昼頃から天気が崩れて来た。
夕方には風も強目に吹いて来た。
そろそろ降るか?と思っていた矢先、思った通りポツポツ降り出した。
暗くなって来た頃、音を立てる程の雨となっていた。
今日は家には自分しかいない。
聞こえてくる音は雨が地面を打つ音だけであった…
テレビもそこそこに風呂に入ろうとした時にふと気付いた。
…雨の音が聞こえない?
止んだのかな?程度で特に気にもせずに風呂の支度をし、風呂へ。
シャワーを済ませ湯船に浸かっていると激しい雨音に我に帰る。
『アレ?止んで無かった?それどころかさっきより凄いな…』
と、思いつつそこまで気にする事もなく風呂を出た。
風呂上がりに冷えたコーヒーを飲み部屋に戻った。
ふと違和感に気付く。
『んん?今の今まで大雨だったよな?』
そう。部屋に戻るや雨音が全く聞こえないのである。
タイミング良く止んだだけ。と普通は思う所だが、風呂なんてコーヒー飲んだ事も入れたとして長く見て30分程度だろう。
その短時間でそんな変化するだろうか?
特に恐怖心がある訳でも無いがかなり変な天気だなと思いつつテレビを見始める。
と、ここでまた違和感。
テレビが変である。風呂前に見ていたはずのお笑いSP番組が変わっている。
当然風呂に入っていた訳なので番組はそのままである。
が、なぜだか白黒のニュースのようなものが映し出されている。
『なんだこれ?臨時ニュース的なんかな?それにしちゃ薄気味悪いな…』
ここで初めて少し恐怖心が芽生える。
理由はシンプル。その不可思議なテレビから聞こえてくる幾つかの単語…
〝…死……の…は……47名の…が…死亡し………我が国は……人の…を殺……〟
…え?
テレビには何処にでもありそうな公園、または広場のような場所が白黒で映し出されているだけだが、今一つハッキリしないが確実に不吉な音声が流れている…
我に帰りテレビを消し、カーテンを開けて外の空気を…と思ったその瞬間…
外の景色が焼け野原と言えばいいのか?まるで爆撃された街の景色それに見える。
さらに夜のはずなのだが夕陽が見える。
よく見ると其処彼処に赤黒い芋虫のような物が蠢いている。
そう。人である。
それに気付いた瞬間物凄い憎悪や悲しみ痛みが頭に入り込んできた。
気付くと朝陽が入っていた。
気を失っていたのか?夢を見ていたのか?
今となっては定かではないが左脚の太ももから下に謎の火傷の痕があるのは今回の事が関係しているのではないだろうか…。
後日談だがこの地域ではその昔軍事施設から脱走した某国の捕虜が周辺住民47名を人質に廃施設に立て篭り、逃げられないと悟った捕虜は施設を爆破し自殺を図った事件があったそうだ。
その被害は甚大で周辺一帯が焼け野原のような状態になったそうだ。