農業は、人間の最も健康的で、最も有益で、最も崇高な仕事である。
 (Agriculture is the most healthful, most useful, and most noble employment of man.)

——ジョージ・ワシントン(1732-1799)

 

 

 アメリカがなぜ滅びつつあるのか、皆さんその理由を理解されていますでしょうか。様々な視点から様々なことをいえると思いますが、1次産業や2次産業を捨てたことが原因と考えるのも正解の1つになります。

 あの、アホなトランプでさえもそのことには気がついているようですね。日本が強制的にアメリカに総額5,500億ドル規模の投資をさせられ、業績の悪いUSスチールと合併させられたのも、アメリカとしては1次産業と2次産業を少しでもアメリカ国内に取り戻したいと考えたためでしょう。

 では、1次産業と2次産業とは何でしょうか。まず1次産業ですが、「主として自然の状態を利用して成立している産業をいう。農業を主体に、林業、水産業、畜産業など。鉱工業を入れる場合もある。」(精選版 日本国語大辞典から抜粋)

 次いで2次産業とは一言で言ってしまえば「製造業」となるように思います。船や飛行機、ビルや住宅、水道や電気などを製造する仕事ですね。工業といってもいいのではないでしょうか。内職仕事なども含めて。

 そして、3次産業は、「人を相手にする仕事」と考えていいように思います。サービス業といわれることが多いのでしょうか。そして、この3次産業が国を滅ぼす原因になります。アメリカがそのうち崩壊するのではないかと思われるくらいに衰退しているのも、3次産業を国の柱にしてしまったためです。

 その反対に、中国やロシアが元気なのは、1次産業、2次産業を国の柱としているためです。3次産業はあぶく銭がいくらでも入ってきますが、"悪銭身につかず"のことわざどおり、国の力にはならないのですよね。それが、日本を含めた西側欧米諸国が衰退している主な理由になります。

 3次産業がなぜ国の力にならないかについて、その理由は比較的単純で簡単なことではないかと思います。それは人間を相手にして営む産業は"嘘や騙し"が通用するためです。例えば1次産業の農家のことを考えてみましょう。お世辞を言おうが、嘘を言おうが、お祈りを捧げようが、自然は一顧だにしてくれません。問答無用の世界です。

 そこで、農家が収穫量を少しでも上げようと思えば、自分の方が考えて自然に合わせなければなりません。どのような肥料をどのように組み合わせると収量が増えるのか、病害虫に強くなるためには畑をどのように管理するのがいいのかなどは、畑や作物に命令しても意味がありません。騙すこともできません。自分で自然を一所懸命観察して方法を見出していく必要があります。もちろん、いくら頭を捻って考えたことであっても、農作物の気に入らないことであれば逆効果にもなります。

 辛抱強さも必要です。今年の春一所懸命工夫した結果が現れるのは秋の収穫時期になることも多いでしょう。場合によっては翌年かもしれません。今日行ったことが明日結果に現れるのであれば簡単ですが、そうはいきません。じっと待つことが必要になります。1年に1回しか試せないようなことは、20年30年があっという間に過ぎるかもしれませんね。

 いずれにしても、よく考えて実行に移し、結果が出るまで長期間待たされ、自然の摂理に反することをすれば結果が良くないどころか逆効果にもなるという、そのような仕事をしていると人間は賢くなります。よく考えるようになり、あぶく銭を追い求めるようなことはしなくなります。

 話が少し飛びますが、昭和30年代から40年代にかけては日本の高度成長期でした。東京、大阪などの工場や商店は人手不足に直面しました。そこで注目されたのが、東北地方の中学、高校を卒業したばかりの若者です。集団就職と呼ばれたように、みんなで一緒に列車に乗り込み、上野駅に到着するなどしていたようです。

 彼らは"金の卵"などと呼ばれましたが、それは売り手市場だったことばかりが原因ではありません。おそらく農家の子弟が多くを占めており、労働力として優秀だったことがあるのだろうと思います。親が農業をするのを見ていれば、無茶をしても結果には結びつかないこと、合理性が必要であること、焦ってもすぐに結果は出ないこと、普段からコツコツ地道に仕事に取り組むことが大切であること、嘘や騙しは通用しないことなどを、子供の頃から体験しながら育っていたためです。

 そのような意味では、現在自民党が1000万人も2000万人も入れようとしている移民とは大きな違いがあります。現在の移民の質よりも、かつての東北の中卒、高卒の若者の方が比べ物にならないくらい質的に優れていました。

 以上のように、農業が国の産業として大切なのは、食料を得るためだけではありません。農業は人を育ててくれるのです。日本人の質を高めてくれるのです。これは、農業に限ったことではありません。漁業もそうです。2次産業においても、職人と呼ばれる人たちは同じですね。

 職人たちは自分が"いい仕事"をすることを目標に置きます。自分の腕を磨こうとします。素人は職人の仕事を評価できませんが、職人同士であれば、お互いにどのくらいの腕の持ち主かすぐ分かるでしょう。その上で修行に励むわけです。

 このようなことは、職人レベルばかりではありません。例えば車作りでも同じことです。日本はエンジンのついた車を作るのが世界一得意な国です。他の国には真似ができません。その理由はおそらく、「いいものを作りたい」という気持ちが強いためだろうと思います。

 社長から末端の工員に至るまで、高い給料がほしい、できるだけ楽な仕事をしたい、汚れ仕事はしたくない、休暇がたくさんほしいなど、いろいろ感じることはあるはずですが、その中に、いい車を作りたいという思いの強さが日本と海外では違うわけです。

 日本という国はたくさんの欠点がある国ですが、1次産業や2次産業において、いいものを作りたいとする気持ちの強さは、世界に誇るべきものだと私は感じています。

 しかし、しかし、しかし、その大切な気持ちが3次産業になるとなくなってしまうのです。全部ではありません。例えば、日本料理の板前たち。見た目も、味も、圧倒的に世界一の料理を作り上げます。日本の宝でしょう。フランス料理も中華料理も寄せ付けません。

 ところが、クズが入り込むのも3次産業の特徴です。一番はみなさんすでにご承知のとおり政治ですね。政治家ってどうしてあんなにクズなのでしょうか。クズが集まるのでしょうか、それとも政治家をしているとクズになってしまうのでしょうか。

 

 現在では総理大臣ですら、悪の見本でしかありません。しかも、嘘のオンパレードでありながらちっとも恥ずかしそうではありませんから、良心まで失っていることが分かります。

 新型コロナ騒動で分かったことは、3次産業の一角を占める医療業界がクズであることでした。個人レベルで見れば、良心的な人や立派な人もいるのですが、医療業界全体として見れば腐っています。政治と同じですね。

 医者と政治家には共通点があります。それは収入が多いことです。人間、多い収入を維持しようとすると、あるいはより多くしようとすると、汚い手口を使わなくてはならなくなるのかもしれませんね。こんなに高い収入を得ているのだから、さぞかし一所懸命に、良心的な仕事をしてくれるに違いないと思いたいところですが、実態は逆のようです。高給取りになればなるほど、意欲も良心も失われるということが、政治家と医者を見れば分かりますね。

 そうそう、ビル・ゲイツという世界有数の金持ちがいますが、あの悪徳さというのはすごいですよね。しばらく前から、1次産業を3次産業化できないかと試みているような気がします。悪人はどこまでも悪人として大きくなりたいようです。

 3次産業で忘れてならないのは、兵隊と売春婦です。ある程度の大きさの国になると、どちらも必ず存在していますね。売春婦はそれほど大きな害悪になるようには思えませんが、問題は兵隊です。兵隊がたくさん集まると戦争が始まります。

 これにはどのような因果関係があるのでしょうか。戦争をしたいから兵隊をたくさん集めるのか、兵隊がたくさん集まるから戦争がしたくなるのか。どちらでしょうか。

 戦争で思うことは、見栄の張り合いということですね。順位争いといってもいいでしょうか。勝った方は何かにつけて威張る、命令するということが多くなりそうです。馬鹿馬鹿しいことですが。そこにおいて、実利がどのくらいあるかというのは怪しいところです。

 アメリカの軍事費は世界一で、いつも戦争を行なっている国ですが、国の財政は火の車です。いずれ、世界各国から軍隊を引き上げなくてはならなくなるでしょう。かつてソ連がそうでしたね。国力以上の見栄を張ったものですから自滅してしまいました。現在のアメリカはその後追いをしていると思っていいような気がします。

 

 無理なんですよ。アメリカ軍の基地がいくつあるかご存知でしょうか。国内外を全部合わせると、つまり世界中を全部合わせると、4,000〜5,000か所以上の大小様々な軍事関連施設が存在するといわれているそうです。アメリカが倒産するとしても当然のような気がします。


 なんだか、話が横道に逸れてしまったような気がします。言いたいことは要するに、3次産業は流れに任せていると、国が丸ごととんでもない袋小路に入り込んでしまう可能性があることです。自然や物は騙すことができませんが、人間はいくらでも騙せることがその原因です。この罠にはまってしまうと、現在の高市早苗や、日本政府や、自民党などのようなことになってしまいます。もはや支離滅裂です。

 日本という国がここまで崩れてしまった原因の一つには、3次産業に比重を置きすぎたことがあると思います。国の方針を見直すべきでしょうね。