ちょっと前の直木賞候補にあがっていた麻布競馬場という作家さんが気になり、図書館で著書を何冊か予約していたのですが、一番はじめに順番まわってきた「この部屋から東京タワーは永遠に見えない」という本をまず読んでみました。



はじめ、寝る前にちらっと1ページ読んだら、なんだかすごくハマりそうと感じ、寝る時間は大事なので、その時はそこまでで寝たのですが、後日通勤電車などで読んだら、やっぱり面白くてスルスル読みきれました。

どんなテイストか?ですが、麻布競馬場とご自身をネーミングされていることもあり、港区界隈が話によく登場し、港区ときたら、港区女子も触れられてました。内容は、短編集だったのですが、どの話も、東京のなかでも、田舎者の憧れである、都心の煌びやかな界隈に暮らす人々の、実は寂しい生き様が描かれていました。ちょっと下世話なネタも出てきたりするのですが、そこそこ賢いが、頂点までは登りきれない微妙なポジションの人たちの人生中心で、現代にリアルに描かれていて、都会を闊歩する人たちの心の闇をよくを捉えているな…と感じた次第です。

この作家さんは、Twitter文学の覆面作家として有名なようで、社会人やりながら小説も書いているようです。直木賞にノミネートされたのは違う本「令和元年の人生ゲーム」でしたが、タワマン文学と称されているようです。今回私が読んだのも、まさに、タワマンに暮らしたいような人たちを皮肉って書いてる感じでした。そう言うのが好きな方には非常におすすめです。


あと、もう一冊。

こちらは小説ではなく、論説でしょうか、遺伝を研究されている安藤寿康さんの本「生まれが9割の世界をどう生きるか」。貧富の差で教育格差が起こるとか、褒めて育てるといいとか、色々と子育てについて言われる時代ですが、結局、遺伝とか、偶然の出会いとか、意図的にはどうにもできないところがその人の人格なり、人生なりを左右する部分が多いよう。子育て中の身としては、自分の育て方による影響は少ないと言われると、ちょっと責任が軽くなり安堵します。

ま、遺伝や環境からの影響についてはまだ色々と見解もあるようですが、結局、人生は偶然の出会い、要は「ガチャ」だと思うと、気持ち楽になりますね。

では、今日はこの辺で。



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