1 安倍前総理の評価

2 福島原子力発電所事故

3 利権政治

4 今回の産経新聞の記事について

5 暗愚な宰相

6 日本社会の問題点

 

 

 

1 安倍前総理の評価

もう終わったことでもあり、仕方がないといえば仕方がない。いまさら、どうこうなるものではない。しかし、安倍前総理が行った誤った政策等に対しては、きちんとした評価が行われるべきである。

もちろん評価をして、韓国のように牢屋にぶち込めというのではない。安倍前総理の誤りを誤りとして私たちが自覚し、未来の日本に教訓として残すことが大切である。なぜなら、日本の総理大臣に今後も安倍前総理のような人が次々と表れるようだと、日本という国が危うくなってしまうからだ。

こんなことを私が書きはじめたのは、一昨日産経新聞に安倍前総理に対するインタビュー記事が載ったためである。(『安倍前首相「宣言出さない選択肢なかった」 緊急事態宣言1年』2021.4.4 THE SANKEI NEWS) それを一読しての私の感想は、「ああ、やっぱりな」というものだった。何がやっぱりかというと、「やっぱり分かっていなかったんだ、この人は」ということである。もっと言えば、今でも分かっている様子はない。


2 福島原子力発電所事故

新型コロナウイルス対策の誤りはまだ議論の多いところだが、同様の誤りは福島原発に対する政策でもすでに起きていたので、そちらの方から触れよう。

2006年、第1次安倍内閣のときである。国会で共産党の吉井英勝衆院議員が「全電源喪失で原子力発電所の事故が心配されるのではないか」という趣旨の質問を行ったのに対して、安倍前総理は「そのようなことは考えられない、万全を期している」という空虚な答弁を繰り返した。

実のところ、福島原発の安全対策が不十分だったことは、東日本大震災で大爆発事故を起こしていまだに処理が終わっていないことなどからも明らかである。しかし、安倍前総理はそれを無視した。

共産党の議員の国会質問をより分かりやすく例えると、「この自動車は故障して事故になる心配があるのではないか」ということであり、それに対して安倍前総理は「故障することは考えられない。万全を期している。」と突っぱねたということである。ところが、車は故障して事故が起きてしまった。

しかも、事故後に調べてみると、地震対策や津波対策が全くお粗末で、素人でも目を背けたくなるようなお寒い状態だったことがはっきりした。言ってみれば、総理大臣が安全だと繰り返し言っていた車が、実は大変な欠陥車だったのだ。これが自動車なら、欠陥車隠しとして犯罪になったかもしれないレベルである。


3 利権政治

安倍前総理は良くも悪くも利権政治の人、既得権益保護の人だった。これは、うまく行くときには大変に気持ちの良いものである。物事が円滑に素早く運ぶ。みんなが喜ぶ。関係者全員の利益になる。

しかし、そのような気持ちの良い利権政治を行うためには、ほとんど実現できないくらいの難しい前提条件がある。それは、関係者全員が良心的であることだ。関係者全員が善人であれば利権政治は何の問題もなく運び、それ以上に優れたものはないと思えるくらいである。

例えば、前記の原子力発電所は巨大利権の場であった。多額の税金が投入され、それによって電力会社も、他の民間企業も、地方自治体も、地域住民も、政治家も、官僚も、皆がもうかる仕組みだった。ならば、みんながニコニコ顔でハッピーエンドになるかというと、そうはならないのが人間の悲しいところである。

安倍前総理がせっかく利権を保護してやろうと思って、「原発は故障しない」と言ったのだから、良識のある電力会社であれば「総理にあそこまで言わせたのだから、お前ら絶対事故は起こすなよ」と社員全員に言い聞かせて安全対策を行ったはずである。しかし、残念ながら東京電力という会社はみなさんもご存知のとおり、上層部は天下りで腐り切っている。そのため、「総理が保証してくれたから、いくらでも手が抜ける」「手を抜いて余った金は俺のポケットに入れよう」と考えるのである。

東京電力だけに悪人がいるのであれば、たまたま生じた不幸な出来事で終わるのだが、残念ながらそうは行かない。政治家にも、官僚にも、企業にも、医者にも、マスコミにも、悪人がうようよいるからである。もちろん善人もいる。善人もいるが、マゴマゴしていると悪人にしてやられるというのがこの世の中である。

ましてや、安倍前総理は良家で純粋培養されたボンボンである。神輿に乗って担がれることはできても、太刀打ちはできない。いや、どんなに優れた政治家であっても、利権政治を続けている限りは同様の問題がいつまでも続くことになる。


4 今回の産経新聞の記事について

①「最初から重視したのは死者と重症者をしっかり押さえ込むことと医療崩壊を招かないことだ。」

 

これは、当初から医師会や専門家の指摘していたことで、常識的なことである。しかし、昨年緊急事態宣言が出されたときには、死者も重症者も極めて少数であり、何の危機でもなかった。そんな状況下での緊急事態宣言は明らかに的外れだった。必要もないのに、おそらくは金欲しさのために対策を打とうとする悪い流れは、現在も続いている。

②「国民的な要請も非常に強かった。」

 

嘘である。国民の要請が強かったのではない。もともと安倍前総理が国民を煽って火をつけたのである。そして、緊急事態宣言を発することによって、ますます火の勢いを強めようとしたのである。マスコミも安倍総理の手足となって国民を煽り、現在もデマ報道を続けている。

③「多くの方がマスクをつけ、手洗いを実践し、外出を避けるなど人と人との接触を相当減らす努力をしていただいた成果だ」

 

真っ赤な嘘である。よく言えたものである。マスク、手洗い、外出を避けることが新型コロナウイルスの感染防止に効果的であるとのエビデンスはいまだにない。常識で考えてみても、そんなもので新型コロナウイルスの感染が防げるものなら、世の中簡単なものである。「竹槍は効果的な武器だ」などと言うのはもうやめようではないか。現在に至ってまでも、こんな愚かなことしか言えない者が総理大臣をやっていたかと思うと、ため息が出る。

④「まず子供たちの命を守らないといけないと考えた。子供は重症化しないという知見も出始めていたが、一方で子供たちの中で感染が広がり、子供たちを通じて家庭内に感染が広がる可能性もあった。」

 

これも真っ赤な嘘である。安倍前総理が休校要請をした昨年2月27日時点では、新型コロナウイルス感染が広がって困っている学校や地域など、全国でただの1か所たりともなかった。

 

報道では「厚生労働省によると、(昨年)2月28日現在の国内で感染したことが判明している180人のうち、19歳以下の感染者は5人、10歳未満は3人となっている。」ということであった。(「新型コロナウイルス 子供の症例少ない?」2020.3.1 THE SANKEI NEWS)

 

全国を合計しても未成年の感染者がわずか5人しかいないにもかかわらず、全国津々浦々まで休校要請を行ったことを私はどうしても納得できない。あまりにも唐突である。正常人の判断ではない。専門家会議ですら、安倍前総理が全国一律に休校要請したことに対して目を白黒させていた。私は、安倍前総理がこの時、何者かにマインドコントロールされていた可能性もあると考えている。

 

⑤「政府と東京都が対立しているかのような姿は危機管理上よくない上、そうした誤解がある中では宣言を出せないと考えた。」

 

小池都知事に限ってはそのような考え方をしてはならない。小泉元総理のように是々非々で対応しなければならない。それができなかったために、いまだに日本政府が、たかが一都知事の都合のいいように振り回されている。純粋培養のボンボンの悲しさである。

⑥「国民の命を守るため、私権が制限される緊急事態については憲法に書くべきだろう。」

 

憲法改正を謳い文句にして総理大臣になったにもかかわらず、何もしなかった安倍前総理に言われる筋合いはない。

⑦「宣言出さない選択肢なかった」

 

「宣言出さない選択肢なかった」が今回の新聞記事の表題の一部になっている。おそらくこの点を強調したかったに違いないが、とするならば、緊急事態宣言の必要はなかったという声が現在一部で上がっているということであろう。また、言い訳せざるを得ないということは、宣言を出すべきではなかったという意見に一定の説得力があり、無視できないということでもある。


5 暗愚な宰相

人間にとって自分を反省して謝罪するというのは難しいものである。ましてや、前総理大臣であり、現在も影響力を幾分かでも保持している立場であればなおさらである。しかし、安倍前総理の言い分を記事で読んでみると、人間的な深みが全くないことに驚かされる。まるで官僚の作った心のこもらない作文を読んでいるようである。

そういうことなのだろう。官僚の作った作文を読んでここまでやってきたのだろう。その結果が福島原発大爆発事故である。そして、昨年の必要のない学校の休校要請や緊急事態宣言である。一体どれほど国益を損ねたことか。100兆円や200兆円では遠く及ばないだろう。

これほどまでに国益を損ねた総理大臣は戦後は一人もいない。鳩山由紀夫元総理も暗愚ということでは安倍前総理に引けを取らないが、国に与えた損害という意味では比べ物にならないくらい罪が軽い。

暗愚な安倍前総理の出る幕はこれ以上ないように思う。静かに平和な余生を送ってほしいものだと思う。政争に加わっているばかりが人生ではないのだから。

 

ただし、一つだけ安倍前総理にやってもらいたいことがある。それは自分のマインドコントロールを解くことである。いつまでも誤ったことを信奉しているのでは、総理大臣の職を退いたとはいえ悪影響が大きい。

 

安倍前総理が今でも信を置いているのではないかと推測される尾身会長と「8割おじさん」が、ボケ老人とペテン師学者であることを理解できるくらいまでマインドコントロールを解いてほしいと願う。そのためには家庭教師が必要かもしれない。

 

 

6 日本社会の問題点

 

安倍前総理は愚かな総理大臣だったが、その責任は安倍前総理にばかりあるのではない。福島原発の問題にしろ、新型コロナウイルスの問題にしろ、安倍前総理に誤った情報を流し、誤った理解をさせた人間がいたはずである。いくら、安倍前総理がバカ殿であったとしても、賢い家老がいればどちらの問題も生じていない。

 

今回の新型コロナウイルスでいえば、ボケかかった尾身会長やペテン師学者の「8割おじさん」を重用したのが真犯人であるといえる。そのような真犯人が、口の軽いお調子者の安倍前総理に誤った判断をさせたのである。見方を変えれば、安倍前総理には都合よく利用された面もある。

 

よくマスコミが批判の対象になる。たしかに、NHKを筆頭として、嘘やでたらめを数多く放送するのがマスコミである。日本のマスコミは悪である。しかし、同時にその悪辣なマスコミの存在を許しているのは日本人である。マスコミの嘘やでたらめを受け入れているのは日本人である。日本人はもっと自分たちがマスコミにたぶらかされる愚か者であることを自覚する必要がある。

 

その点、アメリカは賢いのかもしれない。トランプ大統領という、これ以上ない破廉恥な大統領が表れたことに対して、混乱はあったものの、国の進路を大きく誤ることなしにバイデン大統領に引き継いだように見える。つまり、アメリカ社会は異常な大統領が出現しても、それを吸収して道を誤らない能力を持っているのではないかと思われる。

 

その点、日本は恐ろしい国である。大東亜戦争といい、福島原発といい、新型コロナウイルスといい、大切な問題になればなるほど誤った方向へ踏み出そうとする。安倍総理など、トランプ大統領に較べれば良心的で扱いやすい人である。であるにも関わらず、国の方向を誤ってしまう。

 

どうしてこうなってしまうのだろうか。私は日本人に良心が足りないのではないかと思う。道徳心や倫理観が欠けているのである。自分の都合、立場、利益、世間体などを優先させてしまい、日本という国がどうなろうと知ったことではないとばかりに暴走を始めるのである。大所高所から良心に基づいて判断することができず、いたずらに勤勉なだけでは単なる悪人である。

 

結局のところ、日本は今でも全国民が悪代官と越後屋の役割を演じている。利権政治をやめられない。私腹を肥やすためにでたらめをするという日本社会を改めない限りは、大東亜戦争も、原発爆発も、新型コロナウイルス騒動も、形を変えて繰り返されることになる。そんなことでは日本の未来が危ういと思うのだがいかがだろうか。