○先月8日、安倍元総理が暗殺されたけれど、安倍元総理の評価を行うのはまだ早いように思う。今しばらく時間を置いて世の中が冷静になり、今後の日本にどのようなことが起きるのか、どちらを向いて歩もうとするのかを見定めた上で評価がなされるべきだろうね。

○ただし、記憶の薄れないうちに自分の頭を整理しておきたいし、問題点なども把握したいように思う。それに、今のマスコミは全くオピニオンリーダーとしての役割を果たさなくなって、プロパガンダばかりを振り撒くようになったから、そんなデタラメなマスコミに毒される前に備忘録を残しておきたい気もする。

○安倍元総理は1954年(昭和29年)生まれで、死亡時は67歳だった。本籍地は山口県大津郡湯谷町(現長門市)だけれど、安倍元総理自身は東京生まれの東京育ち。家柄がものすごくて、祖父が岸信介元総理、大叔父が佐藤栄作元総理で政治家としてノーベル平和賞受賞、父も自民党の代議士で外務大臣などの要職を歴任した人。次期総理と目されていたが、膵臓癌のために67歳で亡くなった。

○安倍元総理の学歴は東京都の成蹊小〜成形中高〜成蹊大学法学部政治学科卒業となっている。小学校4年生から2年間は、自民党代議士である平沢勝栄(当時東大生)が家庭教師に付いたという。大学卒業後、アメリカの語学学校や大学に通った後、24歳時に神戸製鋼入社。ニューヨーク事務所、加古川製鉄所、東京本社で計3年勤務。27歳時から父親の秘書官となる。32歳時、森永製菓社長の長女で電通社員の松崎昭恵と結婚。媒酌人は福田赳夫元総理夫妻。36歳時に父が急死、その地盤を引き継ぐ形で38歳時から衆議院議員。10回連続当選。

○これぞスーパーエリートというものだろうか。日本でこれ以上のエリートというのは、江戸幕府将軍とか、天皇とかそんなものではないだろうか。私など安倍元総理と比べたらゴミみたいなものであるのは間違いない。

○そんな安倍元総理のエリートぶりを考える時に私がいつも思い浮かべるのが、鳩山由紀夫元総理。鳩山由紀夫元総理もエリートだからねえ。曽祖父が衆議院議長、祖父が総理大臣、父が外務大臣という家柄。母親の鳩山安子はブリヂストン創業者の石橋正二郎の長女。金がうなる程の資産家。鳩山由紀夫元総理は総理をする前から何年間も毎月1400万円のお小遣いを母親からもらっていたという話を聞いてぶっ飛んでしまった。私など情けないことに、年収1000万円を超えたことが一度もない。それが、毎月のママからのお小遣いが1400万円ですよ、1400万円。毎月ですよ。それだけあったらもっと美味しいもの食べられたのにというのは、貧乏人の発想。

○鳩山由紀夫元総理の方が安倍元総理よりもお勉強は優秀で、東京大学工学部卒業後、スタンフォード大学で博士号を取得しているようだ。しかし、そんな優秀さと非常識は同居できるようで、鳩山由紀夫元総理が〝宇宙人〟〝ルーピー〟などと揶揄されたのはご存知のとおり。人が悪いようではないものの、とにかく何を考えて何をやろうとしているのか、周りにいる者が全然理解できない人だった。

○それにしても思うけれど、日本人の〝お坊っちゃま〟好きにも困ったものだ。普通に常識で考えて分かりそうなものだけどねえ、〝お坊っちゃま〟なんて使い物にならないことを。親が偉くて、金持ちで、お勉強ができて、いい大学を出ていて、親のコネで苦労せずに仕事に就いて、良家(資産家)の娘と結婚して、地縁、血縁、学閥、門閥などを利用して祭り上げられて、ダメでしょそんなの。使い物にならない。

○ネットを検索していたら、「周囲からお坊ちゃまと言われる人の特徴4個」という記事があったのでちょっとご紹介しておくね。

1 人に騙されたり利用されたりしやすい
 世間知らずで苦労知らずです。いわゆる「温室育ち」と考えていいでしょう。「世間は自分に対してやさしいもの」という見方しかできません。そのため、人を簡単に信用してしまいます。相手にいいように利用されて、不利益をこうむることもあります。人に利用されて、自分が損をしていることになかなか気づかないのです。

2 ピンチに弱い甘ったれ
 困ったことが起きても、周りの人がそれに対処し、問題解決をしてくれるという環境に育ちました。困難を自分の力で克服し、課題を乗り越えていこうという意志が希薄です。小さなピンチでもすぐにくじけ、まわりの人を頼ろうとします。

3 人の気持ちが読めない
 自分中心に考えるため、人の気持ちに対してはどうしても無頓着になってしまいます。時には相手の気持ちを傷つけてしまうような言動をしてしまうこともあります。苦労人は人の気持ちを読み、人の気持ちを忖度することで世間を渡っていくものですが、お坊ちゃまはそういう必要のない人生を歩んできたと考えていいでしょう。しかし、お坊ちゃまな人には悪意はまったくありません。

4 プライドが高く傷つきやすい
 不用意に人を傷つける言動をしてしまうお坊ちゃまには、逆に人の発言によって傷つきやすいという特徴もあります。自己愛と自尊心が強いため、人一倍強い心の痛みを感じてしまいます。厳しくされればプライドが傷つき、やる気を失うばかりです。お坊ちゃまな人には、「褒められて伸びるタイプ」という特徴があるということになるでしょう。

○まあ、よく分かる話で、安倍元総理にも、鳩山由紀夫元総理にもぴったり当てはまる話のように思うよ。ただ、鳩山由紀夫元総理がわずか9か月足らずで総理大臣を降ろされたのに比べて、安倍元総理は8年以上も総理の職にあった。これが悲劇をもたらしたのだろうねえ。

○安倍政権の長さの秘密は、安倍元総理が〝バカ殿〟であったせいではないだろうか。民主党政権が既得権益を否定しにかかったところ、安倍政権はそれをやらなかった。みなさん胸を撫で下ろしただろうね。なぜしなかったかというと、そんなことをできるだけの甲斐性がなかったんだな。

○国鉄民営化でも、郵政民営化でも、中曽根元総理や小泉元総理は、伸るか反るかの大ばくちをするようなところがあった。でも、安倍元総理はお坊ちゃまだからそんなことをするつもりは毛頭ない。というか、基本的なスタンスが「良きにはからえ」だから、誰も何もしようとしない。結果何も起こらない。

○アベノミクス、憲法改正、北方領土返還、拉致被害者救出など全部そう。自分が火の粉をかぶるつもりがないものだから、どれも掛け声だけで終わる。そりゃそうだよね、どれ一つとったって難事業なんだから、本気でやろうと思えばタダでは収まらない。でも、危ない橋を渡るつもりはないのだから何も始まらない。

○誰が入れ知恵をしたのか知らないけれど、そのようなお題目を唱えていれば、実際には何もしなくても国民を騙せるということは知っていたみたいだね。アメリカのシンクタンクの策略ではないかと思うけどね。そういう意味では、安倍元総理にはアメリカの傀儡という側面もあったのだと思うよ。

○さらに悪いことに、社交性の高さというか、顔を出したがるというか、嘴を挟みたがるというか、これが命取りになったのではないかと思うなあ。トランプの下に馳せ参じて何回も会い、話し、ゴルフをし、だったよね。プーチンとは27回も会談を重ねたという。トランプにしろ、プーチンにしろ、その経歴を見たって百戦錬磨の強者、海千山千の策士だよね。とてもではないが安倍元総理の歯の立つ相手ではない。

○それどころか、会っているうちにしっかり見られたと思う。この男(安倍元総理)は何に使えるか、どれくらい使えるかということを。そんなことにも気が付かず、日本の自立、核武装、対中戦略などを、トランプやプーチンにペラペラと話したのではないだろうか。アメリカやロシアからしたら許容できないことを。

○今回の暗殺の黒幕は、どう考えてもアメリカだろうと思うけれど、ことによるとアメリカだけではないのかもしれない。ロシアや中国も乗った可能性だってあるよなあ。日本の元総理を暗殺するとなれば、それは世界的に大きな事件だからね。アメリカですら独断で行うことは難しいかもしれない。

○そうそう、今思いついたけれど、口封じという可能性もあるね。なんの口封じかといえば、新型コロナ騒動の口封じ。今回の新型コロナは実はVer.2なんだよね。Ver.1は2009年の新型インフルエンザ騒動。現在の新型コロナ騒動は、2009年の騒動Ver.1の改良版になる。2009年にはすでにVer.1ならば、そもそも企画されたのはもっと以前になる。

○ゲイツ財団がファイザー株を保有するようになったのは2002年から。おそらくその段階で既にパンデミックを引き起こし、ワクチンで儲けるという構想ができていたんだろうね。だからこその株の取得だったと考えるのが普通かな。

○安倍元総理が最初に総理を務めたのが2006年から。その2006年に当時のファイザー社会長が旭日大綬章(外国人の勲章としては最高位)を授与されている。ファイザー社は早くから日本に食い込み、画策していたと思っていい。そして、安倍元総理は古くからファイザー社との繋がりがあったから、ことによると、新型コロナ詐欺、そして殺人ワクチンの台所事情を相当に詳しく知っていた可能性があるんだよね。

○今、世界中で徐々に新型コロナ詐欺が犯罪であると暴かれつつある。最終的にどこまで追求されるのか知りようもないけれど、犯人以外で一番情報を持っていたのは安倍元総理だった可能性もあるかな。安倍総理に一部始終をバラされては、ネオコンなのか、DSなのか、国際金融資本なのか、なんなのか知らないけれど、タダでは済まないことになる。だったら消してしまえという空想は成り立つね。

○それにしても、鳩山由紀夫元総理同様、安倍元総理も一体何をしたかった人なのだろうか。おそらく、ないのだろうね。だから、さっぱり見えてこないのではないかと思う。安倍元総理の場合は、取り巻きがたくさんいて、それらしい知恵をたくさんつけられたと思うけれど、当の本人にしてみれば、自分がそうしなければならない切実な理由なんてどこにもなかったんじゃないのかな。

○だから、あちこちで聞きかじったことを、さももっともらしいように話すだけで、本人自身はどっちでもよかったんだろうねえ。宗教との関係だって、安倍元総理にとってみればどっちでもいいことで、それだけに気軽に応じてしまう。1億5000万円もの選挙資金を河井夫妻に渡した件だって、事の重大性の認識はないのだろうと思うよ。お坊っちゃまだからねえ。どんな悪いことをしたって、悪気というものはないんだな。

○とまあ、何も知らない私が、分かったふうなことを書いてみたけれど、この先、日本の政治が方向を変えていくようなことがあれば、安倍元総理はここに書いたような人ではなく、もっと主体性があり具体的な目的の実現のために力を振るっていたということになる。

○この先も、安倍元総理が暗殺されたことなどなんの影響もなく、変化のないまま日本の政治が流れていくようだと、ここに書いたことはある程度当たっているのかもしれない。そんなところだね。

○ところで、今の岸田総理はどうなのだろうか。これまで見てきたところでは、一切のリスクを回避したがる人に見える。育ちの悪さかなあ。まさか、市役所の窓口業務でもしているつもりで総理大臣をしているんじゃないだろうなあ、と思うのだけれどもどうかねえ。