスズキと1、2位を争う日本のトップメーカーであるけれども、現在国内外で全車種が出荷停止になっているという。大変な事態だ。

 不正の内容は、国の認証を取得する上できちんとした試験がなされておらず、ごまかして認証を受けていたというものであり、単なる形式的手続きの問題にとどまらない。衝突試験、排ガスや燃費の試験などもごまかして基準に合致しているように見せかけていた。消費者に対する詐欺であり、車の安全にも関係してくる。不正は1989年から行われていたという。

 軽自動車では、2016年に三菱自動車の燃費偽装問題が騒がれたばかりだ。きちんと計測を行わずに実際よりよい燃費を公表していた。マスメディアでも大きく取り上げられた事件だったが、それを横目で見ながらダイハツは不正を続けていたことになる。おそらく「バレるような真似をするアホ」と三菱を馬鹿にしつつ不正を続けていたのだろう。

 自動車産業は日本の基幹産業になる。衰退していく日本において、唯一世界No.1の地位を守り続けている。日本全体からの期待が大きく、また、過去の実績から信頼もされている。その自動車会社が、まるで3流企業が行うような目先の利益に目がくらんでのごまかしをしたのだから、一体日本人は何を考えているのかという問題にもなる。

 

 このダイハツの悪事も日本政府が悪い見本を示したことになる。新型コロナ用ワクチンは安全性の確認がなされないまま、いってみれば見切り発車のような形で全世界で接種されるようになり、特に日本政府は接種率を向上させるために有形無形の強力な圧力を国民にかけた。その結果日本人は平均寿命まで短くなったのだが、そんな極悪非道な日本政府を見ていては、ダイハツのコンプライアンスが緩むのも無理がないといえそうだ。安全性試験など馬鹿馬鹿しくて真面目にやっていられなくなったのだろう。

 

 日本政府と医療業界が結託して行っているワクチン殺人、ほとんどの政治家が大なり小なり行っている裏金問題、そして軽自動車トップメーカーの不正問題を見ると、日本という国はどこまで腐ってしまったのだろうかと不安や疑念が渦巻いてくる。日本の巨大な不正が、誰の目にも見える形で3件も現われたのだから、今でも隠されている問題、あるいはもう少し程度の軽い問題となると、数限りなく行われているのが日本という国であると考えてよさそうだ。一体、全うな日本人というのは日本に残っているのだろうか。全滅してしまったのではないだろうか。

 そんな不正大国日本を大本で成立させたのは、日本の背後にいるアメリカ、あるいはアメリカにコバンザメのようにベッタリ追従する日本政府になる。私の見るところ、今の日本に一番必要なことは " 日本とアメリカは違う国 " という認識、自覚ではないかと思う。

 何でもアメリカの真似をしていればいい、あるいは何でもアメリカの指示に従っていればいいという考え方では、日本がうまく立ち行かないのは当然のことだ。アメリカ政府が自国民を殺し始めたからといって、日本政府も同じことを行う必要性はどこにもない。アメリカは移民の国だからといって、日本も移民を受け入れる必要性はどこにもない。アメリカがロシア侵略のためにウクライナを応援したからといって、日本がそれに付き従う必要性もどこにもない。アメリカ政府がLGBTを推奨し始めたからといって、日本でLGBT推進法を成立させたのは愚の骨頂だった。LGBTの問題を言いたいのではない。国情が違うという問題だ。

 日本は日本であり、アメリカはアメリカであり、両者は違う国であるという小学生でも分かるようなことが、今の日本人には理解できなくなっている。いくら何でも騙されすぎ、あるいは奴隷になり過ぎだろう。

 では日本はどんな国で、アメリカはどんな国なのだろうか。江戸時代の日本には士農工商という身分制度があったと聞く。士は武士であり、支配層だった。支配層でありながら貧乏だったという世界でも類を見ない社会だったらしい。

 武士の次に来るのは農民になる。農民は賢い。なぜかといえば、自然を相手にしているからで、自然相手にはごまかしが通用しない。真摯に向き合わなければ、農民としての生活が成立しないから、農民は自然を師とした人間形成が行われてきた。

 その下に工が来る。工とは職人と考えていいように思う。今でいえば技術者になる。工は雇い主が人間になるから、ごまかそうと思えばごまかしの効く部分がある。そこで、武士に武士道があるように、職人には職人道徳ができ上がった。おそらくそれは  " いい仕事をする " ということではないかと思う。

 「あの職人の腕は確かだ」「これはいい仕事だ」などというフレーズを日本人ならすんなり理解できるのではないかと思う。儲けでもなく、賄賂でもなく、権力でもなく、仕事本位であることが職人の倫理になる。

 士農工商の最下層に " 商 " を置いたのは私は炯眼(けいがん)であったと思う。商は一から十まで人相手の仕事で、一番ごまかしやすく、不正を行いやすい職業になる。もちろんそこには、小商いを地道に行っている商人は含まれない。豪商のことだ。

 今の経団連会長を見ればそれがよく分かる。政治家と結託しながら私腹を肥やそうとするその卑しさは、顔つきにも表れている。どこから見ても人格者には見えない。そして、実際にやろうとしていることも政治家と結託して、いかに国民にただ働きをさせるかということばかりだ。日本の癌は財界と政界で増殖中だ。

 一方、アメリカはどのような国だろう。アメリカは間違いなく世界的な侵略国家、略奪国家になる。海賊の末裔であり、今でもその本質は海賊といえる。アメリカの誇る11隻の巨大原子力空母は海賊船そのものといってよい。海賊船を示す「どくろマーク」をたなびかせるのがふさわしい。

 日本は、政治家と財界、そして忘れてならないのがそこに医者も加わることだが、それ以外は良心的な人間が多い。しかし、その悪の政治家と財界と医者がアメリカとの結びつきを深めてきたものだから、国は乱れるばかりだ。悪貨が良貨を駆逐するように、善良で誠実な人たちが片隅に追いやられ、悪徳政治家、悪徳財界人、悪徳医が悪事によって幅を利かせる国になってきた。

 その結果、現在の悲惨な日本がある。それにしてもひどいことになったものだと思う。何度も書くけれども、日本政府が自国民を何万人も、何十万人も殺して素知らぬフリを決め込んでいる。そんなことがこの世で、この日本で、実際に起きていることだとあなたは信じられますか?