≪今日のコペル(臨床自然運動学)先生の独り言≫
筒井重行が提唱する「臨床自然運動学」
からだ日記と自然運動と白隠の環(メビウスの輪)その5
今回紹介している絵は、鍾馗鬼味噌図(しょうきおにみそず)です。
作者は、白隠慧鶴です(江戸時代中期の禅僧)。
これは、鍾馗がスリコギで味噌をすっている図柄。
すり鉢の中には四匹の鬼がいます。
鬼は、人間の煩悩の化身をあらわしています。
それらをすりつぶした味噌を食えば、煩悩から解放され成仏できる?・・・・・・・・
右上の賛には「鬼みそばかりは、むごふとてすりにくひものじゃ」とある。
左下で摺鉢を押さえている、鍾馗の息子は「ととさ、鬼みそをちとなめてみたい」と言って、食欲の前にむごたらしさの感覚は退いている。
鍾馗(しようき)は、疱瘡除けや学業成就に効があるとされ、端午の節句に絵や人形を奉納したりします。
鍾馗さんはすり鉢の中の何をすりつぶそうとしているのでしょうか。
それは・・・・・
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不依倚一物(ふえいいちもつ)と自然運動
からだ日記の文中に、心の中に依存心のような物を自覚してとあります。
この問題を読み解くために、今回は「不依倚一物」という言葉をご紹介いたします。
無意識の自然運動を正しく理解するには、不依倚一物(ふえいいちもつ)という言葉を読み解くことが良いようです。
自分の中に、ある不思議な力が存在しています。
人体には、高次制御システムが機能しており、これを補足する日々養生が基本になります。
術者が何かのエネルギーを注入しているのではなく、人体のシステムのスィッチを単に押しているだけなのです。
それは、生まれた時から、自分自身の中にある無意識の原初の存在があるからです。
この中に、無意識の自然運動も含まれているかもしれません。
自然運動を、正しく体の声を聴きながら体感することをお勧めします。
人間が何かに依存する原因は、不安・苦しみ・痛み・恐怖により自己肯定感が安定しないことです。
依存は、生体のエネルギーの流れを阻害し、色んな問題を起こします
これを解決するにはどうすれば良いのでしょか・・・・・・
それは「あわい海」を泳いで対岸に行こうとする無心の意志が大事なのではないでしょうか? コペル