≪高次制御システムとしての自律神経の活き≫ その8

実験医学 増刊 超高齢社会に挑む

骨格筋のメディカルサイエンス Vol.36-No.7 2018

で紹介した、4章の4『骨格筋による局所神経免疫相互作用

「ゲートウェイ反射」の活性化』上村大輔、村上正晃

1新しい神経系と免疫系の相互作用「ゲートウェイ反射」

2)特定の筋肉からの神経刺激による特定血管へのゲート形成

の中の一文に

「重力刺激によるヒラメ筋の感覚神経の持続的な活性化がL5特異的な血管ゲートの形成に関与していると」と仮定して、これを実験で確かめるのに

地上重力実験法として後股懸垂法を用いたと書かれていて、

≪マウスの尻尾をスポンジで包んでゲージの天井から吊るし、

前股は接地しているが後股を宙に浮かせた状態にして実験をしたと記載されている。

そこを読んで僕はピンときた。

前回(その7)で簡単に紹介したが、

大学病院の外来で治療の時に起こる自然運動で

なんで逆立ちをしたのかが30年も経って答えがでた。

マウスが天井から吊るされたように歯科の診察台で

逆立ちになって炎症回路活性化を変化させる、

抗炎症作用の活きが起きていると考えられる?

また、「おわりに」の文章に

≪運動で抗炎症作用は、論文によってはまだ結論が出ていない。これは、運動がその強度や頻度のみならず、

それが自発的なものか、

強制されたものか、

また、心理的状況によってもその効果が変化する可能性を示唆している。

適度な運動はストレス解消や臓器機能の改善につながる。

もしかすると、自然運動はゲートウェイ反射の中和作用があるかもしれない。

骨格筋、免疫系、CNS、臓器との間の機能関連を、遺伝学的、生化学的、分子生物学的側面、心理的側面からも研究する必要があり、ゲートウェイ反射を基盤として分子心理免疫学が大きく貢献するだろうと書かれていた。≫

そこで、僕の治療で起こる自然運動は、

無意識でかってに動いて身心の調和を行っていると考えられる。

最先端医療の研究で

僕の治療法でどうして患者さんが治っていくのかを

解明してくれる日が近づいているようだ。

コペル先生より

追伸:

「重々帝網なるを即身と名づく」空海。

人間の構造と機能は

一即一切、一切即一である・・・・・。

一行三昧の口ぱくぱく・・・・・。