楽器奏者にこそ気付いてほしい言葉の持つリズムの話。 | FTJS!オフィシャルブログ

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ジャムセッション専門の音楽教室の公式ブログ

セッション的練習法では、
歌とリズムについて取り上げてきています。
今回もまたアプローチを変えた話題を取り上げます。


ボーカリストにはいつも共感して頂けるお話。
楽器奏者にはいつも「?」な顔をされてしまうお話。
でも、ジャムセッションでは
楽器で歌ものをインストすることだってよくある
ことなので大事なお話。



それが、
【言葉自体の持つリズムのお話!】

「歌もの」と呼ばれる、多くの「歌詞の付いた楽曲」達。
(反対に、楽器だけの曲を「インスト」と呼びます。)

これらの楽曲でアンサンブルするときに、
ボーカリストと楽器プレイヤ―の間には、
どうしても音楽に対するスタンスに、
溝が生まれてしまうことが多いです。

でも、やっぱり
「楽器プレイヤーも歌詞を覚えた方がいい!」です。

言われてみれば当たり前なのですが、
意外と、というかほぼ100%に近い
楽器プレイヤ―が取り入れていない、
とっても根源的で重要な基礎練習だと思います。

実は、ボーカリストとしてステージに立とうとすると、
まず初めに出てくる難関が、『歌詞の暗記』


いいボーカリストになればなるほど、
いい意味でカラオケ感覚から抜けて、
表現に重点を置き始めるので、
やはり歌詞は血肉になるまで暗記しないと
いい歌は歌えない!
と、本能的に気付いていきます。

でも、一部の天才的な記憶力を持った人でない限り、
なかなか歌詞は覚えられない!
(余談ですが、台本を覚える役者の人たちも
同じ苦労を抱えているらしい。)

そこで、苦労して覚えていくわけです。

その結果、ある曲の歌詞が体に完全に入った時に、
自然と2つの表現力を手に入れています!


1 歌詞自体の持つリズム感を感覚で掴んでいる!
2 歌詞の持つ世界観の中に一瞬で入り込める!


2の方は、割とイメージしやすいと思います。

いい小説を読んでいると、
いつの間にかその世界に入り込んでいる感覚。

いいボーカリストは、この感覚に
まさに一瞬で入り込むことができるのです!

逆に、楽器プレイヤ―は
こういう世界観ではなく、コードやメロディなど
割と譜面にかき表しやすい、
数学的な世界で音を構築しています。
(だから全体としてバランスがよいとも言える。)

そして、1なのですが、
いわゆるドラムが出しているような「ビート」
ではなく、歌詞の韻や、抑揚自体が持つ、
歌独特の大きなリズム感というのがあります。

「大きなリズム」についてはこちら


これを、いいボーカリストは
自然と会得しているのです!

なので、カッチリではない、
どちらかというと小節をいっぱいに使って
レイドバックしたような大きなノリで歌えます。

そして、ここからが今回の本題なのですが、

『この歌詞の持つリズムを体得した上で
 楽器をプレイする人はみんなに好かれます!』


このタイプの人と演奏すると、
リズムの懐がでかく、
何をやってもハマるので、
誰でも気持ちよくなれます!

ジャムマスタークラスの人が、
超上級者とのバリバリのセッションはもちろん、
楽器を始めたばかりの超初心者とプレイしても、
しっかりグルーヴできるのも、これが理由です。


そして、そんな人は、
やっぱり人間としての懐もでかい!
ので、音楽的にモテモテになれるのです。

逆に、カチカチした器楽的リズムだけの人は、
極めれば極めるほど、
他の正確でない人とのズレが気になってきます。

そして、我慢できなくて、
それをドヤ顔で指摘して嫌われていく…。(笑)

こんな傾向があるような気がします!

なので、楽器上達のため、
というより、もっと根源的に音楽を楽しむために
楽器プレイヤ―こそ歌詞を覚えた方がいい!


という結論になりました!

心当たりのある方は、是非参考にしてみてくださいね!



では、

次回もお楽しみに!