You're My Only Shinin' Star (169) BL疑惑 | 星の輝き、月の光

星の輝き、月の光

「イケメンですね」(韓国版)の二次小説です。
ドラマの直後からのお話になります。

その日ジフンはジュンホと共にA.N.JELLのメンバーに練習を見てもらっていた。


「これ、明日までに弾けるようにしておけ。」


部屋に入ってきたテギョンが手に持っていた楽譜を皆へ配る。休憩の声と共にジュンホはジュースを買いに部屋を出て行った。

ジフンは・・・

新しい楽譜を見ながら何やら話しているテギョンとミナムをチラチラと見ていた。

ここ数日というもの、テギョンを見ると動きが止まりミナムを見ると顔が固まる。

練習にも身が入らずよく注意されていた。


あれはどう考えても見間違いじゃない。確かにテギョン先輩がミナム先輩に・・・


作曲部屋で見た二人のキスシーン。男同士のそういう場面を実際に見たのは初めてで・・・。

あの後どうしたんだろう?もしかして合宿所で・・・

などと、未知の世界を妄想していると心持ち顔が赤くなってくる。


「テギョンかミナムに告白でもするの?」


ジフンは不意に背後からシヌに声をかけられ、いつの間にか二人をじっと見つめ顔を赤くしていた自分に気付いた。


「へ?ち、違います!」


振り返り、シヌの方を見ながらブンブンと首を横に振り思いっきり否定する。探る様に自分の顔を見ながら微笑んでいるシヌから逃れようと後ずさりをしていると、誰かにドンッとぶつかった。


「何かこの間から様子が変なんだよね。俺の方チラチラと見て・・・言いたいことがあるならはっきり言えよ。」


いいんですか?ミナム先輩こんなとこでテギョン先輩との関係を暴露しちゃっても。

あ、でももしかしたら、シヌ先輩もジェルも先輩も知ってるのかも。一つに屋根の下に住んでるんだし、秘密にしておくのは無理がありそう・・・


シヌとミナムに挟まれ、逃げ場のなくなったジフンはゴクンと唾を飲み込んだ。


「お、俺・・・見ちゃったんです、この前・・・」


ジフンは小さな声でそう言うと、ペットボトルに口をつけているテギョンをチラッと見てから目をギュッと瞑った。


「テギョン先輩がミナム先輩にキスしてるところ!」


思い切って大きな声でそう告げると。

テギョンは飲んでいた水を噴き出し、ジェルミは口をポカンと開けスティックを落とし、ミナムは「俺っ!?」と目を見開き、シヌはクックッと笑い出した。


「な、な、何を言ってるんだ!?」


突然自分がミナムにキスしていたと言われたテギョンは、ゴホゴホと咳込むと濡れた口元をハンカチで押さえ、いきなり何を言い出すんだとジフンを見た。


「ごめんなさい、覗くつもりはなかったんですけど、つい・・・二人がソファーに並んで座ってて、テギョン先輩がミナム先輩に・・・」


「えええ~~!?テギョンヒョンとミナムってそういう関係・・・」


「んなことある訳ないだろ!」


頬を両手で挟み目を丸くするジェルミに、慌てて声を大にして否定するミナム。


「どうやら何か誤解があるみたいだな。詳しく話してよ。」


思いもかけないジフンの言葉に狼狽えていたミナムだが、コホンと咳払いをして気を取り直すとジフンの肩にポンと手を置き、テギョンの方を見てニヤリと笑った。


「何日か前にあっちの作曲部屋の前を通りかかったら偶然・・・。あ、もしかしてミナム先輩気付いてなかったんですか。そういえばソファーに座って眠ってたみたいだし・・・」


もしかしたらこれは二人の秘密ではなく、テギョン一人の秘密だったのでは・・・

二人はそういう関係ではなく、テギョン一人がミナムに想いを寄せていたんだとしたら・・・と思うとジフンは余計なことをしゃべってしまったのではないかと蒼くなって口を手で押さえた。


数日前・・・作曲部屋・・・ソファーでミナムとキス・・・


「あっ・・・」


テギョンが何か思い出したらしく、顔色が変わったのをシヌは見逃さなかった。

ばつが悪そうに顔を逸らすテギョンにシヌは苦笑いを浮かべる。


「どうやらテギョンは何か心当たりがあるみたいだけど。どうするテギョン、このままファンフィクションの世界を現実でも肯定するか?」


口元に笑みを浮かべるシヌに、ミナムは「何で俺がテギョンヒョンと」と、顔を引きつらせる。


「違う、あれは・・・ミナムに見えたかもしれないがミナムじゃないし、男に見えたかもしれないが女だ。そう言えば・・・判るだろう・・・」


アン社長との約束でミニョとの関係を公にはできないが、ジフンに見られたことを誤魔化すつもりはない。

口に拳を当て、心持ち顔を赤くしているテギョンを驚きの表情で見ながら暫く考えていたジフンだが、ミナムの顔を見て一つの結論に辿り着いたらしく「あっ」と短い声を上げた。


「ジフン、これは俺たちを除けばこの事務所の中でも片手で足りるくらいの人数しか知らないことだ。他言無用、誰にも言うなよ・・・テギョンも・・・事務所ではやめておけ。」


ジフンは無言でコクコクと頷き、テギョンは口元を歪めると顔を逸らした。






ちゃんと練習しておけとテギョンがその場から逃げるように部屋を出て行くと、コソコソと話し始める四人。


「いやー驚きました、まさかテギョン先輩が・・・。でもジュンホ可哀想だな、ミニョさんのこと狙ってたのに・・・」


「それテギョンには言うなよ、煩いから。」


「ねえねえ、どんな風だったの?」


ジェルミが興味津々で聞いてきた。


「えーっと、二人でソファーに座って・・・」


ジフンが説明を始めるとジェルミが椅子をガタガタと動かし、ミナムを座らせた。


「えーっ何、再現するの?悪趣味だな。」


そう言うミナムも楽しそうにミニョ役をやる。


「んで、こうやってテギョンヒョンが・・・」


ジェルミがキスをするフリをしてミナムに顔を近づける。


「いいなぁ、テギョンヒョン、ミニョと・・・。ミナム・・・おんなじ顔してるけど、唇も一緒かなぁ・・・」


「えっ!?ストーップ、ジェルミ、やめろ~」


どんどん近づいてくるジェルミの顔にミナムは身体をのけ反らせる。


「おいおい、その辺でやめておけ。誰かに見られたらシャレにならないぞ。」


二人の様子にクスッと笑うシヌ。


小さく開いていた部屋のドアが音もなく閉まったのを四人は知らない。






テギョンが廊下を歩いていると、顎に手を当て何やら考えている様子で近づいてくるジュンホ。


「おい、ジュンホ、そろそろ練習に戻れ。」


「テギョン先輩・・・ファンフィクションて・・・ノンフィクションだったんですね・・・」




。.:*゜゜*:..☆ 。.:*゜゜*:..☆ 。.:*゜゜*:..☆ 。.:*゜゜*:..☆ 。.:*゜゜*:..☆




この間から不思議に思っていること。


番外編 『テギョンの知らない世界?』 の関連キーワード。

パラレルワールド、ショートショート、サカナ・・・

サカナ?・・・魚?肴?

何故、サカナ?
そんな言葉どこにも使ってないのに・・・


不思議に思いつつちょっと気になって他の記事も確認してみたら、?と思うようなものが他にも。


本編139話 『対面』 関連キーワード 雲丹。

うにって・・・(すぐに読めなかった私は勉強不足)

まだこれはいいほう? 

もっと??なのはこっち。

本編142話 『それぞれの想い 1』 関連キーワード ンジャナ。

ンジャナ・・・ンジャナって何?何語?


誰か教えて~



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