去年の旅をやり直しに来たんだ…。

今度は遥々2000キロ以上走って来た。







戻って来たな此処に。




100歳だったラピュタの石橋も101歳。

渡り鳥も一つ歳とった。

静かな時間。


優しい時間。


お地蔵さんも。

郵便ポストも。

ずっとずっと待っててくれる。

旅の故郷。



眼下に見えた沈下橋。

寄り道が行き先。

放浪は気の向くまま。

引き寄せられたか?

やっぱり来ちゃったな。



怒涛で。


圧巻で。

猛々しく。





いつかまた行くだったのに。

だいぶ早く来れちゃったな。

「ざまあみろ」

誰に言った?

去年の俺に言ったんだ。

もう今年は急いで戻らない。

二宮金次郎になって。

野営地に戻るだけ。


月が昇る頃には1日ぶりの焚き火さ。

「明日は何処へ?」

明日の事は明日考える。

まだ旅はこれからだ。

去年の俺。

あばよ!