とうとう来た。
地場でのタイメイケンマンツーマンが終わり、最終試験のため地方遠征に出発する日が。
怪しい車に電信柱を載せて練習条件に適した斜面を探す旅は終わりを迎えた。
そういえば思い出したわ。
私有地に無断で入り込んで怒られた件で、酒持って謝りに行った際、タイメイケン号に相乗り連行で現場検証された。(一見普通の海岸なんでマジでわからなかったんです)
これ、あんたらが掘った穴だろ。
直径だいたい15~30センチくらいの穴が斜面に点在していた。
俺達はグライダーの練習をしているだけで土いじりに興味は無い。
「いいえ、私たちにはその必要性がありません。」
まるで役に立たないグーグル翻訳の日本語変換で答えるタイメイケン。
これが気に障ったかどうか知らんが、語気荒くおまえらしかおらん!を繰り返すオジサンA。
いい加減ウンザリしているところに通り掛かりのオジサンB。
「こりゃーイノシシが掘った穴じゃろ。」
歩いて帰って行ったわオジサンA。
ちょっとそれたが「加齢臭ハンググライダークラブ」では、一通り低高度練習が終わると中高度である地方での最終トレーニングがある。
その中高度トレーニングで合格すれば晴れてホームで飛べるという。
ハンググライダー知っている方なら「ナニソレ?何の意味あるの?」っていう謎のカリキュラムなのだが、タイメイケンの指導はビギナーの俺にとって神の啓示にも等しいので、何の疑問を持つことなく100㎞離れた地方の練習場へ行くことになる。
その7へつづく。