≪今日のコペル(臨床自然運動学)先生の独り言≫

「病は氣から」その18(スライド25)

整体観念は、統一体観念とも言われます。

東洋医学の教科書の最初のページに記載されている、 本当に重要な観念です。

人体の臓腑、組織、器官それぞれの機能は異なるが、生理的には、お互いに連絡しあい、五臓を中心に、人体全体で、有機的統一体を形成しています。

東洋医学の大きな特徴は、ヒトと自然を統一体としてとらえることです。

大きな統一体を、宇宙と考えると、人間も自然を構成する1つの要素になます。

人体内部の組織も、1つ1つ独立しているわけではなく、連絡しあい、影響しあって有機的な統一体となっています。

このような考えかたを、整体観念と言います。

統一体であるから、全体でみても、部分の細かい要素を1つ1つ、みても、同じ原則がはたらいていることになります。

自然も人間も、さらには人体内部の組織も、同じ原則で働いていることになリます。

自然は不動のものではなく、常に変化を続ける流動的なものです。

季節は日々、移り変わり昼から夜、夜から昼へ移り変わります。

自然も人体内部も、同じように変化します。

統一体における変化を、表現するものの一つに、陰と陽の概念があリます。

陰陽を、自然現象として分類する手段と、診断・分析・治療の手段とする、2つの捉え方があります。

東洋医学では、陰陽論を臨床に生かす工夫がなされています。

次回は、 「自然と人体内部の整体観念」の、流れと巡りです