ミナムがヘイのマンションを訪れることは度々あった。
今日のように夜遅くなることも。
ミナムはビニール袋の中から数本のビールを出すと、袋をヘイへと渡す。
受け取ったヘイは袋の中に残ったビールと焼酎を冷蔵庫へとしまった。
「飲むだろ?」
リビングのソファーに座りテーブルの上に並べたビールの一本をヘイへと渡すと、ミナムは自分の持っていたビールをぐいっと一口飲んだ。
「さっきも言ったでしょ、私寝るんだけど。」
「ちょっとぐらいいいだろ?どうせ明日の仕事は昼からなんだし。」
しっかりと明日のヘイのスケジュールを把握しているミナムは悪びれる様子もなくビールを勧める。
「ミナムは朝からでしょ?」
「俺は平気、今までだってちゃんと朝起きて遅れずに行ってただろ?」
ミナムはぐびぐびとビールを飲みながら突っ立ったままのヘイの裾を引っ張り、自分の横に座らせようとする。
ヘイはあっという間に一本空け、二本目のビールに手を伸ばしているミナムを横目で見ながらソファーに座った。
「何回目、かしらね・・・」
次々と空き瓶を増産していくミナムを見ながらヘイがボソッと呟いた。
「ん?俺がここに来るの?そんなのいちいち数えてないよ。」
「違うわよ、そうやってわざわざ酔う為にここに来ることよ。」
飲むことを楽しむというより、ただ大量のアルコールを体内へ取り入れようとしている飲み方にヘイは顔をしかめた。
ダンッ!
大きな音を立てミナムは持っていたビールの瓶をテーブルへ置くとそのまま立ち上がる。
キッチンへ向かい冷蔵庫から新たにビールと焼酎を持って来るとまた元の場所に座った。
「な、何よ・・・何怒ってるのよ。」
ムスッとして黙ったまま新しく開けたビールを傾けるミナムにヘイはおずおずと声をかける。
ヘイにはいつも笑顔で冗談を言い、少年のように悪戯っぽい笑みを浮かべるミナム。こんな風に不機嫌な顔を見せるのは初めてで、自分の言ったことがそんなに気に障ったのかとヘイは少しうろたえた。
「別に私は・・・非難してる訳じゃなくて・・・ただミナムの身体を心配して・・・」
ヘイは俯き両手で包むように持っていたビールを見ながら呟くように言うと、ミナムの様子を見ようとチラッと視線を隣へ向ける。
ミナムはそんなヘイの反応を楽しむかのように口元に笑みを浮かべ、ヘイの方をじっと見ていた。
「へえ、心配してくれてたんだ。」
「あ、ミナム・・・わざと!」
からかわれたのかと怒って立ち上がるヘイの腕を摑むと強引にまた座らせる。
「怒るなよ、わざとじゃない・・・図星指されてムッとしたんだ。でも心配してくれてるって判って・・・嬉しかった。」
ニッコリといつもの笑顔を見せるミナムにヘイは柄にもないと思いつつ、鼓動が速くなるのを感じた。
「確かにここには酔う為に来てるのかもな。外で酔っ払うとマスコミが煩そうだし、合宿所であいつらに醜態さらしたくないし。だいたい俺酒にはかなり強いからそう簡単には酔えないんだけどね。でも何故だかここだといい感じに酔えるんだ。」
買ってきたビールを飲みきったミナムは焼酎へと手を伸ばした。
「いくらなんでもピッチ早過ぎない?」
「大丈夫、全然平気。」
小さなグラスに注いだ焼酎をぐいっと呷る。
「で?」
「ん?」
「何かあったんでしょ?」
最近あったたわいない出来事ばかり話すミナムにヘイが痺れを切らせた。
「・・・・・・・・・」
「また何も言わないつもり?」
今夜みたいにヘイの部屋へ来て酔うまで飲むことは今までにも数回あった。ミナムはヘイに何も言わなかったが、ミナムの様子から何かあったらしいということはヘイにも判った。ただそれが、どんな事なのかは判らない。
黙ったまま小さなグラスを手の平に収め瞬きもせずにじっとそれを見つめているミナムにヘイはやれやれと小さくため息をついた。
「ま、いいけど。私は寝るわ、睡眠不足はお肌の大敵だから。気が済むまで飲んでちょうだい。」
ヘイがソファーから立ち上がるとミナムは再びグラスへ焼酎を注ぎ、胃の中へ流し込んだ。
「・・・ヒョンが・・・テギョンヒョンが秋には結婚するって・・・」
ミナムの呟くような声は歩きかけたヘイの耳にも届いていた。
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