龍神シリーズ Vol60 【昇龍と降龍】その1 鳥居
  昇龍と降龍は対にして語られることが多く、また神社仏閣ばかりでなく、地名・歴史に関わることなど、いろいろな場面で登場してきます。
そこで今回のシリーズは、テーマを数回に分けて掲載していく予定ですので、お楽しみに!
まず、今回は「鳥居」編です。
 
☆鳥居
 
 鳥居は、神社の象徴であり、門の一種として神域と俗域の境界を示すものとされています。
その語源は「通り入る」、また鶏の止り木の「鶏居」であるとも言われています。
鳥居の中に、昇龍・降龍が刻まれたものもあり、これらは仏教的色彩の濃い鳥居で、神仏習合したものであるとされています。
龍は寺社の柱、欄間、天井、門扉などでもよく見かけますが、「鳥居に刻まれた龍」は神の領域を守護するものとして、山門の仁王像や獅子、狛犬と同様の役割を担っているようです。
 
☆昇龍・降龍が刻まれた鳥居
 
 代表的な三つの鳥居は、品川神社・馬橋神社・宿鳳山高円寺で東京三鳥居と呼ばれています。

〇品川神社鳥居
 源頼朝が海上交通の安全、祈願成就を願い創建したとされる神社で、東京都品川区にある神社です。


 
〇馬橋稲荷神社の鳥居
 
 鎌倉時代末期の創建とされている、杉並区阿佐ヶ谷南にある稲荷神社で、五穀豊穣・商売繫盛・家内安全・交通安全・災難除けなど多岐にわたるご利益があります。


 
〇宿鳳山高円寺
 杉並区高円寺南にある曹洞宗の寺で、徳川三代将軍の家光が鷹狩の際に利用されたことで知られており、境内にある稲荷社に昇龍・降龍の鳥居があります。


 
☆昇龍・降龍の意味
昇龍・降龍は「上求菩提、下化衆生」という仏教の教義を意味するものとされています。
上求菩提とは、悟りを求めて厳しい修行に励むこと、下化衆生とは、慈悲を持って他の衆生に救済の手を差し伸べることを意味し、これら両方を合わせて修得すべきこととされています。

次回は、「昇龍・降龍と仏教について」です。