「ピッピッピピピ!ピピピ!ピピピ!」


7時に鳴ったアラーム


うう…アラームは何処?


隣りに寝てた亀社長が具合悪そうに起きて来た。


亀「Y内と約束してるから帰らないと…」


さらに隣りの部屋からは何故か茨城原付ヤマショーさんが寝袋を片手に起きて来たと思ったら。


ヤマショー「起きれなかった…急いで帰らなきゃっ…」


どんな状況だこれ。


起きた瞬間からカオスな日曜日だった。


あっという間に去って行く二人。


勢いで起きたけど。


呆然。


なんで家に二人は居たんだろ。


昨晩は飲んだなあ…。


記憶の糸を手繰る。


う〜む。


先ずはヤマショーさんと近所の中華屋さんへ行ったっけ。


ここが侮れ無い旨さで。


しかもリーズナブル。



エビのマヨネーズナントカ…。

すっげぇ美味い小籠包。


肉がぎゅ~と詰まったシュウマイ。

牡蠣の唐揚げ。

これ薄衣でカリッカリ!

揚げ加減が絶妙!

ハフハフ…!

牛肉の旨煮。

中華料理ってやっぱり凄い!



手作り餃子。

う〜む。

パーフェクト!

流石だ。

ここの料理は本場の中国人の方が作ってるし。

こんなに美味しいのにそれほど混んで無い。

まあ地元の人じゃ無いと中々辿り着けない場所だからな。




庶民的な値段で食べられる本物の中華料理。

お会計の際にちょっとした疑問をママさんに聞いてみた。

私「ここはフカヒレスープは無いんですね?」

私「中国って凄く広いからフカヒレスープが無い地方の中国料理とか?」

ママ「いや。ここは大衆店だから高くなっちゃうから置かないんです。」

なるほど。中々良いコンセプトだ。

私「実は私…去年、三浦半島でサメを釣ってて…フカヒレを自作したんです。自作したけどまだ調理してなくて…ずっと冷蔵庫にあるんですが…今度…調理してもらえませんか?」

唐突なお願いにママが食いついた。

ママ「えっ!それは凄い!」

ママ「自分で釣ったサメで作ったフカヒレ食べたいですよねえ。」

ママ「三浦半島で釣ったの!!」

私「そうです磯から釣れるんです。」

遡る事、約1年前…。


99センチのやっと持ち帰れる大きさのドチザメを持ち帰り解体。

肉は亀社長と食べちゃった。

肉は不味くは無く。凄く美味くも無く。味付けすればまあ食べられる淡白過ぎる味だった。

残ったのはフカヒレ。


ぬるま湯に浸けたのち皮をスクラッチのごとく剥がして…。


いわゆるフカヒレ状態にしたものをひたすら干した。


昼も夜も干した。



完成したら満足しちゃって冷蔵庫の奥で約1年。




ママ「調理場に聞きに行ってあげる。」

ママ「大丈夫だってー!戻すのに時間がかかるから来る前に電話して持ち込んで下さいね。」

やった〜!!

自分で調理しても良いんだけどさ。

本物の中華料理の職人さんのを食べられるなんて楽しみだ。

そんなこんなで中華屋さんから帰宅。

ヤマショーさんと缶ビールと乾き物で二次会を始めたタイミングで近くで会社の人と飲み会をしてた亀社長から連絡が!そこから合流して近所のカラオケスナック的なママの店で飲んで、亀社長とヤマショーさんと帰宅して寝たんだった。

起きてからの確認。

スマホ有るよね。

財布あるよね。

あっ。ニット帽忘れて来たかも…。

眼鏡!…有るけど。



なんか鼻のとこが曲がってもげてる…。

部品も片方無くなってるし。

どうしてこうなった。

上着に入れたまま上から座ったのかも。

飲み過ぎた。

気持ち悪い…。

コーヒー飲んだり。

水飲んだり。

午後になりやっと復活!

先ずは眼鏡の修理へ。



驚いたよ。

買ったお店に持ってたら直ぐに直してくれた。

部品も無くなってたのに付けてくれて、なんと無料!!

Zoffさんありがとうー!!

帰宅後、久しぶりのVFでツーリングへ。

最後に乗ったのが昨年11月末。

雨のVFミーティング以来。

洗車すらして無かったからざっと洗って出発!

良くエンジンかかったなあ。


湘南国際村のファミリーマート。

いつものお決まりの休憩場所だ。

ここのイートインコーナーが広くて好きなんだよなあ。

「ブレンドのSと黒豚肉まんを店内で!」

店内で!って言わないと2%脱税になるからドキドキしちゃうから最近は言うようにしてるんだよねえ…。



普通の肉まんが原料高からか最近小さくなっちゃったから。

少し高くても黒豚肉まんにしないと食べた気がしないんだよねえ。

食べてたらもう16時過ぎ…

出たのが遅かったからねえ。

頑張ってもう少し走ろう!

気になる場所があってねえ。

釣り場の開拓に諸磯埼灯台ってとこへ行ってみたい。

海沿いにでたら凄い強風。

白波が立ってる。

信号待ちで横風で立ち転けしそうだな。

久しぶりのVFでそよ風に吹かれながら風と友達になりたかったのに。

「今日の風は友好的では無い。」

風に揉みくちゃにされながら、なんとか諸磯に着いたらしい。


ここは風裏なのか静かな内海だな。


外海は荒れ狂ってるのにここからなら竿が出せそうだな。

まあ今日は釣り道具積んで無いから。

ここから歩きで進んでみよう。



直ぐにこんな小道になる。

日没直後。

少し薄気味悪い。


たぶんもう誰も住んで無い豪邸。


バブルの頃に建てたのかなあ。

大きく育ったヤシの木が繁栄。そして衰退をずっと見て来たであろう。



小道を進めばこんな不気味な看板が…。

カツオノエボシ。

実は昔、八重山諸島の波照間島にある星の砂海水浴場でコイツに刺された事がある。

泳ぎ始めて10秒で刺された。

激痛を感じたので咄嗟にエラブウミヘビに噛まれたかと思い「ウミヘビに噛まれたー!」と叫んで上がったらコイツが肩にくっついてた。

直ぐに心臓が飛び出るほどの動悸になった。

マズいぞ。

フェリーの中で読んだ本に沖縄の危険生物って本がありカツオノエボシに刺されたら火傷しない程度のお湯を患部にかけつづけるとタンパク毒だから固まり痛さが抑えられると記載されてた事を思いだし。

たまたまキャンプ場にお湯が出るシャワーがあって。

一緒に泳いでたキャンパーに肩を借りてシャワー室に行き。

熱い湯をかけ続ける事10分。

あれ?痛く無くなって来た。

ケロっと復活。

あの本をたまたま読んで無かったらショック死してたかも…。

看板のとこの分岐を左に進むと海岸に出た。


すっごい風。

立ってるのもやっと。

暴力的な波が磯に叩きつける。

遠くには富士山が見える。

日没後20分ぐらいかな。


夕陽は逃したけどこんな富士山を拝めるなんて頑張って走って来た甲斐があった。



あっちには灯台だ。

カツオノエボシの看板まで戻り今度は分岐を右へ。


カメラを構えても体が動いちゃうほどの強風。

でも富士山を撮りたい。



思い切りズームして「カシャ!」

「カシャ!」

丁度、鳥まで入るなんて!


諸磯埼灯台。

シュッとしたクールなナイスガイ。

風も強いし暗くなるからそろそろ戻ろう。



さて。行こう!



バイクを頑張って細道でUターンさせて出発!


あっという間に暗くなる中、三崎方面へ。


城ヶ島大橋をバックに「カシャ!」


剣崎方面へ進む。



振り返ると紅く染まる夕映え。


もはや気温は5℃も無いのでは?

でも沢山着てるから全然大丈夫!

そしてV型エンジンと言う火鉢が有り難い季節。(夏は地獄)

宮川の風車もブンブン廻る。



なんだか飲み過ぎで冴えない日曜だったけど寒風吹き荒ぶ中、VFと暗くなる迄走ったらスッキリしたね。

たまには釣りに行かないバイクと向き合う日曜日も良かった。

さあ三浦海岸ぐるっと周って帰ろうかな。

おわり。