セッション的バンドアンサンブルの音量の決め方 | FTJS!オフィシャルブログ

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テーマ
「セッション的アンサンブル」では
セッション的な視点から
アンサンブルで気をつけることや
ポイントなどを伝えていきます。


今回は、
いきなりガツンと見知らぬ人と
アンサンブルをするセッションにおいて

第一に気をつけたいポイント、

「音量」についての注意点を書いていきます。


音量が大きすぎて
周りの音を完全に食ってしまっているのに
気づかず、自分だけが気持ちいい状態で

セッションが終わってみたら
誰も相手にしてくれなくなってる…

そうやって一期一会を無駄には
したくないですよね?

かといって
バンドのライブやレコーディングと違って
PAがうまいこと調節してくれたりがないので
自分自身で判断していかないといけない。

楽器が違えば
人間一人ひとりのように
音量も音質も音域も違うもの。

そんな十人十色な楽器たちが
いっせいに音を出すのだから
お互いの思いやりが必要ですよね?


というわけで、

音量の決め方の結論は

【少し小さ目がいい】です。


言われてみれば
当たり前のことですが、
自分が思っている以上に
自分が出している
音量は大きかったりします。

また、
音量を抑え気味に
しているつもりでも
自分の出せる音量の60%くらい
出してしまっているものです。


小さめに音を出すことによって
いくつかのいいことが起こります!

まず
「ソリストがよく聞こえるので聞いてる側も気持ちがいい」

【少し小さ目がいい】の大前提に
ソリストの存在があります。

ボーカルがいればボーカル
リード楽器がいればそれら

ソロをとる人の音が十分聞こえる状態の
音量がベストです。


もちろん
その方たちが主役ということもありますが、
ソロが聞いてる側にとっても
演奏している側にとっても
ストーリーの抑揚の舵取りを行ってくれるもの。
それが聴こえない大音量のなかなんて

大嵐の中で
舵のもげた船のように

大変危険なセッションとなってしまいます。
たいていグダグダな
セッションになってしまいますね。


なので、
ソリストを基準に自分の
思っているの音量よりも
【少し小さ目がいい】ということなのです。


またこの基準は
ソロの人が変われば
変わっていきます。

ソロをとる人が何人かいる場合は
変わるごとに気を配らなくてはなりません。


次に
「何段階かの盛り上げに対しても余力を残して対応できる」

最初の弾き始めから60%で弾いてしまうと

20%上げて盛り上げるとしたら、
一回盛り上がって80%

もう一段盛り上がってしまうと100%
の音量になってしまいます。

(相対的に
10%くらい上げただけではあまり
盛り上がった感じがしませんので。)


ここに来ると、恐らく
音量も技術もオーバーフロー


逆に盛り下がってしまう
もしくは
音量が大きすぎて他の音を食ってしまう
なんてことはよくある話。

実際、一段階盛り上げるだけで
いっぱいいっぱいになってしまいますね。


では、
20%くらいの音量から始めたらどうでしょう?
単純に、
盛り上がりごとに20%上げるとしても
80%までに3段階の盛り上げができます。

人間は相対的に「差」で
盛り上がりを判断している
ので、

いっそスタートを0%にして
30%ずつ盛り上げて90%までいったら
凄いドラマを感じます。

「能ある鷹は爪を隠す」
なんてカッコいい言葉があるように
出し惜しみをして
ドラマを演出しましょう!

そういう意味でも、やはり、
音量は
【少し小さ目がいい】ということになります!


この音量の話は何回かに分けてお話します。



では、

次回もお楽しみに!