多くのプレイヤーにとって、実はいまいち意味がわからない言葉。
何となくわかるけど、「説明してくれ!」と言われると悩んでしまう専門用語。
今回は、そんな『グルーヴ感』という言葉について解説していこうと思います!
グルーヴ感とほぼ同義で使われる言葉に『リズム感』があります。
では、『リズム感』と「グルーヴ感」とでは何がどう違うのでしょうか!?
もちろん、これらの言葉は、もともとが音なので、言葉にしたとたんに伝わらなくなってしまうのは当然です。(だからこそ、皆グルーヴ感をしっかり説明できない!)
でも、この二つの言葉をしっかり比べると、フィーリングではなくて、客観的に見てとれる差がはっきりと浮かび上がってきます!
その差とは、
「リズム感とは、メトロノーム的一定のテンポをキープできる能力のこと」
「グルーヴ感とは、テンポは同じでも、人によって異なるノリが生じるもの」
実際は、この二つの言葉は、境界があいまいで、人によって様々な意味で使われるので、一定の定義はできません。
ところが、様々な人やメディアに載っている使われ方を見て、統計的にこの2つの意味を比べると、上記のようなことが正解のように思えます。
もう少し細かく説明してみましょう。
『リズム感』というと、しっかりテンポをキープできる能力を指します。
どんなに複雑なリズムパターンで、長時間演奏し続けても、始めのカウントのテンポと変わらずリズムをキープできれば、それが「リズム感がいい!」ということなのです。
つまり、『リズム感』=『テンポキープ力』なのです!
さて、それでは本題の『グルーヴ感』ですが、これは実は、テンポとは全く関係がありません。
むしろ、気持ちよくなったらリズムがハシったり、落ち着かせようとしたら少しリズムがモタる、というアナログで人間的なリズムを許容することができるものです。
例えば、同じテンポで『1、2、3、4』と歌わせても、
ある人は「1~、2~、3~、4~」と歌います。
ある人は「1! 2! 3! 4!」と歌います。
ある人は「1& 2& 3& 4&」と歌います。
テンポは同じでも人によって歌い方が違うのです!
つまり、『グルーヴ感』=『リズムの歌い方』なんです!
さて、いかがでしょうか?
『リズム感』と『グルーヴ感』の違いがなんとなくわかりましたでしょうか?
ここで悩んでしまって、実際の音楽を楽しめなくなるともったいないので、
深く考えすぎずに、まずは頭の片隅に置いておいてくださいね。