早起きしてコーヒー淹れようとしたらあっ!ドリップパック買い忘れてたか…。

朝はコーヒーを飲まないと目が覚めないんだ。

管理棟の前に自動販売機が有ったなあ。

缶コーヒーってあんまり美味しく無いけど仕方無い。

歩いて管理棟に行くと。

気持ち良さそうに寛ぐ猫達。

「ミャー。おはよー。」

全く動じず。


平和だなあ。

仲間に入れて貰いたい。

あんこブレッド食べながらツーリングマップルを見ながら一人作戦会議だ。

あんこブレッド…ぎゅっとしてて旨いな…。

今日はまず。コインランドリー見つけて洗濯しに行く。

それから…。

う〜ん。連泊でも良い気がして来たけど…。ここ居心地良いし…。

まだ旅も前半戦。

ちょこっとは進みたい。

進むって言うのも微妙な表現だな。

行き先すら決めて無いんだから。

戻る方向以外で走ろう。

昨日から気になってた隣りの区画にテントを張っていたライダーに話しかける。

京都方面の市町村ナンバー。アプリリアのモタード。SX125だ。

珍しいバイクなので挨拶程度に話しかけたら向こうは出発だったのに話しが盛り上る。歳は恐らく同年代だな。

私「SX125って言えば元はSUZUKIにも有りましたよね?」とか。

お兄さん「今はSX125でグクるとこっちが先にヒットしますよwww」とか。

お兄さん「昔DR250の車高調整が出来るヤツ乗ってました。ドライサンプの。」とか…

私「あれって重くて不人気だったよね。でも友達が乗ってたよ。」とか。

私「俺はSX200乗ってた。そっちも不人気!で普段は中々居ないのに旅に出るとそこそこ居たんだよね。」とか。

オフロード旅談義で話しこむ。こんなに話しが盛り上がるなら昨晩一緒に焚き火すれば良かったのかも…。

今日は京都に帰ると言うから、そっち方面を走って居るであろう二兎さん情報を流す…。

「CRF190Lって言うアフリカツインみたいな変わったバイクで黄色い振り分けを付けてるライダーを見たら声かけてあげて笑)」

お兄さん「わかりました!捕獲して起きます!」

思えばケータイやスマホなどが無かった時代はこうやって「何日前に○○に乗ってる◯◯さんから事告げされた」とか伝令が来る事が有ったなあ…。

通信手段が無い時代の旅。それはそれで楽しかった。

さあ。アプリリアのお兄さんを見送ったらこちらも撤収して出発だ!


御座岬は行き止まりなので国道を志摩市街方面へ一度戻る。

志摩パールブリッジにて。

ここが入り組んだ英虞湾を両側から見れる大好きな橋。




やっぱりここは気持ちが良いね。





お〜!真下で釣りしてる人が居る。

あっちにも。

そろそろ釣りもしたいなあ。



コインランドリーを探したら昨日寄ったスーパーぎゅーとらの隣りに有った。




コインランドリー使うの何年ぶりだろ。


これが洗濯機の方か。

横から入れるタイプなんだね。

今着てる長袖シャツやセーターも脱ぎ、洗える限界を攻める!



あ〜。こう言う洗剤懐かしいな。

お金入れて洗剤を先に入れてスイッチON

「順調に回ってる。」

洗濯して乾燥までしたら丁度1時間ぐらい。

昔と違い乾燥機が大型になって性能が上がったよな!20分も回したらパリパリに乾いた。

その間に今日泊まれそうなキャンプ場を見つけ予約した。たいした距離じゃ無いな…。

買い物ももう済ませよう。

昨日も買ったぎゅーとらで今日はケイちゃんだ。






南伊勢を抜ける。

んん…。


3年前にもここを走ったっけ?


なんだか懐かしいな。



暫くはこんな入り江が点在するリアス式海岸を走る。

途中ガソリンを入れてたらそこがキャンプ場の入口だった。

もう着いてしまったか…


本日の移動距離たったの64キロ。

まだ14時…。



浮島パークなんとう。

町の委託でやっている電源付きの区画型オートキャンプ場。

最近は入浴代も高いからお風呂込み1800円は良心的な気がする。

薪は沢山入って300円だから思わず買ってしまった。薪を探して作る手間を買う。

どうやら本日は他にキャンパーは居ないらしい。

「サルが出没するから注意して下さい。」って。

群れで来たら厄介だな。

夜は焚き火で追い払おう。


誰も居ないから電源は何処使っても良いみたい。

でもスマホのアダプター刺したら通電して居ない様だ。

受付に言いに言くと主電源を切ってたみたい。

まだシーズンオフの日曜午後なんて泊まる人も滅多に居ないんだろうな…。

すみませんねえ。一人来ちゃった為に手間かけちゃって。



周囲には木道があり池へとつづく。




鯉が居たりアヒルが居たり。

中々静かだし。

和める場所だな。

早目にお風呂に入って欲しいみたいだからひとっ風呂浴びるとする。

受付を過ぎるとわりと広い施設だ。




お風呂も当然貸し切り。


この時まだ3月下旬。

この時期のキャンプって空いてるし、凄く寒くは無いし。虫も少ないし。最高だね。

仕事辞めるのはこれからはこの時期だ!

「あ〜いい湯だな。」



毎日こんな生活で良いのでしょうか…。

もう俗世間には戻れ無い。


風呂から出てもまだ焚き火するには早い。


ランタンを充電しつつ釣りへ。


山側にあるキャンプ場から海岸線に出たすぐの堤防へ。

湖の様に穏やかな海だな。

クロダイぐらいは居そうだな。


餌は昨晩の残りホタルイカ。

ちょっと保冷してなかったので良い匂いになってる…腐りかけとも言う。



取り敢えずウキを付けて投げる。

「ボチャン!」


後は足を投げ出して待つ。


アタリも無いね。

魚も見えない。

後から車が1台入って来た。

やはり釣りの人。

ルアーを投げてる。

何狙いだろ。釣れてる様子は無い。

釣れ無いから帰っていった。

「美味しいホタルイカが泳いでるよ…」




釣れたのは餌にたかって来るハエばかり。

唯一見えた魚が大きなボラだけ。

ウキの周りにホタルイカを撒いたりやるだけはやったけど撃沈。

旅の初釣りはボウズとなった。

まあ良いさ。

帰ってもう晩御飯だ。


キャンプ場に戻り周りに落ちてる杉の枝葉を拾い集めて着火剤代わりに点火!

杉の枯葉は良く燃える。

オードブルはミニ歌舞伎揚げと冷凍枝豆のゴールデンコンビだ。

メインディッシュはケイちゃん。



今日も良い感じに火が起きて来たね!

ケイちゃんも中々いけるね。


それにしてもこのキャンプ場真っ暗。

街灯は有るんだけど暗くなったら点灯するかと思ったらつかないね…。



こんな感じに各区画ごとに街灯はある。

もしかしたら下の方に手動のスイッチがあるとか?探したけど無いな…。

管理人さんもとっくに帰ったし。

これも主電源入れ忘れて帰ったか、一人の為に街灯つけると赤字になるから入れて貰えなかっただけなのか?…野宿ならはじめから覚悟はあるんだけど(笑)

これだけ区画されたサイトで一人で真っ暗とか違和感あるな。…サルの襲撃とか来ないだろうなあ!

「ワオーン!ワンワン!」


山の方から犬の鳴き声。

野犬か!


火を大きくしよう。





何か背後に居るぞ!

サルか?犬か?はたまたお化けか?

CB190Xエンジン始動!ライトON!

わりと明るいんだね。

何も居ないか…。


電源も貰ってランタンも一番明るく!!



最後は景気づけに歌う!

誰も居ない事を良い事に。

ハーモニカ吹いたり。

サルも犬もどん引きだな。

これはもう焚き火が消えたタイミングで酔いが覚める前に寝るのが一番!

「サルの野郎!来るなら来やがれ!」

闇夜にそう吠えてからテントに潜り込むのであった。

つづく。