「 なるべく早く出来ればいいがね。本当なら企画は構成
作家に頼んでやってもらうんだけど、君の場合は特別だ。
君のやりたい事をやってもらうんだ、これは異例な事だ
けどね。忙しいと思うけどお願いするよ。」
「 分かりました。なるべく早くお渡しします。」
僕達は打ち合わせを終えて、その場を後にした。前田さん
が気に掛ける。
「 本当に大丈夫なの?仕事の合間に企画書なんて大変な
事よ。」
「 大丈夫ですよ。仕事はちゃんとやりますし、それに企
画書は思ってるほどかからないと思います。僕、文章に
表現するのは得意なんで。」
「 そうなの、無理はしないでね。もしダメだったら事務
所の方で何とか考えるから。」
「 心配してもらって嬉しいです。ホント大丈夫ですよ。
それに僕のアイデアですから他人には分からないでしょ
うから。」
僕は前田さんと話を続けながら車で移動していた。事務所
に一度拠ってから、自宅に1人で帰ることにした。
「 たかし、1人で帰るの?」
事務所を出たところで直ぐだった。そこに居たのは由紀だ
った。
「 こんな人目のあるところに居て大丈夫なのか?周り、
結構見てるぞ。」
「 大丈夫よ。普段からあんまり気にしてないから。それ
に由紀をこのままにしておくつもり?」
なにやら意味深げな言い方をする由紀だった。このままに
流石にできないから、由紀と一緒に移動を始めた。