この表題は略して短くしたもの。本当は、「詐欺師は騙す、医者は騙す、政治家は騙す、学者は騙す、専門家は騙す、企業は騙す、マスメディアはもちろん騙す」くらいにしたかったけど、長すぎるから。

 この世に騙さないという職業はないのかなあ。ないかもしれないけれど、比較的騙さない商売はあると思う。例えば飛行機のパイロット。「当機はただいま千歳空港に向けて山形上空、高度9500mを飛行中です。到着予定時刻は13時30分、千歳空港の現在の天候は晴れ、気温は氷点下5℃です。」などというアナウンスが機長からあった場合、それが嘘である確率はほとんどない。

 千歳へ着くはずが、それは嘘で那覇空港に着いてしまったなんてことがたまにあれば世の中楽しいと思うが、そのようなことはありそうもない。なぜだろうか。そんなことをしてもパイロットには何のメリットもなく、つまり利益にならず、反対に日本中が大騒ぎになって少なくとも解雇されることは間違いないからだ。

 ということは、詐欺師も、医者も、政治家も、学者も、専門家も、企業も、マスメディアも、人々を騙すことによって利益となり、かつ、罰を受けないと思っているから平気で嘘をつくのだろう。

 念の為お断りしておくけれども、例外は大抵のものにはあって、大多数の医者が嘘をつくところ、中には嘘をつかない立派な医者もいるのはもちろんのことになる。まあ、でも、医者くらい極度の嘘つき職業集団はないかもしれない。風邪に対して抗生物質を処方する医者は不要なことをしているという。でも、実際にはそんな医者がたくさんいるんでしょ。一時が万事、日本の医療は過剰医療になっていて、逆に人々の健康を損ねているのではないかと思う。

 例えば、全国で今年行われた手術に対して、優秀で良心的な医者がその必要性を判断したら、必要がないのに手術を行なったケースがたくさん指摘されるはずだ。仮にそのようなことが行われるようになったら、全国の手術件数は激減するのではないかと思う。(全部が不要と言っているのではないので、念の為。)

 このような疑いは、上で書いた「嘘をついて人々を騙すことによって利益となり、かつ、罰を受けることがない」に当てはまる。というのも、医者は患者を無制限騙し放題だから。なにしろ患者は自分は医学のことは分からないからと、盲目的に医者を信じる。そこが狙い目で儲けのチャンスになる。不要な検査や手術や投薬やワクチン接種をこれでもかというくらいたくさん行って、医療費をぼったくる。ぼったくりバーどころの騒ぎではない。多くの医者たちは長年そのような不正に手を染めてきた。

 おまけに患者も騙されて喜ぶから始末が悪い。必要のない薬でも、処方されると何だか得をしたような、薬を飲めば健康になれるかのような錯覚に陥っている。それだけならまだいいのだけれど、中には薬が少ない、手術をしてくれないなどと不満を持つ患者すらいる。そうなると医者も良心的な医療を行なって、儲けは少なく、患者に不満を持たれるよりは、騙す方を選択しがちになる。

 今回の新型コロナ騒動で、我も我もと毒ワクチンを打ちたがる日本人の知能の低さに接すると、騙す方も騙す方なら、騙される方も騙される方だと苦笑するしかない。オレオレ詐欺の犯人と被害者の関係そのままだ。その結果最終的に何が起きるかといえば、日本の医療費が増え続け、私たち一般人の支払う保険料が増やされ続け、医者は肥え太る。

 現在の厚生労働省では全くチェック機能が働かないから、新たに医療行為を監視する機関を作って、行われている医療が適切かどうかをチェックすることができればいいのだけれど、日本は総理大臣が先頭切って国民を騙し、殺すような国なのだから、そして厚生労働省も、学者も、医師会も仲間なのだから、せっかくそのような機関を作ったところで天下り先を増やすことにしかならない。困ったものだね。正義の味方がどこにもいない。赤信号みんなで渡れば怖くないということになっている。

 本来、世の中の基本は「信賞必罰」であるべきなんだな。信賞必罰とは、「功績のある者には必ず賞を与え、罪をおかした者は必ず罰すること。」(四字熟語を知る辞典)という意味。これが崩れると世の中は乱れる。今の日本がその状態。アメリカもそう。ことによると中国やロシアの方がマシかもしれない。

  " 信賞必罰 " を崩すと人心が乱れるから、その国の勢いは必ず衰える。そんなことは私がいうまでもないことで、みんな知っているのだけれども、なにしろアメリカの影響を受けて、「今だけ、金だけ、自分だけ」が正しいと日本人が思い始めたものだから、日本は衰退途上国になっている。

 その一方で、日本が自慢してもいいことの一つに、治安の良さがある。他の先進諸国に比べて犯罪が少ない。女の人が夜道を独り歩きできる国なんて、そうそうないでしょ。最近は少し怪しいのかもしれないけれど。

 なぜこんなに治安のいい国でいられるかといえば、犯罪に関しては信賞必罰が他の国よりもきちんとできているからなんだな。まずは、警察。警察が真面目にきちんと仕事をする。そりゃ中には例外があって不正も行われるのだけれども、そうであっても他国と比べるとまだ質が高い。スピード違反で捕まっても、袖の下を渡して見逃してもらおうなんて気持ちにならないからね。

 あとは検察と裁判官。とびきり優秀な人間を選んで、その者たちに権限を持たせている。聞いたところによると、天下りの必要があまりない。退職後弁護士ができるせいらしい。そのような恵まれたポストにいると、あえて不正に手を染める必要がないんだな。それが、日本の治安を良いものにしている。

 でも、安倍元総理のときには危なかった。安倍元総理は口八丁、手八丁で、うまく国民を騙しながら政権を長期間維持したけれども、その悪質さは並外れていたように思う。根っからの悪党というのは日本人にはあまりいないように思うけれども、安倍元総理はそうだったのかもしれない。

 その表れの一つが、2020年の黒川弘務東京高検検事長の検事総長就任問題。降って湧いたように異例の定年延長の話が持ち上がり、それによって黒川弘務氏を検事総長にしようとの動きが安倍政権で生じた。

 安倍元総理と黒川弘務氏とがどれだけネンゴロな関係だったのか私では知りようもないが、安倍元総理が望んでいたことだけは確かだ。そして、安倍元総理は疑惑の総合商社だった。河合夫妻の選挙違反に絡んでいた可能性があった。というか、本当は主犯じゃないのかな。「もりかけ」や「桜を見る会」の問題もあった。

 自分と近しい、あるいは自分の支配力の及ぶ者に司法を牛耳らせることで、危ない橋を渡れると考えたのだろう。日本は忖度の社会だから、直接黒川氏が部下に指示・命令をしなくても、検事総長の椅子に座って睨みを効かせるだけで思いどおりにできるという読みだったかもしれない。過去の罪から逃れるばかりではなく、新たにヤバイ橋を渡ろうとしていて、そのための保険だった可能性もある。

 結局、黒川弘務氏は賭け麻雀をしたと報道されて辞職した。何が起きたのか分からないが、黒川氏がそんな検事総長になることを嫌って、あえて不祥事を起こしたようにも感じた。もちろんその推測に根拠はない。ただ、安倍元総理の息のかかった検事総長になった場合には、
河井克行元法相のようにとんでもない不正を犯すことを要求される可能性もあったわけで、流石にそんなことはしたくなかったのかもしれない。

 そういえば、最近「安倍内閣が崩した最高裁判事選びの「慣例」 6年経て「元通り」に」(2023.11.7朝日新聞デジタル)という報道があった。これに対しては反論もあるようだけれど、黒川弘務氏のことも考慮に入れると、安倍自民党政権が司法への支配力を強めようとしていたことは間違いないだろう。安倍元総理は憲法違反を行うつもりで着々とその準備を進めていたようにも感じられてしまう。

 私がここまで勘繰るのは、今のアメリカが盛んにそれをしているからだ。トランプもそうだったし、バイデンもなおさらそうで、自分の子飼いの法曹関係者を検事や裁判官として送り込み、政敵を有罪にして自分たちを無罪にするということが横行している。政治の戦いが、そのまま警察や検察や裁判にも持ち込まれて、無法国家になっているのが今のアメリカになる。

 そのようなことは市民生活にも暗い影を落としていて、サンフランシスコは今や「国破れて山河あり」の状態らしい。私がテレビや映画や歌で知っているサンフランシスコは憧れるような綺麗な街だったけれどね。「I Left My Heart In San Francisco」なんてスタンダード・ナンバー もある。「鬼警部アイアンサイド」というサンフランシスコを舞台にした刑事ドラマもあった。思い出すと、まるで何かの皮肉かと思ってしまう。

(参考 サンフランシスコの経営者がメディアはホームレス危機がどれほど深刻なのか " 全く分かっていない " と語る:それはまさしく「末世」だ 2023.7.22 FOX NEWS)

 

 そうそう、自民党の女性議員がパリに観光旅行に行って炎上していたけれど、どうせ行くのならサンフランシスコだよね。自分たち自民党政権が日本をどのような国にしようとしているのか、その惨状をとくと観察してくるべきだった。そうすれば、国民は誰一人文句を言わなかったはず。でも、やっぱり華の都パリに行きたかったのだろうなあ。どう考えてもその方が楽しそうだから。

 そんな日本を見ても、アメリカを見ても、気がつくのは道徳の荒廃だね。グレートリセットというのは何をリセットするのかというと、おそらく一番には道徳ではないかと思う。モーセの十戒には、「殺してはならない。姦淫してはならない。盗んではならない。隣人に関して偽証してはならない。隣人の妻を欲してはならない。」などが定められているらしいけれど、それらを全部チャラにしようというのが最近のアメリカの動向だね。殺しも、盗みも、嘘も、なんでもありの世の中を目指している。

 アメリカは建国の時から、嘘でも、殺しでも、盗みでもなんでもOKの国だったから、世界中を自分たちと同じような破廉恥な国にしたいのだろうなあ。

 迷惑な話だ。世界中のほとんどの国は、長い歴史の中で苦労して十戒を作り上げ、それが守られるようにと国作りをしてきた。それをぶち壊して、無法者の暮らしやすい国にしようというのだから、一体何を考えているのだろうか。海賊の血がいまだに騒いでいるということかな。

 しかし、こうやって書くと、それはそれで変な右翼が出てきて、「天皇主権の下に臣民はお国のために滅私奉公すべき」なんて言い出すから世の中難しい。 " 中庸の徳 " はどこへ行ったのだろうか。