あれから旬も過ぎ、記憶もボヤけはじめた俺の北九州マラソンだがまだ語ろう。
予定ペースはキロ6分30〜40秒、問題なくハーフの距離を越える。
ただし、油断するとすぐ調子に乗ってペースが上がるため、度々自分を諌めなくてはならなかった。
それも沿道の応援やスライドするエリートランナーに目を奪われるうちウヤムヤになる。
今回でフルマラソン出場は4回を数えるが、いまだに前半に飛ばすか、それとも後半伸ばせるのかはイマイチわからない。
まあ、序列の後方だけに思い通りのペースで飛ばせるわけもないしな。
応募した記憶がまるでないのだが「お城マラソン」のプレゼントキャンペーンに当選したようだ。
走った事も無い大会のフィニシャータオルもらっても素直に喜べんけどさ。(走ってないやにっ!)←あってる?
そろそろ30㎞。
ああ、あそこのローソンの仮設トイレ、前回またがったよなぁー。
あの時はマジで助かったありがとう!
しかし長いな海岸沿い、若干飽きてきたわ。
対岸に下関のランドマーク「海響夢タワー」が見えている。
(ここに橋掛かってたらリアルに走って帰れる距離だよなぁー…)
おっと、いかんいかん、集中しなくては! …… 門司港のロータリーまだー?
ロータリーでの応援は本当にうれしいし気持ちいい。
彼らとの距離も近く360°から届く声援はガッツも高まる気がする。
さあ、折り返した。
あと10㎞程度だ、ここからだな。
だいぶ両脚太腿にきてるが想定通り、それ以外の箇所に痛みは無い。
どうする?上げれるかペース、やれるのか俺?
よし、ジワリと上げていこう、1、2㎞試してみるか、…うん?
おい、
おい…そんな…待ってくれよっ!
ここに来てまさかの腹痛来襲、もよおし気味な下半身!
冗談だろ?!
ネタやってる場合じゃないんだって、ていうかそのネタ一昨年やったじゃん!
まじで北九鬼門すぎる、今からって時に、こんなのありかよっ!
しばらく行くとトイレ表示が目に入る、もはや一刻の予断を許さぬ状況!
しかーし、辿り着いた仮設は2名様ご使用中!
(やばい…気が遠くなるわ)
危ういところでドアが開く、レディーの後だが知ったこっちゃない!
(脚があぁー!)
張った下半身に和式が辛い!
個室から出た瞬間安堵のため息と共にヒザに手を付きうつむいた。
「ガンバッテクダサーイ」
ここらの係であろうボランティアの外国人女性に労われる。
格闘したせいか汗が吹き出し若干頭痛もある。
両脚に疲労と何とも言い難い疼痛がはしる。
だが、あと少し、もうちょっと気合で乗り切りたい。
だめだ、歩くか、いや頑張れ、いや、歩く。
歩く、走る、歩く、走る……
歩いたあぁー。
とうとう止まった38㎞地点。
今回も止まらず完走は出来なかった。
34㎞が個室休憩。
グロスは痛恨の5時間4分くらい。
個室の件があったにしても30㎞過ぎてからのスタミナ、筋力が無いのを痛感した北九州。
前夜の漢方薬未処方もこの結果だろうか。
いまだにまともに走れていないフルマラソン。
やせ我慢で手摺を掴まなかった小倉駅改札までの階段。
我慢するとこそこじゃなかったろって思う俺の北九州マラソンは終わりだ。
完



