When You Wish Upon A Star 〜星に願いを〜 | 番格ロック

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Look at me. listen to me. follow me. and overtake me.
俺を見ろ。俺を聞け。俺を追え。

2003年6月、ディズニーシーが2周年記念のイベントを企画したときの話。


ショーが終わったあとに、矢沢永吉をサプライズゲストで呼んで歌ってもらうという企画が持ち上がったそう。

しかし、ディズニー側は永ちゃんに交渉するパイプを持っていなかった。


困ったとなあと思っていたら、永ちゃんと古くから交流があるコピーライターの糸井重里なら知り合いだというひとがいたので、相談してみることにしたそうです。


すると、糸井重里はこう言ったんだとか。

「多分YAZAWAはやってくれるよ、彼はそういう人を喜ばせることが好きだから。ただ交渉のときに、ある2つのことを言ってください。それを言えば、YAZAWAは絶対OKします。」って。


まず1つは、


「矢沢さん、これは絶対にあなたにしか出来ないことです。」


そして、もう1つは、


「これは世界でまだ誰もやったことがありません。」


という言葉。


ディズニー側の担当者は言われた通りに交渉しに行きました。そして、例の2つの言葉を永ちゃんに言うと、快く承諾してくれたのです。


ただし、


「1つだけ条件がある。これは絶対にサプライズにしてくれよ。」


と永ちゃんは言ったそう。


それは、永ちゃんのファンは少し見た目が柄が悪い人も中にはいるので、子どもが怖がってしまう、だから、ファンがその場に集まらないように、サプライズにして欲しいという、永ちゃんの優しさでした。


そして話しがまとまり、ショー当日。


「ディズニー・シンフォニー」の最後の噴水が終わったあと、サプライズゲストとして永ちゃんが登場。


ディズニーの名曲「星に願いを」を熱唱。

お客さんは大盛り上がりで、ショーは大成功で終わりました。


後日、ディズニー側はギャラの話をするために、永ちゃんの事務所を訪れると、永ちゃんはこう言ったそう。


「ギャラは受け取れないよ。だって、世界でまだ誰もやったことがない、俺にしかできないことをやらせてくれたんでしょ?」