【名前】バルバッタ
【初期人材】チルク
【死亡】ゴートⅧ世とのフェリルをめぐる戦いで敗れ死亡
ついに来ましたね。
ついにってどういう事?って感じですが
私の愛するバルバッタの登場です
私は小学3年生のころ初めてファーレントゥーガをプレイするのですが、ゲルニードで数回遊んで挫折して、その後は長らくバルバッタをプレイしていました。
プレイしていた、といってもクリアまでは程遠く、クリアどころかエリアを一つも取らないままひたすらフェリル城で部隊訓練や街開発をして遊んでいました。
たまにゴートⅧ世から同盟の使者が来るのが最大のイベントで、
「なんか王家の公式の軍団から誘われた!!」
みたいな感じでテンション上がっていたのを覚えています。
今考えると何が楽しいんだ?って感じですが、戦略シミュレーション自体が初めてだったので、自分の国を持って方針を考えたり、目の前の滅亡の危機に瀕しながら部隊を強化したり、そういうことを考える事が既に楽しかったのですね。
そこから、ゴートを突撃で倒せることに気づいたり、テステヌのフライで海を攻略したり、チルクがかなり有能であることに気付き始めたりと、徐々に力をつけて、初めてバルバッタでレベル5をクリアしたのは大学生になってからだったと思います。
まさに、幼少期から青春時代にかけての私の隣には、常にバルバッタがいたと言って良いでしょう。
そんな思い出のバルバッタなのですが、
ストーリー上は、ゴートⅧ世の噛ませ犬として登場します。
私はけっこう可哀想な役回りだと思っているのですが、その理由を順を追って説明します。
まず、そもそもゴブリンという種族自体、おそらくは歴史の表舞台には登場しないような、どちらかと言うと山奥でひっそりと暮らしているような種族だったと思われます。というのも、バルバッタの説明には「マクラヌスの力でフェリル城を乗っ取った」とあり、フェリルの支配勢力になったことも最近の話であったことがうかがえます。ガルガンダ山のドワーフや沼地のリザードマンのように、元からその地域で支配的立場だった種族ではないのですね。
いわゆる中立軍に属しているモンスターのような、そういう種族だったのではないでしょうか。
それが、偶然手にしたマクラヌスという謎のお宝の力でフェリル城を乗っ取るに至った。
という背景なのですが、
なんというか、異物感が凄いです。
エルフもリザードマンもドワーフも、古くからその土地に根付き、一個勢力として周囲のマスターからも認められています。
しかしバルバッタに関しては、オープニングでドルスから「フェリルには統治者がいない」ということまで言われており、そもそも為政者として認識されていないです。中立軍に毛が生えたようなものと思われているのでしょう。
史実では、ゴートⅧ世もバルバッタを倒すために一度ホアタ平原を抑えたり、戦いの最中でテステヌを失ったりと、なかなか苦戦している様子が見て取れます。それほどバルバッタの力自体は強かったはずなのですが、統治者としても認識されず、また我々プレイヤーからも「お宝の力でズルして城を奪ったんだから人間に取り返されて当然」みたいな見方をされています。メタ的な話をすれば、ゴートのフェリル統治に正当性を持たせるために意図的にそのような描き方をされたと私は思っています。
そんな感じで、「王位を奪われた王子が復権するまでの物語」という筋書きの中で割を食ってしまった可哀想なマスターなのではないか、ということですね。
・秘宝マクラヌスについて
バルバッタと切っても切り離せないのがマクラヌスです。ヘルプファイルにもそこまで詳細な記述は無く、分かるのはシャルパイラ遺跡で見つかったという事と、魔法の力をゴブリンに与えたという2点のみです。
「魔法の力を与えた」という書き方もあいまいで、「魔法を」与えたのか「魔法によって得られる力」を与えたのか、それによっても話が変わってきます。私は、ゴブリンが赤くなったり青くなったり、そういう性質自体マクラヌスに与えられたものなのではないかと思います。茶色のゴブリンだけが本来のゴブリンの姿なのではないかということですね。
果たしてバルバッタは、マクラヌスの存在を知っていて自分からその力を求めたのか、あるいは何の変哲もないゴブリンが本当に偶然マクラヌスを発見してバルバッタになったのか。そのあたりも想像が膨らむポイントです。
このあたりは、指輪物語でゴクリが指輪を発見するシーンを彷彿とさせます。
マクラヌスに付随して、ルルニーガ、アスターゼにも触れなければなりません。この二人はこの世界のゴブリンの中でも突出して強い力を持っており、普通の茶色のゴブリンと同種族とはとても思えません。そういう点から考えると、この二人もバルバッタと同じく、あるいはバルバッタより先にマクラヌスに関係していたのではないかと言う人は多く、これは証拠となる記述はもちろんありませんが、自然な考察と言えます。
・チルク
バルバッタ陣営唯一の史実人材であり、デフォルトで唯一顔絵の存在しない人材でもあります。
あまりに可哀想なので私が想像で描いたチルク像があるのでそちらも載せておきます
絶対こんな顔です。
ヘルプファイルには、「謎の魔法を研究していた」とありますが、これは夢が膨らみます。
6属性の他の魔法と言うと真っ先に「暗黒魔法」が思い浮かびますが、ムクガイヤの説明を見るに、暗黒魔法というのは一般的ではないものの既知の概念ではあったと思われます。わざわざ「謎の」と書くには、6属性でもない、暗黒魔法でもない、何かもっとこう、世のため人のためになるような崇高な魔法だったに違いありません。
そもそも、ゴブリンに「魔法を研究」なんていう概念があったのか?
イメージでは、マクラヌスによって力や魔力を与えられた半獣が、力任せに人間の城を乗っ取って大暴れ。現にエンディングなんかはそれに近しい大陸の様子が描かれています。バルバッタ含め、ゴブリンなんてそんなもんだろうと思うところですが、チルクに関してはそんな蛮族のようなゴブリンの姿は当てはまらないのではないか、そんな気がしてきます。
例えば、マクラヌスという秘宝の原理を解明し、再構築して魔法という形に落とし込むことによってゴブリンが恒久的にその恩恵に授かれるようにしたかったのではないか。そんな気がしています(妄想です)
ところで、ルルニーガやアスターゼがマクラヌスによってバルバッタをしのぐ力を手に入れたのであれば、彼らはゴブリンの長になろうとは考えなかったのでしょうかね?
私はこのあたりにバルバッタという人物のカリスマ性を感じます。
ルルニーガやアスターゼはマクラヌスの力で武力、魔力を手に入れ、フェリルを出た。
バルバッタはその力をもっとゴブリンのために活かしたかった。配下のゴブリンに力を与え、群れをまとめ、組織化し、人間に襲い掛かった。
その証拠に、見てくださいこの凛々しい姿
どう見てもカリスマです。そうでなければ説明がつきませんね。



