○ロシア・ウクライナ”戦争”なのか、ロシア・ウクライナ”紛争”なのかよく分からないが、今のところはまだ紛争レベルかもしれないロシアとウクライナの軍事衝突。私なりに、ネット上での情報を見聞きしていると、その感想は今のところ「いいなぁプーチンは。ロシアが羨ましい。」というものになる。

○その理由は、プーチンが何をしようとしているか分かりやすいこと、そして、プーチンのしようとしていることはロシアの国益に沿うことであるからだ。もちろん欧米諸国、特にアメリカとは利害が反することから世界的な評判は悪いが、ロシアの立場に立ってみればプーチンのしようとしていることは筋が通っているように思える。

○元々はロシアと同じ国であったウクライナは、1991年のソ連崩壊によって独立国になったのだが、どうやらウクライナは「ならず者国家」であるようだ。ロシアとは地面を接する隣国であることから歴史上いろいろな確執があり、問題は単純ではなさそうだが、今回の紛争の直接的な引き金となったのはウクライナがあまりにも西側、つまりNATO(北大西洋条約機構、欧米の軍事同盟)に近づいていくことだった。

○1962年に「キューバ危機」というものがあった。世界を震撼させた大事件だったが覚えておられるだろうか。これはアメリカ合衆国の目と鼻の先にあるキューバという島国にソ連が核ミサイル基地を建設したことが原因である。1959年、キューバではカストロによって社会主義革命が行われ、その後キューバとソ連が接近したことでミサイル基地の建設に至った。

○メキシコ湾に核ミサイル基地を建設されたことに対して、当然アメリカは放置しておくことができず、基地を撤去するか、武力衝突(第三次世界大戦、核戦争)かの選択をソ連に迫り、空母などによる海上封鎖を行った。これに対してはソ連がミサイル基地を撤去したことから、軍事衝突は回避されることになった。

○今回のロシア・ウクライナ紛争はこれとよく似た状況が、立場を逆にして生じたと考えていいように感じられる。つまり、ロシアと近接しているウクライナが西側諸国に接近し、NATOに加入ないしは協力関係を持つことをロシアが危惧したのである。モスクワの目と鼻の先にあるウクライナに、NATOの核兵器などを持ち込まれてはたまったものではないというのがロシアの立場であり、それは、1962年のキューバ危機におけるアメリカと同じである。歴史をさかのぼれば、
ジョン・F・ケネディ=ウラジーミル・プーチンであることが分かる。

○もちろんウクライナに対して、ロシアに背くように非公式的な形で働きかけをおこなっているのはアメリカである。バイデン大統領を見れば分かるように、現在アメリカは自分に直接火の粉がかかってくる心配がないことから、ニヤニヤしながら眺めているところである。ロシアとウクライナが激しく戦ってくれればくれるほど両国は消耗し、アメリカにとって美味しい結果になる。

○ところで、私は親ロシア派でもなければ、プーチンファンでもない。どちらかというとロシアという国には、「何だかヤバイのが隣にいる」という感じ方をしている。これは中国と習近平に対しても同様である。そんな私が、「いいなぁプーチンは。ロシアが羨ましい。」と思うのには理由がある。それは、2年前からの日本と比較してのことである。

○2年前、安倍政権の時から日本は大きく変化した。どう変化したかといえば、民主主義を捨てたのである。そのことが一番はっきり分かるのは言論統制である。2年前の新型コロナウイルス騒動以降、日本のマスコミは全社が画一的報道しかしなくなった。つまり日本政府の代弁者となった。さらに、YouTubeなどは政府の方針に沿わない動画を勝手に躊躇なく削除するようになった。

○これらは公権力による直接的な言論の自由の侵害ではないが、間接的な言論統制である。政府が裏で民間企業を操って言論統制を行っているのである。実質的な憲法違反である。言論の自由がなくなった国を民主主義とは言わない。中国同様全体主義である。

○全体主義なら全体主義で、そのことを正々堂々と打ち出せばいいのだが、例えば「接種は強制ではなく、あくまでご本人の意思に基づき接種を受けていただくものです。」と表向きは言いながら、陰に回ってインフォーマルな圧力を加え、実質的に強制しているのである。国民に選択の自由を与えているかのように見せかけて、その実自由がない。

○日本は中国のことを批判するが、冗談ではない。中国と同等以上の悪質な言論統制、自由の侵害をおこなっている真っ最中である。ウイグルでの虐殺を非難などできるはずもない。日本国内において実質的にワクチン強制接種を行い、自国民を虐殺しているのである。ジェノサイドは日本国内でも進行中なのだ。

○マスコミに対しては、おそらく金の力で口を封じているのだろうと思われる。新聞は読者が、テレビは視聴者がどんどん減っていて、経営が苦しいためにいくらでも金の力で釣ることができそうである。貧すれば鈍す、見栄もへったくれもなく、公権力に魂を売り渡したのが現在の日本のマスコミの姿である。

○ロシア・ウクライナ紛争に関しても、「ロシア、プーチン=悪」「ウクライナ、ゼレンスキー=善」という、幼稚園児レベルの単純な報道一色に染まっている。2国間の紛争に、絶対善と絶対悪など存在するものか。馬鹿馬鹿しい。おまけに、背後でアメリカが薄汚く動いていることなど完全に隠蔽である。

○不思議なのは、国会議員までほぼ全員が染まっていることである。これはどうしたことだろうか。国会議員ばかりではなく、知事なども小池都知事をはじめ、全員ではないが染まった人間が多い。どのような方法を用いたらそのようなことができるのか、知っている人がいるはずなので、どなたでもいいから教えてもらえないだろうか。

○いくらなんでも、国会議員を野党も含めて、丸ごと金でお買い上げというわけにはいかないだろうと思うのだがどうだろう。一人一人の国会議員を見ていけば、まともな人間はいないように見えるからやはり金で買われたのだろうか。国会議員は全部で713人、1人5億円で買収するとして、総額3565億円。ワクチンの利益を回せば難しい話ではない。都道府県知事を入れるとしてプラス235億円。その他、学者や専門家も全部買収するとして、総額5000億円ほどの買収劇である。十分可能である。アメリカならやるかもしれない。

○これみよがしの言論統制はそれだけで大問題であるが、さらに問題としなければならないのは、言論統制によって日本政府が何をしたいのか、その目的が国民から見てさっぱり分からないことである。日本をどのような国にしたいのか、目標はどこなのか、政府はそれを明かそうとしない。自分たちの現状認識も、感情も表現しない。ワクチン接種後に1500人近くが亡くなっているが、政府はそれにただの一言もコメントしない。

○思い起こせば、昔のロシア(ソ連)に私が抱いていたイメージは秘密主義であり、恐怖政治であった。ある日突然秘密警察に捉えられ、拷問を受けて自白を強要され、無実の罪を着せられて処刑される。あるいは、最後まで抵抗して自白をしなければ、その後どこかの海に浮いているというものだった。

○しかし、今やそのようなイメージはロシアよりも日本の方である。政府はコソコソと隠し事を続け、公にするのは聞こえの良い建前ばかり。肝腎なことは口を閉ざすか、隠すか、騙すかで切り抜けようとする。実に陰湿な秘密全体主義である。よほど後ろめたいことがあるのだろう。

○それに比べるとロシア、プーチンのなんと真面目なことか。誰が見ていても何をしようとしているかよく分かり、それは国益のためであり、かつ一所懸命説明もする。賛成か、反対かはともかく、それが人としてのあるべき姿である。

 

○今回のロシア・ウクライナ紛争や新型コロナ騒動の結末はまだ見えてこないが、民主主義というのは結果を意味するものではない。結果に至る手続に対して民主主義という。現在までの経過を見る限り、日本政府はすでに民主主義を捨てた。民主主義に見せかけているだけである。一体この先、どうしようというのだろうか。

 

P.S. 少し無関係な話になりますが、以前も一度ご紹介したことのある、通称「鹿先生」。素晴らしい動画がありましたのでご紹介しておきます。2分足らずの動画です。「3月9日 やらせ茶番」。私もこんな男らしい人間になりたかったなあ。(^^;;