立冬を過ぎ、寒い日は急激に寒くなって参りましたね。
皆様、風邪を引かぬように気をつけてくださいね。
では、先週11月6日に行われた「スタンダード講座」について
書きたいと思います。
久々のレポートなので
ちょっと今日は珍しく真面目に書き始めます。
まず、「スタンダード講座」についてですが、
この講座は読んで字の如く、
「毎回1曲ジャムセッションスタンダードを学んでいく講座」です。
この講座に出るには、
「入門編」
「初心者講座Lv1」
「初心者講座Lv2」
「初心者講座Lv3」
と遥かなる宇宙の旅を終えなければなりません。
ようやく行き着くイスカンダルです。
つまり!!
ここに出席している生徒さん達は、
【ジャム=コミュニケーションという真髄】を
学びに学んだ猛者たちです!!

猛者たちもこの日だけはテキストと睨めっこです。
猛り狂うコミュニケーション熱もこの日だけは
大人しくしてます。
そして!!
これより上級の講座に関しては
僕も参加者です。生徒です!
あと、ちなみに僕の存在について
「?マーク」がついている生徒さんも多いようなので、
補足をしておきますと、
以前までは「生徒兼初心者講座サポート」
としてやっていたわけですが、
今月は
あるときはカメラ係
あるときはAD(アホアホドンドン)
あるときは講座サポートもしくは生徒
あるときはFTJS!社食を作る調理師
またあるときはブログ運営
果たしてその実態は!?
「研究生」と言うことにしておきましょう。(某アイドル的発想)
つまり、今までと大して変わらないってことです。
そんな僕も含めて、
今回写真に登場するのは
超希少なイスカンダル人の隠れた生き残り達ということです。
ちなみに
「スタンダード講座」にも
曲の難易度ごとに
初級、中級、上級と分かれており
ここからはインドにあるという
ガンダーラを目指す旅に出るわけですね。はい。
話は戻りまして、
「スタンダードナンバーをやるために
なぜ、こんな
遥かなる宇宙の旅をしなくてはいけないのか?」
答えは簡単
曲セッションをやる前に
「テーマのないセッションで、会話をするようなアドリブを
自然ととれるようになっておいて欲しいから」です。
曲は
テーマを覚えたり、
数~数十小節のコード進行を覚えたり
キメを覚えたり
リズムもいろいろあったりと
情報量が多いのです。
情報量が多いと
どうしても脳みそがそっちの処理に使われて
「楽器でのコミュニケーション」に
意識が向かわなくなってしまうのです!
自分の中に入り込んでしまっては
いいアドリブにはなりませんし
一緒にやってる人も見ている人も楽しくありません。
FTJS!のジャムセッションは
コミュニケーションです!!
それと、これは僕の経験談ですが、
セッションのできるお店では基本的に
「スタンダードナンバー」でのセッションが主流です。
テーマも曲の流れも決まっていて
「その曲を知っている人ならば楽しくセッションできる」のは確かです。
しかし
そういうところで
バリバリにカッコいいアドリブが取れる人も
「簡単にコード進行とリズムをつけただけのフリーセッション」となると
とたんにストーリー展開のないつまらないアドリブになってしまう。
そんな光景を見てきました。
(実際は、そうなるのを恐れて避ける人が多かったですね)
スタンダードナンバーは曲やコード進行が
自然とストーリーを作ってくれますが、
上のような「Am一発でエイトビート」とかの
FTJS!の講座で散々やる
フリーセッションでは
【ストーリー展開は
コミュニケーションなくして行えません!】
というわけで
コミュニケーションを念頭に置いた楽しいセッションを
してもらいたいので、
「コミュニケーション重視のフリーセッション」
↓
「スタンダードナンバー」という流れで、
銀河の彼方に、運命背負って飛び立ったほうが良いのです。
それに、
「今日がジャムセッションデビューです」なんて
超不安だらけのセッション初心者に対しても
「あの曲知ってる?じゃあアレは?」なんて無粋な質問繰り返すよりも、
「コードはAm一発で、ソロはドとレだけでいいですよ!十分盛り上がりますから!」
って言ってあげられる方が
みんな幸せになれるし、
何よりカッコよくないですか?(笑)
と、
そんな美学はほどほどにして、
この日の内容に入りましょう!
今回行われたのは初級編。
初級編はコード進行がシンプルで
キメがなく、テーマも簡単なものをやります。

初級編は坂下さんが解説!
初級編第5回目の今回は
「TIGHTEN UP」というファンクナンバー
原曲はアーチー・ベル&ザ・ドレルズ。
日本でもYMOがカバーしています。
この曲はコードは2つ。
テーマメロディは殆ど2音という超シンプルですが、
最大の特徴は「ピックアップソロ!!」
テーマ終わりやソロ終わりに
ソリストの合図でバッキングはブレイク!
そこでソリストが、
印象的なテーマメロディを弾きます。

坂下さんがテーマを弾いています!
遊ぼうセッション(詳しくはこちら「セッションレポートまとめ」)で鍛えられてきた猛者たちならば、
初級編はその場でサクッと覚えられるくらい簡単な曲です。

イスカンダル人の皆さん
真剣に坂下さんの話を聴いております。

テーマをやってみたり
グルーヴをあわせてみたり
ピックアップソロを練習したり
部分的に確認を行います。
確認が終わったら休憩

ここまでの苦楽を共にしてきた仲間です。
きっと積もる話もありましょう。
そして、この左に写っている生徒さんは
任務のため来月を最後に
違う星へ行ってしまわれるそうで…
悲しい別れもあります。
涙が出ちゃう
だって
女の子だもん。(嘘です。男です。)
そう
このギターの男が僕です。
↓

実際に、この曲でセッションをします。
普段はドラム担当の僕ですが、
初級編はギターで復習に来ています!
この曲の難しさはなんといても
「ピックアップソロ」!!
つまり、ソリスト視点から見れば
いかにバッキングの人々
特に、ドラムに
「ブレイク」の指示を
うまく伝達できるか?です!
ポイントは
【非常に分かりやすいアクションを出せるかどうか】
アイコンタクトと音だけでは
「盛り上げの合図」と間違われてしまいます。
フリーセッション並みに
シンプルな構成なので、
上でも述べている通り、
【ストーリー展開は
コミュニケーションなくして行えません!】
譜面に噛り付いていると
まず、盛り上げが出来ません。
そして、当然
それよりも難易度が高い
ピックアップソロの
合図はぜんぜんつたわりません。
僕もギターなので、合図を送る側。
ピックアップソロのほうは意識的に出来たので
うまく伝えられました。
しかし今度は盛り上げがうまく出来ず…
人に伝えるというのは
自分が思っている以上に
大げさにしないといけないということが
よく分かります。
アメリカ人的な
オーバーアクションが必要なのです。
その場の空気で感じ取って欲しい
といういわゆる
「空気を読む」なんていわれる
日本の美学は
この場合はアダとなります。
ではポイントをまとめます
盛り上げの合図
・音量や音数、繰り返しフレーズなどで
盛り上がりを匂わせる
・ドラマー(出来れば全体)にアイコンタクト
ピックアップソロ(ブレイク)
・音の変化
・アイコンタクト
それに加えて
・大げさなアクション
→具体的には
・ギターや管楽器なら、ネックや楽器を大きく振り下ろすなどの
・ピアノは腕を上げて落とすなど
両方とも
合図が分かりやすく
尚且つ
しっかり区別して行えるとよいです。
この曲は
初級編で取り上げる曲の中で
テーマもコード進行も
一番簡単です。
しかし、
合図がしっかりと送れないと
絶対に失敗するという点では
一番難しい曲です。
今回参加して下さった。
女性のピアノ生徒さんは、
僕と同じくらいの時期に習い始めた
それはもう付き合いの長い方です。

この方も僕同様復習での参加ですが、
「今まで講座でやった曲の中で1,2を争う『やりたくない曲』
だったけど、今回ようやく合図をできるようになって楽しさを知りました。」
とのこと。
それだけ、合図は重要で難しいということを物語っています。
逆に僕もこの生徒さんも感じたことですが、
ソリストとして
合図を送り
それが皆に伝わった時
これほど楽しくドラマチックなことはないなぁ
と
ジャム=コミュニケーションの醍醐味を再確認できた一日でした!
【ストーリー展開は
コミュニケーションなくして行えません】
これを合言葉に
もっともっと皆さんと
楽器でのコミュニケーションを
とって行きたいなぁ
では、
次回もお楽しみに!