こんにちは。
旅行記の一つ、の続き。
※といっても、旅先は明かしておりません。
ので、あくまで私の独り言のようなものです。
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意外にも、旅の最中は
行ってみたいと思っていた所が沢山あって
各場所を巡るので精一杯だった。
初日はホテルの近くにある、有名な”観光地”に向かった。
観光地といっても、現地の方々にとっては生活の一部の場所。
私は観光客としてうろうろとしていたけれど
周りには、日常生活の一部の活動を行う人達が沢山いた。
ルールもつかめないまま、ただ流れに沿って私も進んでみた。
規則正しく一方通行に進む流れが
滞在一日目の私には心地よかった。
近くに有った民族衣装の店で、それらしい服を購入し
(もちろんすぐには着用しないが)
流れにのりながら、
少し現地の人間になったような気分で歩いた。
日本ほどではないが
照りつける日差しが少し体力を奪ったところで
私はコーヒーショップに入ることにした。
夢中になると食べる事を忘れてしまうので
コーヒーついでに食事も済ませることにした。
通された席は窓側の席で、
観光地のランドマークが目の前に見えた。
青空と、風に乗ってながれてくる雲が
なじみのある日常に近いように錯覚させるが
目の前のランドマークが、しっかりと
”ここは私の憧れの場所”なのだと示してくる。
餌付けされた鳩たちが気持ちよさそうに飛ぶ。
窓から入ってくる風で
私のハーフアップの残した髪が揺れる。
窓の外から聞こえる、現地の人々の声。
日本とは違う街の香り。
たまにハエが目の前を通過するが
その煩わしささえ愛しく思えるほど
”ここは、唯一の場所”。
運ばれてきたコーヒーは、日本で飲むアイスコーヒーより
身体に優しい温度であったが
汗を沢山流した身体には良薬の様に浸透した。
一緒に頼んだ食事のメニュー。
先生から「どこにでもあるからね~」と聞いていたから
もっと”街中の庶民的な店”で食べようかと思っていたけど
タイミングを逃しては元も子もない。
「これが噂の!」とわくわくする気持ちで食べた。
※そして結果的に他では食べるタイミングなかったので
ここで食べて正解だった!
想像していたものより、ずっとソフトな味だった。
多分お店によって味付けの癖も全然違うのだろうけど
個人的には食べやすかった。
五感を満たされた後は
次はどこに行こうかと考えて、
スマホを開いた。
オプショナルツアーで行きたいところがあったのだけど
その申し込みをまだしていなかったことを思い出し
急いで予約を申し込んだ。
その折、
メールボックスを開いた。
・・・すると
先生からメールがきていた。
というのも、私がその日の朝に
先生にメールを送っていたから
その返信。
本当は国に到着したタイミングで
「到着しました!」と送りたかったけれど
あまりに日本が深夜だと気づき
意味がない、と思ったので
旅先での翌朝にその旨を送った。
返信は
いつもの先生らしい、さらっとした内容。
本当に、
それ以上でもそれ以下でもない、
三行足らずのメッセージ。
だけれど、
先生からのメッセージを、
先生の調査している国で受信している、
その状況が
奇跡のような気がして、
一人で小さくはしゃいだ。
特に、私が国に到着して、
「明日はどこどこに行く予定です~」みたいな
ちょっと”先生”に送るには砕けすぎた内容だった故に
返信がきたことが、嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
更にいうと、
その、私がくつろいでいたエリアは、多分…
先生が調査している地域と密接に関係している。
先生の書いた本や資料の中で何度か目にした地名だ。
くつろいだエリアと泊まったホテルは、
歩いても行き来できるほど近く、同じエリア。
私がそのホテルに泊まったのは、
ほんとに偶然で。
例の”キャンセルした友人”が
一緒に旅行するつもりだった時に
「泊まるならここがいい!」と要望を貫いたホテル。
(予約しておいて彼女はキャンセルしたけどー)
だから、
あぁ、こんな偶然ってあるんだなぁという考えが
ふわっと頭を過ぎった。
宿泊地、
旅の最初の場所、
メールを送ったところ、
メールを受け取ったところ、
先生の調査地(のうちの一つ)。
全ての偶然が、そこに集結しているように感じた。
とはいえ、ただそれだけのこと。
でもそれだけで十分。
・・・。
”私と誰かの、進展など期待できない関係”のような、
ややぬるくて、透き通る苦みのあるコーヒーを
最後まで飲み干し、
私は次の旅先へ向かった。
